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簡単に覚え書き 映画メモ ひっそりと書いてます   美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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PARADISE NOW  パラダイス・ナウ  ’05 フランス・ドイツ・オランダ・パレスチナ

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イスラエル占領下のヨルダン川西岸に住む
パレスチナ青年二人が自爆攻撃へ向かう48時間を追ったドラマ
詳しくは:公式HP *音出るので注意!

見てる間中 前半:鼻の奥がツーンとする 後半:体が熱くなる
頭では 心落ち着けて見ようと 思っていても 
だんだんと平常心ではいられなくなってくる映画だった

静けさと緊張感 日常と非日常が交差する風景
ある夜 突然 君達が選ばれたよ・・・ と
翌日 イスラエル側に 自爆攻撃に行くことになった親友二人

淡々とかつ緊張感を持ったカメラに写る 
真摯で迷いなく 時に不安もよぎる 二人の瞳 
そして表情や心の動き 何ともやるせない気持ちになってくる

決行するはずがトラブルに巻き込まれ
迷いがないはずだったのに 葛藤に巻き込まれる二人

”世界の人たちは 遠巻きに見てるだけなんだ”

”向こうは確信してるんだ 自分達は被害者だと思ってる
そして 被害者を装った 加害者なんだ
それに対抗するには 自分達も加害者にならざるを得ない”

”向こうは武器を持ってるけど 自分達には体しかない”

”これで世界が変えられるんだ” 

生々しく重い台詞の数々に 見てる私達はなす術もない
彼らの言う まさに遠巻きに見ているだけ・・・なんだから

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土埃が舞い 攻撃の後も生々しい 荒れ果てたパレスチナの街と 
まるでアメリカ西海岸か?と思う 繁栄しているイスラエル側の街並を
見ていると 同じ大地に2つの街が並んで存在してるとはとても思えない

たまたまだが 私には この映画で主人公達が向かう街
テルアビブに住む イスラエル人の友人がいる
へぇ・・・Gはこんな街に住んでいるんだなぁ・・・と思いながらも
このパレスチナ人青年の心情を察すると 複雑な気持ちに・・・

これは映画だけども こういう選択をしないといけない
こういう日常が現実にも その地にはあるんだということに驚く

そして そういう人たちの心の支えは 何の迷いもなく神だということも・・・
不条理ながらも 何も迷いなく 殉教者として 神の前に身を投げ出すことも
ここまで神を信じれる心は凄いと思う 信じざるを得ない状況だからか
だけども 余りにも重くて深すぎる問題で 呆然と見てしまう

ストーリー運び 描き方 映画としてもとても良質
パレスチナ人キャスト陣の演技も 本当に素晴らしかった
無垢な瞳と思いつめた瞳 その表情
ちょっとキーキーさんだった英雄の娘は なーんとイカレた彼女だった

世の中には無名でも ハリウッドドル箱スターより 
リアルで存在感があり 演技が上手い俳優って 無名でも
世界中にはキラ星の如く たくさんいるんだな・・・と思う

宗教と民族というのは 本当に難しい
特に普段の日本の生活では 考えられないことが
彼らの日常には 常に傍にあり共存している
生き方も必然的に決まってくる 決断を迫られる・・・

別世界へ行けるファンタジーもいいけど
こういう世界の現実を 時には垣間見る・知っておくことは必要
行って見ることは難しいから せめて映画の世界ででも・・・

ヘヴィで深いテーマだけど 見てよかったと思う一作
今年はこの系統の映画 いい作品が多い

今日の映画:82点
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by acine | 2007-07-03 20:54 | Europa  ヨーロッパ映画 | Comments(0)