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簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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東邪西毒 楽園の瑕 ’94 香港 (DVD)

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今年のカンヌで 未公開フィルムを織り交ぜた
再編集ヴァージョン ”東邪西毒 終極版” が上映されたこの作品

うぉ~ 私も見たい! 
日本でいつか公開されることはあるんだろうか?

何を隠そう この映画 王家衛作品で 
個人的に1,2を争う位 大好きな映画なのだ

初めて見た時 言葉が出ないほど 衝撃を受け 
なかなか椅子から立ち上がれず 放心状態だった私
当時 1週間のうち 3回も見に行ってしまった位

王家衛の映画は 好きなものが多いけど
この映画はどうも好き嫌いがハッキリ別れる作品らしい・・・
確かに 粗もあり 突き放したような部分もあるけど
私の中では 究極のラブストーリー
なんとも深い深い味わいのあるこの作品は 
心の中では いつも特別な王家衛映画として存在する
詳しく: Variety Japan amazon

なので DVDとして やーっと発売された時に 速攻で買ったのだけど
なかなかレスリーが出てる映画は見る気になれずで
 (この映画 レスリーが主役みたいなものだし・・・ね)
そのまま 見てなかったんだけど・・・

あれから10年以上たって見てみたら
やっぱりいい映画だなぁ・・・という基本点は同じだけど
冷静にあの時とはまた違う視点で見れたような気がする

風が舞い 砂埃が吹き荒れる 砂漠が舞台
静けさの中 キャストの熱にうなされたような 
散漫で なんとも色気のある演技が本当に素晴らしい!

夜中に忍び込む手 そしてぬくもりを感じながら
お互い別の人を想う くるくると回り続ける鳥篭 そして灯り
そして飲むと過去を忘れられる酒 そして死・・・

原作があるとはいえ 王家衛の映画なので 
ストーリーはあってないようなもの 断片的なエピソードが
まるでメビウスの輪のようにぐるぐる廻っている
ただし王家衛唯一の古装片なので 
一味も二味も いつもの映画とは違う感じ

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この映画の登場人物たちは 何かに導かれるように 
もしくは密かに目的があって通りかかるこの砂漠
そして出会う闇の仕事請負人のレスリー・チャン
実際にナビゲーターであり 観客にこの世界の道案内も
こなすレスリーの存在感が 何度見ても素晴らしい

世捨て人のように 淡々とそして嫌らしく 自分の仕事を遂行するのみ
この映画でのレスリーは絶品だ とびっきりの色気と憂いと渋さがある
潤んだ目 長髪でヒゲ 古装に身を包んだ姿は美しい 
遠くを眺める視線 その姿は美しすぎるくらい

そんなレスリーが 亡き兄嫁を想い 自分の人生を振り返り
砂漠を眺めるラストシーンは圧巻 この映画の世界を見事に表している
個人的にも いろんな映画の中でも 物凄く印象的なラストシーン

そしてラストシーンで 彼の発する台詞がたまらない
”忘れたいことは 忘れることが出来ない
 忘れたいことがある時は しっかりと記憶に留めよ”
”人に拒絶されないためには 自分から拒絶するだけだ”
刹那感の漂う 台詞の一つ一つが 何度見ても心に染みる

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そして やっぱり素晴らしいなぁと思ったのは キャスト陣の演技

ブリジット・リンの一人二役 男装の麗人と美女 
美と激しさが同居した役 やっぱり素晴らしく良かった
そして 出番は多くなくても 強烈な印象を残すマギー・チャン
盲目の剣士役 静けさと刹那感を身に纏ったトニー・レオン 
この映画でのレスリーとの絡みも今となっては本当に貴重だ
そして 軽薄さを幾分漂わせつつ 淡々とメッセンジャー役を務める
レオン・カーファイ 長身なので とても古装と長髪が様になる
カリーナ・ラウ、ジャッキー・チョン、チャーリー・ヤンも 
地味ながら 適材適所でしっかり仕事をしている

当時のスターオンパレードな映画だけど
当時20~30代のキャストたち 古装を身にまとい
見事に静の演技を 堂々と演じきっている
この辺りの肝の座った存在感が 香港・台湾の俳優の凄さでもある
やるときゃやる!という プロ根性と この落ち着き

同じメンバーで今撮るとしたら どんな感じなんだろう?と
思わず思ってしまう 円熟味の増した彼らが見たいような気もする

この映画 フィルム自体あんまり綺麗じゃないし
決して洗練されてるとも言いがたいけれど この映画での
荒削りで大胆なクリストファー・ドイルのカメラもやっぱりセンスいい
ただし せっかくのサモ・ハン監修のアクションシーン 
寄りすぎて 早すぎて 何やってるかわからないのが難点だけど
この映画 任侠映画でも あくまでも人間・恋愛ドラマなので
それはよしとしようか・・

砂漠という舞台で 行き交う人々 すれ違う想いと心
こんな叙情的すぎる武侠映画はやっぱり滅多にお目にかかれない
カンヌで上映されたヴァージョンはどんなシーンが増えてるんだろう?

