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簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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ANGEL   エンジェル ’07 イギリス・ベルギー・フランス

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去年 食わず嫌いだったのを 深~く反省してしまった
フランソワ・オゾンの新作 やっと今頃見ました

いやー! 今回も魅せる 魅せる!
アルモドバル以上に 男のくせに 女を描かすと 
ほとほと感心するくらい上手い! フランソワ・オゾン
女をしっかり描けるのは 女性監督以外では 
もはやこういう系統(ゲイ)の監督の天下なんだろうかしらん
こういう感性 素晴らしいな~と思いました
彼らも含めて ラテン系の男性監督は 全体的に
女性の描き方のレベル 高いし 上手いと思う

アルモドバルの母への愛情にも似てるフェチ的な描き方や
井戸端会議的な描き方とはまた違い 視線はかなりシニカルで生々しい
女が女を観る視線と似てるような気がする そのラインがシビアというか
決して共感できない女なんだけど 所々妙にそんな彼女に共感してしまう
わかるわ~それそんな感じ (って抽象的だけ)
でも あぁやっぱり嫌な女だわ と ジェットコースターのように
こっちも翻弄されてしまい 見入ってしまいました

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夢見がち というかほとんど妄想世界に生きているけど
稀な文才に恵まれ 超マイウェイ道をとことん突っ走る女
小説家 エンジェル・デヴェレルの一生 
不幸なのか幸せなのか わからないけど 欲しいものを全て
手に入れた女の一生は 果たして どうだったのか・・・? 

この映画を見てて 思い出したのが ミス・ポター
エンジェルとは 正反対の品行方正な女 
そしてやはり好青年のユアンとは異なる男を彼女は
当然ながら 捕まえてしまうんである

決して このエンジェルにも 旦那にも共感できるとは言いがたい
なのに 映画としてて 見てて面白いのは 断然こっち
後々称えられる訳ではない 決して共感ができるとも言えないのに 
とにかくこのエンジェルのパワー勝ち

そして コスチュームものということで 出てくる出てくる美しいドレス 
決して 良家の出ではない女 エンジェルが着こなす衣装に
いちいち見とれてしまう様は まるでマリー・アントワネット の夢心地と何故か同じ
初めてエスメの部屋を訪れる際の ターコイズブルーの衣装の美しいこと!
念願の屋敷を手に入れ お金に糸目をつけず 
自分の好きなように整える そんな中に紛れ込んだ主人公達
いびつな物語の中の美 音楽も冒頭からラストまで何とも美しい

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そんな破天荒なヒロインを演じたのが ロモーラ・ガライ
不思議な名前 イギリス人だけど ユダヤ系ハンガリー人の血が
入っているらしい このロモーラの演技が とにかくアッパレ!
すっとんきょうな女エンジェルを まるで地のように演じてたのが凄い

彼女 ダンシング・ハバナ  では 優ラテン男 ディエゴ・ルナを相手に
まるでお前は乳牛か?!という位の肉厚感&ゴツさの印象しか・・・
タロットカード殺人事件では 単なるスカーレット・ヨハンソンの友達だっただけ

フィットする映画があると これはなかなか曲者かも
いや達者かも・・・と今回はほとほと彼女に感心
その地に足のつかない感じ するりと画面から抜け出るつかみどころのなさ 
決して美人ではないけど ハマる役があれば なかなか面白い女優だと思う

そして そんなエンジェルと結婚するのが エスメ役のマイケル・ファスベンダー
300では レオニダスの傍で 飛び技中心に大活躍してた彼ですな
細身だったスパルタ肉体一座とは違って 意外にもガッチリ系

自分より 才能も財力もある女 エンジェルに
”結婚して!” ”私がアナタを養ってあげる” なんて
普通の男が言われたら 面子丸つぶれな台詞を堂々受け
 (才能・財力ある方がそうするのは 合理的だと思うけど)
結婚してしまう 裏のある男をなかなか好演

今回は ビックリさせられることがなかったけど
シャーロット・ランブリング姐さんも オゾン名物? 
バチバチ火花が飛ぶ女対女関係に 品良く一役買ってました

そして哀れなのが 彼女の秘書となったエスメの姉
エンジェルに尽くし ラストの台詞も泣かせるじゃないか・・・
母と同様 エンジェルをしっかり理解してたのは彼女ではなかったか

それにしても 欲しいものを全て手に入れた女が 
必ずしも幸せではない  じゃ何が幸せなのか・・・?
何が幸せな一生と言えるのか・・・?

パワフルで破天荒 見ていて爽快だけど
余りにも痛すぎる女 エンジェルの一生 シニカルなシンデレラ物語
私は拍手を送りたい! いやー 面白かった!

今日の映画:83点
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Commented by rabiovsky at 2008-03-10 22:25 x
こんばんわ、TB&コメントありがとうございました

ジェットコースターのように翻弄されてっていうのがわかるな~
最初めっちゃ嫌な女でシャーロット・ランブリング姐さんとの
静かなる対決でも見ててムカついたのですが(笑)見事に勝利
をし、成功の階段を駆け上がってから素直に見れるようになりました。
決して美人じゃないけど独特の雰囲気を持つロモーラ・ガライは
やり過ぎ感はあるけどなかなかよかったですね。
最初は嫌いだったけど(笑)

>じゃ何が幸せなのか・・・?
難しい所ですよね。
登場人物の中で幸せだったのは誰なんだろうと
考えてみるとエンジェルかもな~って思ったりします。
生き方に不器用すぎるけど、やりたいように生きてますから!
エスメの姉って女性の好きな女性と思ったのですが
どうなんでしょう?深読みしすぎかな?
Commented by acine at 2008-03-11 13:53
◇rabioさん こんにちは! こちらこそ有難うございました。

そうそう!見てて、これはジェットコースター映画だなと思いました(笑)。
ヒールキャラな主人公エンジェルが、次から次へとはぐらかしてくれるので
ハラハラドキドキでしたよね。確かに姐さんに勝ってました(笑)。
そうそう、決してべっぴんさんではないけど、なりきりぶりはアッパレでした。
こういう個性的で嫌味な役の方が、真価を発揮するタイプかもですね。彼女。

私もやりたいことやって一生を全うしたエンジェルか、もしくはあのお屋敷の
娘・・・落ちぶれたけど、彼女はあれで幸せだったんじゃないでしょうか?
エンジェルがすっかり戦意をなくすくらいのものを彼女は持ってたから。
エスメの姉はですね~、確かにいい人なんだけど、一歩間違うと
いい子ぶってる・・・なんて、標的にされそうなタイプかもしれない。
女対女はけっこう難しいんですよ~(笑)。女は女に厳しいです(笑)。
by acine | 2008-02-25 22:46 | Europa  ヨーロッパ映画 | Comments(2)