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by acine

大日本人  ’07 日本

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カンヌにまで行って話題になった 松本人志 監督・主演作
映画感想の本も出してる 大の映画好きらしい松ちゃんの初映画

昔から洋モノ好きで 日本モノや日本の芸能人には興味ないけど
一時期 松ちゃんがすごく好きで ”ごっつうええ感じ”や
”ガキの使いやあらへんで” を欠かさず見ていたことがある

なーんとなく 意外といい or 何じゃこれ? or まぁ普通 のどれかだろう
見ようか見まいか迷ったけれども 迷ったら・・・とりあえずは行ってみよう
お手並み拝見しよーじゃないか!

結果: まぁ普通 

映画としては かなり微妙なラインだけど 
何となく彼のやりたいことは わかるような気がした
やってることはまだ稚拙だけど カラーは出てる

全体的に 意外にもタイトル通り 物凄く日本的だった
春夏秋冬 四季があり 神道あり 義理人情もあり・・・
そして妙に懐かしい昭和の香りのする風景がスクリーンに広がる

バックの音楽(テイ・トウワ)も すごく日本的だったり
海外も意識して やっぱりジャパネスクを強調したのかな?と思いきや
段々見るうちに 多分 これは松ちゃんに自然に染み付いたものが
単に出てきてるだけだと思った 意外にも彼は伝統的日本人だったらしい
日本人松本人志による 日本人の為のドメスティック映画という感じ

これ果たして カンヌで見た外国人にこの内容 
この微妙な笑い 微妙なマジメさかげん ニュアンスが伝わっただろうか?と謎

逆に こんな微妙な内輪ウケオンリー 妄想が綿菓子のように膨らんだ映画
こんな映画で よくカンヌへ堂々と乗りこんだわ ある意味アッパレ!かも 

大日本人  ’07 日本_e0079992_22423524.jpg


この映画は日本人 もしくは日本人をよーく理解してる人でないと
全然この内容わからないんじゃないだろうか? と思う 
そして ヒーローもの見て 昭和を過ごした人だとより(笑)

グダグダしたスロースターターぶりに イライラしてきたところで
大日本人が登場! そのあたりから くすくす笑いが時々聞こえてくる
笑えるかどうかは 人にもよるし シーンにもよるし 判断は難しい

もっとバカバカしいナンセンスぶりを期待してたけど
意外にもマジメというか・・・ 時々飛びすぎるナンセンスも
万人には理解し難いかもしれない 
見たい人だけどうぞ この世界にハマれる人だけどうぞ という感じ

シュールに作ったつもりか? マジメに作ったつもりか? 
作りこみすぎなのか? ラフすぎなのか? なかなか表現が難しい
非凡で一筋縄でいかない松ちゃんの頭の中を 
もっと上手くまとめて 映像として表現出来始めたら
監督としても 評価は上がるだろうけど まだまだ発展途上

やりたいこと全部やったぞ・・・という 同じくナンセンス派の
香港のチャウ・シンチーの偉大さが逆によーくわかったりも・・・
彼の○ホさ加減は 思いっきりスコーンと突き抜けていると思う 
同じようにとことんローカル色強くても アピール度はうんと高い

意外にも 松ちゃんのナンセンス そして持ち味は とても日本的なもの
シニカルだけど 一歩引く 妙にしんみりとしたり 
ウェッティな部分もあるんだなというのが よーくわかった

本編より 何とも大阪色濃いエンドクレジットこそ 彼の真骨頂!
こんなギャグ短編を 延々続けてもよかったと思う
そうなると 言葉がますます重要になるので 余計日本人受けになると思うけど
グローバルな時代に コテコテのドメスティック系で全然OKという気もする 

個人的には エンディングのグダグダ話
髪型も含めた松ちゃんの格好がなんとも楽しい (欲しいパジャマがあった・笑)
白装束でズンズンと神主引き連れて儀式へ向かう場面
スポンサー (実在の会社&商品なのがおもしろすぎ)
板尾との間合い 4代目 スーパー・ジャスティス のあたりはなかなか!

この盛り上がらないミョーなリズム・・・私は嫌いじゃないな

今日の映画:66点
by acine | 2007-06-05 22:45 | Asia アジア映画