今日の映画:83点 

この映画の撮影が遅れたせいで出来たうれしい副産物 
大英雄もこの映画同様 私は大・大・大好きなんだけど(笑)!!!



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ニューヴァージョンのポスター レスリーとマギー
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王家衛組@今年のカンヌ 同じカーウァイ組のチャン・チェンもいる!
3月に大阪で生チャン・チェン見たけど やっぱり彼は凄い世界の人なのね~ と感心
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Commented by gloria-x at 2008-05-22 01:36
ああ・・・なぜか大好きなカーウァイ作品の中でこれは苦手なんですよー。
なにがダメなんだろう?武侠映画だから?
それとも砂漠が舞台で独特のウェット感がないからかな?
でも、acineさんのレビューを拝読するとやけに魅力的に感じてきました(;^_^A
再鑑賞したら印象がガラッと変るかもしれませんね。


Commented by sabunori at 2008-05-22 08:22
好きとか嫌い以前に爆睡してしまい感想を述べる資格もありません。
香港の冷凍庫みたいに寒い映画館でも寝られてしまうこの作品って
ある意味タダモノじゃない!と断言してしまいます。(笑)
一緒に観た香港人の友人曰く「『何故?どうして?あのシーンの意味は?』
なんて考えちゃダメ!王家衛作品なんだから」と私を諭しました。
いつか再トライを・・・とは考えております。
ところで「大英雄」、これを公開中ずっと王家衛監督作だと思っていた私です。(笑)
Commented by acine at 2008-05-22 23:09
◇Gloriaさん そーなんですね~?! これはかなりクセあるので、
好き嫌いが別れてしまうんでしょうね。しかも、物凄く荒削りで洗練されて
ない部分もあるし・・・。
確かに砂漠が舞台で、誰もが感情をぶつけあったりしなくて、どこか
ドライですよね。 なので、たまに出てくる感情的な部分や心の奥底に
持ってる密やかな感情に私はぐっと来てしまったよーな気がします。
ははは!私はこの映画ラブ!なので、誇張してる部分も多い(笑)と
思いますが、またチャンスあれば、ぜひご覧くださいね♪
この映画はレスリーの色気たれ流し映画でもあるんですよ(笑)。
Commented by acine at 2008-05-22 23:16
◇sabunoriさん 香港でこれ見られたんですね~!うらやましー!
ははは!確かに凄いクーラー効いてますよね(笑)。sabunoriさんが
書かれてるように、香港では凄い評判悪かったって有名ですよね(笑)。
この映画。私も初めて見た時は、役柄の意味やどういう関係とか、全然把握
しきれないままだけど、これはとにかく凄い!とえらい衝撃受けたんですね~。
この映画のパンフが凄くよく出来ていて、(しかも高かった。今回見た後に、
ひさしぶりに見たら¥1000!)それを読むと、いろんな謎がある程度解明できたので
すっきりした覚えがあります。でも、カーウァイ作品だから、友人の方いわく・・・
深く考えず、感じるままで、よいのかも・・・しれませんね(笑)。
”大英雄”なんとなくそう思いますよね~(笑)。あの映画の方が、この
映画よりきっと大人気ですよね!
Commented by Gun0826 at 2008-05-23 11:46 x
初期の王家衛作品は、独特な孤独感、寂寥感
(というか「どうしようもなさ」)があってこの作品も大好きです。
古装片という事で先入観を持たれがちな映画ですが、
俺の周りでもこの映画が王家衛のベストと推す人も多いです。

「欲望の翼」とセットで見ると、わりと感覚が掴めるんじゃないかと
思うんですが。
この映画の撮影休止の間に「大英雄」撮ってたってのがまた香港らしいですがw
Commented by 紅粉 at 2008-05-23 13:37 x
とうとうですか!東邪西毒!
何から申し上げていいやら思いは沢山あります。
難解だと当時は云われていたようですが、
acineさんのおっしゃる通り、愛の映画だと思います。

誰かと出会い、そして愛し愛され、
想い傷つき。。。果てしなくかなわぬ想いを
抱きながらも試練をこなす。
時代はいつであっても人が生きて行くうえで、
避けられない出来事を、美しい映像で表現していると
感じております。

砂漠を見据えるレスリー。。。
その先は現代のビルであってもおかしくない、
今も昔も人の心は同じであると再確認する、
本当に素晴らしい映画ですね。

PS。。。チャンがなぜ一緒に映ってるのか?!(笑)
しっかり馴染んでるところが、王組の俳優ですね!

