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by acine

AUGUST RUSH    奇跡のシンフォニー ’07 アメリカ

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売れっ子子役 フレディ・ハイモア
そして ジョナサン・リース・マイヤーズ ケリー・ラッセルを
主役に据えた音楽感動ものというイメージ 
ジョナサン出るから 見ておかないとね で見ましたが・・・
詳しく:東京美術通信

心で音楽を感じる・・・草原に立つ少年エヴァン(フレディ)
両親も知らず まったく音楽と縁がない生活を養護施設で送るけれど 
彼にはいつも音楽が共存していた・・・という冒頭 
ちょっと強引だけど なかなかいい感じ

そこから 10年以上前のジョナサンと
ケリーの出会いのシーンに時計の針は戻る・・・
クラシックを演奏するケリー ライブハウスでロックを演奏するジョナサン
全く相反する音楽を映像とともにミックスしていく感じはなかなかいいし
掴みはOK!という感じ

謙虚でピュアな少年を演じるひょろっとしたフレディ・ハイモアは
ネバーランドチャーリーとチョコレート工場の頃と比べると 
微妙な年齢(ルックスもちらっと)に さしかかってる気がするけど 
美しい目と自然な存在感 ふわーっとした台詞廻しなど いい感じ

そして 今回はまっとう系な役のジョナサン 毒気はほとんどないものの
ちょいと不安定な感じのヴォーカルもいい感じで ライブシーンもバンバンこなす
そして どこか不幸せな香りが漂うケリー・ラッセルも悪くない

しかし・・・

音楽ものにしたいのか? 
母をたずねて三千里のような 両親を探すストーリーにしたいのか?
子供を搾取する元締めとの擬似親子関係を描きたいのか?
施設を抜け出し ストリートチルドレン~神童物語にしたいのか? 
10年以上たって 一夜限りの忘れられない彼女を探したいのか?
どんな優先順位にしたいのか? 手を広げすぎて どうも核心が薄れがち

そしてストーリー展開も かなり唐突なので
ちょっとそれ 出来すぎじゃない?! 今更?というシーンが 
次々と出てくるので なんとなく醒めた目で眺めてしまうのだ

街の音が音楽に聞こえたり いろんな音が重なって音楽となったり
R&B風ラ・バンバからロックからクラシックまで・・・
様々な音楽を使ったり 意欲はわかるんだけど
それが効果的か?というと あれこれと偶然が重なりすぎる
強引なストーリー展開に これもメインディッシュであるはずの
大音量の音楽が どうもとってつけたように聞こえてしまうのが勿体ない

しかも フレディはいつの間にか 神童になってるし
その経緯も 神童ぶりも かなりわざとらしい・・・
なので 芸達者な子役のフレディも演じさされている感が否めず
監督の指導が過ぎてるような部分も多かった気がする

あとかなり出番の多い (嫌いな)ロビン・ウィリアムスの
オーバーアクト気味演技にも辟易・・・ ! 役柄も凄く嫌な役だったし
AUGUST RUSH      奇跡のシンフォニー ’07 アメリカ_e0079992_23302520.jpg


どうも入り込めないまま 見てたけど 一番ほっとしたシーン ↑
初共演のくせに妙に気があってるのはご愛嬌だけど
二人の優しい眼差しがとても良かった

音楽もの&ジョナサンものということで 
ちょっとは期待してたものの どうも・・・な作品に終わってしまった感じ
だけど ジョナサンの歌もかなり聴けたし そういう点では悪くはなかったかな
ただし 舞台がアメリカ・・・ということで いかにもアメリカーンな歌ばかりで
やっぱりジョナサンには毒気と陰影のあるUK系の方がよいな・・・と思った次第

同じ題材で イギリスを舞台に ダニー・ボイルあたりに撮らせたら
こんな風に感動を促しすぎる映画でなく もっともっと面白くなったかも・・・

でも一番悪いのは あの○親ね

今日の映画:73点
by acine | 2008-06-23 23:00 | Estados Unidos 米映画