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簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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BABEL バベル ’06 アメリカ

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公開前からの話題作 
個人的には ケイトとガエルが見れて
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの世界が見れたら それでOK

メキシコを舞台にした ”アモーレス・ペロス”の頃から 
彼の描く ラテン的な ”sol y sombra” 光と影 
心の奥底 でも誰もが持ってる一部分
孤独 哀しみ 心の叫び 怒り 人に知られたくない事実
生きていくために 必ず存在するダークサイド
特にそういうダークサイド 影の部分の描かせたら天下一品
しかも 淡々としていながら ヒューマニズム溢れて
重みもあり その人間の生き様を 残酷なまでにくっきりと描く

この映画でも その描き方や独特のタッチは 全くブレてなくて 
モロッコと アメリカ&メキシコのシーンは 素晴らしい!!!
荒涼とした大地 そこに暮らす人々 人々の暮らし 人々の生き方
物質文明と非物質文明 地元民と異邦人 価値観の違い 言葉の違い

e0079992_17285886.jpgモロッコを旅するアメリカ人
ブラッド・ピット&ケイト・ブランシェット夫妻
彼らと思わぬ接点を持ってしまう モロッコ人家族
モロッコへ旅をしてる間彼らの子供を預かる 
メキシコ人のアドリアナ・バラサと
その甥のガエル・ガルシア・ベルナル

誰が正しくて 誰が間違ってるか 
何が正しくて 何が間違っているのか
重みがあり よい意味での違和感も感じながら 
ストーリーは東京へも飛ぶ

正直 菊池凛子はどうでもよかったし 
東京のシーンも居心地悪そうだという予感はやっぱり当っていた
彼女のバックに使われていた”September”の使われ方はグッと来たけど 

モロッコとメキシコで引き込まれる集中力が 東京では途切れる
それは明らかに空気感が違うから・・・生き方も違う 
登場人物の魂の密度や重量 そして生命力 
向かうパワーの方向も 全然違うような気がした
日本人だって 決して単純ではないし 魂だってあるはずなのに・・・

設定にどうも無理があったのでは?と思う こんなステレオタイプな
無理のある設定で 日本を描く必然性はなかったと思う

どうも日本のシーンになると 生き様が希薄で淡白で面白くない
この点では やはり3つの物語が交錯していた ”アモーレス・ペロス”は
各々質感やレベルを保っていたので この作品はそこがとても残念

菊池凛子もよく頑張っていたとは思うけど 何を考えてるのかわからない
死んだ魚のようなうつろな目や どよーんとした雰囲気が終始気持ち悪かった

強烈な役だからと言って いい演技だとは限らない
脱ぐ=体当たりの演技=素晴らしい演技  歌が上手い=素晴らしい演技
だから・・・賞をもらえる そういう安易な当てはめ方と
なんだか似てるような気がしたけれど・・・ね

煌びやかでも 空虚な感じがする 東京のビル群の明かりより 
ヘリコプターが飛ぶ 荒野~モスクのあるモロッコの夕暮れ時の街並みや 
人っ子一人いない荒涼としたアメリカとメキシコの国境付近の砂漠の方が断然ぐっときた

それはこの映画で映し出される そこに住む人たちの生活や生き様に
より惹かれるからだろうと思う その生命力 よりシンプルでいて かつ深いダークサイド
厳しい条件の中でも それでも人間は生きていくという風景にも・・・

e0079992_17263396.jpgケイトは 出番短いながらも やはり印象に残る
”ヘヴン”と同じく こういう儚い演技をさせても天下一品
旦那のブラッドはノーコメント いや一言
やっぱり演技にどうもバリエーションないんだわ

ガエルはやっぱり最高!
しかも こういうスペイン語を喋るガエル!
いかがわしさも漂わしつつ 直球勝負でかつ純粋 
その存在感と マシンガンのようなリズミカルな

スペイン語を喋る登場シーンから 目が釘付け 
こういうガエルがいつも見たいのよ~! と願うガエルだった
同じメキシコ人のせいか ”アモーレス・ペロス”同様 監督は彼の使い方よくわかっている 

モロッコの家族やガイドさん 
モロッコの一般人キャストも 日本のプロよりよほど心に残る・・・

そして個人的ベストの演技は 家政婦役のアドリアナ・バラサ
化粧も剥げ落ち ストッキングも穴だらけ 砂漠で右往左往する姿・・・
私がアカデミー会員なら 彼女に賞をあげたい

日本のシーンを除けば かなりの点数なんだけど・・・惜しい! 

今日の映画:80点
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by acine | 2007-05-08 17:13 | Estados Unidos 米映画