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by acine

CROSSING THE BRIDGE:THE SOUND OF ISTANBUL クロッシング・ザ・ブリッジ '05 ドイツ・トルコ

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西洋と東洋の間に位置するトルコ
いろんな文化が混ざり合い混沌とするイスタンブールを舞台に
今のトルコ音楽を追ったドキュメント 監督はトルコ系ドイツ人
 
ドイツ人ミュージシャンがナビをするというのは
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ 風味
キューバのハバナを舞台にしたこの映画もサントラも大好き
 
こういう音楽系 しかもエスノ系 そしてロードムーヴィー
個人的には外すわけにはいかないジャンル!
しかも トルコ・モロッコ・メキシコは 個人的にも
いつか行ってみたい 憧れのエキゾチックな国ベスト3なのだ
土着的で 奥が深そうで 物凄く面白そうだけど 危なそうなのが玉にキズ  
でも いつかは行きたい・・・!と夢見ている国たち 

うーん これはワールド系好きには たまらない世界かも
派手さはないけど イスタンブールの街の風景や ミュージシャンの佇まい
今風の音も取り入れつつ 地理的に近いヨーロッパからの影響
だけども彼らが身近に感じるというアジア そしてアメリカへの憧れ
アラブ風、インド風、 アジア風、ジプシー風、ヨーロッパ風、アメリカ風 
さまざまな材料が 様々な組み合わせで料理されてる音
耳新しい(全く意味がわからない)トルコ語の響き・・・とても新鮮だった

CROSSING THE BRIDGE:THE SOUND OF ISTANBUL  クロッシング・ザ・ブリッジ \'05 ドイツ・トルコ_e0079992_10294954.jpg


どのミュージシャン&曲も印象的だったけど 予告編 *音出るので注意!
個人的に一番おぉーっ!と思ったのは Ceza
トルコ版ラップ 圧巻! エスニックな香りも漂って 
まるでお経みたいで 洗脳力が凄い Ceza - Holocaust  *音出るので注意!

あと演歌の香りがしないでもなく その歌詞に思わず笑えたけど
楽器の音色がなんともエキゾチックな 往年のおっさんスター
(その存在は まるでインドのスターのようだ)も◎
路上で演奏を続けるバンドの 舗道の石にだって記憶はある・・・
という なんともロマンティックで詩的な歌詞もよかったし
あとトルコの古い音楽に魅せられるカナダ人女性の歌もよかったし
クルド語の挽歌を歌うトルコ人女性 往年の女性スターの波間を漂うような歌も・・・

ヨーロッパ風でもあり モスクも一杯
建物だけでなく 文化や歴史が 幾層にも折り重なった 
独特のイスタンブールの街並みの美しさと猥雑さをバックに
曲も魅力的だけど その歌詞やミュージシャンの会話を見ていると
ヨーロッパとアジアの間に位置し 長い歴史と文化 さまざまな民族が
行き交う場所に生まれ育った人間ならではの世界観がある

我が物顔のように 自分達が一番!ではないけど
こんな場所から こんな風に世界を見ているんだという視点 
明確なメッセージや誇りが感じられる そのバランス感覚はよさそうだ
様々な民族が行き交った場所だけに 登場する顔立ちも様々なのも興味深い
そういう土壌や歴史が 音楽や生き方にも全て反映されてる感じ

映画内の人々は 限られたごく一部の人たちなので
それが全てのトルコ人を代弁してるわけじゃないけれど
こういうシーンを見ていると・・・ 

単一民族で 島国で育った人間には 到底身につかない
世界感やら価値観やら考え方がまた生まれるんだろうなぁと思う 
いつか こういう民族が行き交う場所に生まれてみたいなぁ・・・
こういうものに惹かれるというのは いつかの前世で
自分はそういう場所にいたのかもなぁ・・・?なんて思ったりして

なんとなくナビ役のドイツ人の存在が 中途半端なような気もしたけど
普段 なかなか味わえないトルコの音楽シーンや
街の風景が垣間見れ 心地よい時間だった

今日の映画:79点
by acine | 2007-08-07 10:54 | Alemania ドイツ映画