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by acine

墨攻  ’06  中国・日本・香港・韓国

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2000年前の戦乱の中国を描いた映画 日本のコミックが原作らしい
キャスト・スタッフ陣 極東アジアの国の人材と力が集まった作品

某最悪映画ディパーテッドなんぞに お金使う位なら 
ご本家で素晴らしかった アンディ・ラウを見なくては~!
”俺様アンディ”でも そりゃあ 見ねばなるまい!

巷淹中 率いる趙の10万の大軍が 住民4千人の梁城に攻め入ろうとしていた
梁王は墨家に援軍を頼んでいたが時間切れ
降伏しようとした時に墨家の革離という男がたった1人で城に到着
彼は1本の矢で趙軍の先遣隊を退けてしまい 梁に知恵を授けることになる
墨家は ”戦わずして守り抜く” という戦い方を貫く・・・ という物語

以下 ネタばれあり

個人的にも すっかりこの時代の話は "HERO"でお馴染みとなった
しかし この時代の中国の歴史について 詳しい訳ではないので
冒頭では 国の名前と誰がどの国の人なのか 
今攻め入ってるのはどこなのか かなり混乱するけれど
段々配置がつかめてくる

アンディのイメージによく合う ストイックかつ正義を押し通すマジメな作り
アンディも精悍でカッコいい(かなりナルシストなんだろうと思うが)
前から写すとくどいけど 彼の横顔は本当に美しい

騙しだまされ 今日の味方は明日の敵 
一体どんな方法で攻め入るのか それに対抗するのか
このあたりの駆け引きも面白いし 見応えもある
滑稽なワイヤーアクションもほとんどないのがよい

そして こういう中国歴史物を見ていると思うのが
キャストたちの台詞まわし 舞台劇風というか狂言的というか
北京語の独特のリズム 朗々と威風堂々と聞こえること
それが 堂々としてる俳優達にすごくよく似合って 聞きほれてしまう
そして 台詞の内容が 禅問答ならぬ 
いかにも中華的な 面子問答づくしみたいなところがすごく面白い
ひねくれていて かつなかなか見事 この辺もいつも見てて興味深い 

こういう台詞まわし 香港や台湾の映画やドラマ見てると
こういう言い回しの歴史が 未だに脈々と流れてて すごく面白い

肝心のドラマ ストイックな作りがいいじゃないか・・!と思ってたら
中盤あたりからのファン・ビンビンが出てくるシーンになると
アラ? あなた仕事もせずに何してるの?!って感じになってきて
彼女が出てくると この映画って何だっけ?
と妙に現実に引き戻されて ちょっと興ざめ 
とっても綺麗な人なんだけど 声が惜しい・・・アニメ声 
 *どうもアンディ&彼女は吹き替えだったらしい
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久しぶりのニッキー・ウーもよかったが ちょっと表情ワンパターン?
そして ウー・マおじさんなど 懐かしい顔ぶれもいたけれど・・・
個人的にはこの二人!巷役のアン・ソンギ(左) 
渋くて男気があって 凄くカッコよかった!!!
若王役のチェ・シウォン(右) 若く少し傲慢な感じもよかった ちょっとワン・リーホン似
個人的にはアンディより この二人が演技・ルックス共 とっても魅力的だった
前情報あまり仕入れずに行ったけど この二人は韓国からのキャスト
なるほど・・・中華圏男前とはまた少し違う キリっとした目元がいい

そして いつも思うのが どうでもいい兵士や庶民の中にも
とんでもない男前もポロポロ潜んでいるのが 
これまた人海戦術 中華圏映画の凄さ 人口多いとこうなんだなと
いつも感心する とんでもないベッピンさんも何気なく出てくるし

こういう映画見ると 気になるのがビジュアル
巨大な城のセット(よね?)は凄かったけど 映像は意外と地味め
質実剛健という感じ どの映画を見ても思うけどあの軍の大群!
人民解放軍をふんだんに使って こんな贅沢な本当の人海戦術を
使える国は いまや中国しかないだろう・・・本当に素直に感心する
あと個人的におぉ!と思ったのは 気球のシーン・・・
あれは意表をつく&幻想的で綺麗だった
あと衣装や甲冑や 内装の格子や金の細工や刀の柄なども
こういう小道具・大道具も芸が細かくて 中華テイストで見ていて面白い
あと 趙のテントもすごくカッコよかった

しかし クライマックス・・・
必殺助け人であるはずのアンディが
三都主まがいの助けで 梁に戻ったのはいいけれど
アンタそんなことしてていいのか? アンタの仕事は何~?!
しかも助けるんだったら そんな中途半端に立ち止まるんじゃなくて
ダニエル・ボンドみたいに 火の中であろうが 水の中であろうが
躊躇せず 飛び込みなさいよーっ!と ちょっとイライラする
これ以上犠牲者は出さないと言ってたのに
そんなことしてる間に どんどん人が死んでいってるじゃないのさー!? 
しかも ラストはまたいい人に戻って ○○と去って行く・・・
うーん 一人で去った方がカッコいいのにな~

中盤まではストーリーもアンディよかったんだけど
どうも中途半端に女が絡むので(香港監督の悪い癖だな~)
だんだん破綻してきて ラストは崩れてしまった 
ストイック路線貫いた方がよかったと思う
そして アンディもとにかくまっすぐで いい人すぎるんだよなぁ

今日の映画:76点



滿城盡帶黄金甲 
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監督:チャン・イーモウ
出演:チョウ・ユンファ、コン・リー、ジェイ・チョウ、リウ・イェ
個人的には なんとも楽しみな顔合わせ

中国版 公式HP
英語版 公式HP *音出るので注意

それにしても いつも思うけど エラい色彩になってます
引き算を全く知らない色使い・・・ これぞ中華!
これを見ると 墨攻はいかにシックな色使いだったかが よーくわかる
衣装も ワダエミさんじゃないのが 一目瞭然

内容に関しては 最近のチャン・イーモウ見てると
当たり外れ かなり激しいので 頼むよ!という感じだけども・・・
どんな内容になっているのか すごく気になる

そして ジェイの主題歌 3度目の正直
今度こそ そのまま使ってくれよ~!とひつこく叫ぶ!
by acine | 2007-02-05 20:00 | Asia アジア映画