人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Mi cinema log acine.exblog.jp

特典のポストカード付      前売り買った!


by acine

TICKETS 明日へのチケット ’05 イタリア・イギリス

TICKETS  明日へのチケット ’05 イタリア・イギリス_e0079992_17161615.jpg

エルマンノ・オルミ(イタリア)、アッバス・キアロスタミ(イラン)、
ケン・ローチ(イギリス)による カンヌ映画祭パルムドール受賞監督3人による
ローマへ向かう特急列車を舞台にした オムニバス人間ドラマ

*少しネタバレあり

1話目:エルマンノ・オルミ作品
オーストリアへ出張し 孫の誕生日の為にローマへ戻る
イタリア人大学教授とオーストリアの企業の女性秘書との物語

食堂車を舞台に 彼女とのささやかな触れ合いを思い出し
夢の中なら自由だと・・・彼女と食事をしたり
まるで老いらくの恋への憧れを 映像化したような落ち着いた物語
暖かい牛乳のシーンは救われたような気分
秘書役は久しぶりに見た ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ
(カーラ・ブルーニの姉) ちょいと馬面なんだよなぁ・・・

某スパイ映画でも思ったけど あそこまで洗練されてないとしても
シャンペン パスタ 粋な会話 ヨーロッパらしい雰囲気がプンプン
あと ヨーロッパはやはり階級社会ということ 
大学教授やその他イタリア人、軍人、リッチそうなインド人は
当然のように食堂車にいるけど 難民は通路 
しかも子供のミルクも 不機嫌な軍人にこぼされてしまう・・・
そんな床のミルクを掃除するのも有色人種というのが印象的だった

2話目:アッバス・キアロスタミ作品
傲慢な中年女性と 息子くらいの年代の若者のイタリア人の話

このオバさんが もう本当に嫌な女でウンザリした~!
あの体型とあのふてぶてしさ・・・あんな女には絶対なりたくない!
それだけ演技が素晴らしいんだろうけど 電車に乗って
こんなオバさんが 予約した席に居座ってたりしたらと思うと・・・ウンザリ!
嫌気がさした フィリッポくんの気持ちもわかるよ 兵役してた方がよかったよね
この中で男二人が話してた会話
”女は若くっても 年をとってても 難しい・・・” ”同感だね”
これ・・・確かに合っている(笑)

3話目:ケン・ローチ作品
A.S.ローマと チャンピオンズ・リーグを戦う セルティックを応援する為
はるばるスコットランドからやってきた スーパーマーケット店員仲間の3人
1話目に出た アルバニア人家族(難民)も絡んでくる

2話目もヒステリックなオバさんで ちょっとテンション上がってきたが
3話目は イキのいいサポーター少年達ということで 
よりテンションが上がってきて これは予想通り面白かった
ただチケットのくだり・・・アンタたち優しすぎるね~
私だったら事情はあれ 自分が悪くないのに ふりかかるのはご免
悪いことした責任は断固取ってもらうね・・・!
だけど 終わりよければ 全て良しでよかったね(笑)という感じ

ただ 感心したのは 彼らの悩む姿 (ちょっとステレオタイプなのかもだけど)
難民について 真剣に話をする姿
これは 島国&戦後育ちの人間には そこまで思慮深くなれないだろう
地続きで EU圏内を目指す難民問題が身近だからこそ
若い彼らの間でも こんなくだりが成立するのかもしれない
うち二人は 同じケン・ローチのSWEET SIXTEENにも出てたらしい
(この映画・・・タイトルとは裏腹に心が痛む映画だった)

ローマ駅で 8万人いるサポーターで誰も逮捕者が出てない
セルティックサポーターにその仕打ちか?!
VIPともいえる 僕達にとる態度かー?!
ローマのサポーターとエールを交換するシーンなど
ヨーロッパサッカー世界らしさがよく出てて微笑ましかった

ちょっと甘めな日本タイトルより もっと現実味がある雰囲気
最後にテンション上がって よかったかなという感じ
個人的には やっぱり3話目支持

今日の映画:76点

こんな映画見てるとヨーロッパへ行きたくなるなぁ・・・
そしていろんな言語が飛び交う 電車の旅もしたいなぁ・・・
最後に行ったヨーロッパは もう3年半も前になる・・・(悲) 

その時の電車の旅・・・
この映画と同じイタリア ヴェネツィア⇔トリエステ間を往復したけど
帰りにトリエステ駅で 飲み物やポテトチップスを買ってたら
ギリギリになって うっかり切符を刻印するのを忘れ
(あっちの駅は改札口はなく イタリアでは自分達で刻印する)
確か10ユーロ位 罰金くらってしまった私たち あーあ!でした
by acine | 2007-01-08 17:43 | Europa  ヨーロッパ映画