Commented by maggie at 2008-05-23 14:47 x
こんにちは~~。私もこれ大好きです!!! マギーの美しさ・・・・映像の美しさにかなりやられてました。いつもあの確か 窓辺で座っている マギーですよね?あのシーンと カリーナですっけ?馬洗ってるシーンがあまりにも美しすぎて 今でも 記憶に残ってます。ってもしかしたら カーワイ映画で ごっちゃになってるかも?知れませんが。
とにかく、この映画のすべての演者が 印象に残る映画で私も好きな映画のひとつです。
確かに、この当時 香港のTV番組で 映画館から出るお客様多数のシーンとアクションシーンが何やってるかわからない!っていう解説をしてる番組あって それも面白かったですけど。^^
私は この映画も大英雄も大好きな一人です^^ あーーーまた見たくなってきました、この機会に レンタルSHOPマジで行って物色してきます^^
Commented by acine at 2008-05-24 23:16
◇Gunさん そうそう後期の完成度の高い職人芸も素晴らしいけど、
荒削りながら、Gunさんの書かれてるようにどうしようもなさ・・・がよーく
出てるこの時代も魅力ですよね。
Gunさんも大好き、そして周りでもベストに挿す人が多い・・・わ~凄く嬉しい!
私の場合は”ブエノスアイレス”が表ベストなら、裏ベストはこれ・・・
甲乙つけがたいまた全然違う魅力がこの映画にはあるんですね~。
映画は完成度だけじゃ計れなくて、見てる側がどれだけグっと来るか・・・?
すごく感覚的なもんですもんね。
”欲望の翼”もクールでいて、やるせないうなされるような熱気につつまれた
映画でした。久しぶりにそっちも見てみようかな・・・。
で、”大英雄”こんな凄いオバカ極めてる映画滅多にないですよね(笑)
今となれば、秘宝みたいな映画です。ほんとこんな映画撮ってしまう
香港映画人はグレートすぎます。こんな勢いまた欲しいもんですねぇ。
あ!ちーりんさん、ちょっとカマっぽいと思っただけですよ。背高いし、
顔妙にハッキリしてたから(笑)。普段の美を知ってますので、決して卑下した訳ではないんですよ~。おゆるしを!
Commented by acine at 2008-05-24 23:25
◇紅粉さん はい!とうとうです。”東邪西毒” 。紅粉さんもお好きとは嬉しい~!
私も紅粉さん同様、私も思い入れがありすぎて、なかなか書けなかったんですよね~。
確かに、キャストの関係など、わかりにくいけど、単に映像の魅力、
エピソードもブツ切りで見たとしても、十二分に魅力的ですよね。

ほんと、ほんと、これは愛ですね。私も初めて見た時に、椅子から立ち上がれなくて、
これは究極のラブストーリーだわ!と呆然かつ大感動したんですよね。
あのブツ切れのエピソードの数々がラストのレスリーの佇まいに
全てつながっている・・・。そしてあの名台詞!何度見てもあの台詞には
呆然としてしまいますねぇ。
ほんと紅粉さんが書かれてるように、時代に関係なく物凄く普遍的な物語ですよね。
古装片の香港映画という衣を纏ってるだけで。
レスリーの彼方を見つめる姿・・・彼はこんな風に天国でも彼方を見つめて
いるんだろうか・・・とふと考えてしまいました。素晴らしい演技をこの映画に
残しているレスリーに合掌・・・です。
Commented by acine at 2008-05-24 23:27
◇紅粉さん 続きです・・・。
そして、チャンくん・・・自然に混じっておられますね~!ほんとに
こんな人が、あんな大阪の庶民的なイベントに快く来てくれたのも奇跡ですね。
この映画もある意味奇跡のような映画だとも言えるけれど・・・。
今のチャン・チェンなら、あと3年ほどたてば、このレスリーのような役が
充分出来そうな気がします。
Commented by acine at 2008-05-24 23:33
◇maggieさん maggieさんもこの映画お好きですか~!嬉しいな!
あの最後の海辺のマギー・・・本当に儚げでした。あの赤い衣装も凄く
印象的でした。
出演シーンは少ないけど、彼女も強烈に印象残してますよね。
馬はカリーナですね。あのシーンは光をちょっとわざとらしいくらい当ててる
んだけど、この世とは思えないような、幻想的なシーンになってましたよね。
馬を撫でる手が妙にエロティックで。
女優陣も男優陣もいい仕事してますよね。個人的には、この映画はレスリー!なんですよ。きっとレスリーの映画の中でも、ベスト3に入るなぁ。
わかりやすさ重視(ホンマかいな?)の香港の観客にはつらい映画
だったのかな~?やっぱり(笑)。
”大英雄”も本当に最高ですよね!私は10年くらい前にレンタル落ちを
買ったので、いつでも見れるんですが(笑)、時々むしょうに見たくなりますね!
あの歌のシーンとかいつ見ても爆笑です。
by acine | 2008-05-21 18:42 | Hong Kong  香港映画 | Comments(11)