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by acine

BLINDNESS   ブラインドネス ’08 カナダ・ブラジル・日本

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フェルナンド・メイレレスの新作で
ガエル・ガルシア・ベルナルが出る
ジュリアン・ムーアが出る・・・
というわけで 見に行きました

ポルトガルのノーベル賞作家の作品が原作の
社会派パニックムーヴィーという感じでしょうか?
詳しく:Cinema Leaf

その題材は異色であり 毛色の変わった映画だな~という
印象を受けたけど 結局 人間が極限に追い込まれたら
目が見えようが 見えまいが 同じだということ

この映画を見ると 普段見えているものは何なのか?
別に見なくてもいいものなのか?
そして普段信じているものは 価値があるのか?とか
つい思ってしまうに違いない

だからと言って この映画のような世界へ放り込まれるのはご免だ

以下 ネタバレに近い書き方あり

一人だけ見えるのに それを隠して
医師の夫と一緒に収容所へ入所する 
ジュリアン・ムーアが主役のようなもの

一人だけ 目が見えるので 皆の母親役のような存在になってしまう彼女
見えるだけに 人一倍 苦悩ややるせなさが彼女を襲う

BLINDNESS   ブラインドネス ’08 カナダ・ブラジル・日本_e0079992_20191334.jpg


いろいろと皆の手助けをし 所内で起こった反乱に 反旗を翻すのも彼女

だけど 終盤・・・ 結局 彼女(&その仲間たち)も
自分さえよければいい 自分達さえ助かればいいんじゃないか?!
と かなり疑問でした 所詮 彼女も聖母でも何でもなかった・・・というオチ

ま しょせん人間そんなもんよ という
人道的 博愛主義ではいられない・・・という
限界も見せられたような気がする

救いようのない収容所の中の生活
最初は秩序らしいものがあったけれど
段々無法地帯と化す様 そして抜け出して見た世界・・・

救いようがないように思えて 
ラストはいきなり終わりよければすべてよし的安易さ

で よかったね!とは思えない ご都合主義のように感じました

ほとんどすっぴんで 一人奔走する
ジュリアン・ムーアの演技自体はとても良かったと思う
 
俳優陣は各々良かったと思うけど・・・

やっぱり日本人二人に違和感が凄くあった
日本資本だからしょうがなかったのかもしれないけど
別に 彼ら二人 夫婦が日本人である必然性は
まったくなかったような気がする

どうも二人が出て 日本語喋ってると もう空気がガラっと変わって
その無国籍感が 台無しになってしまうような気が・・・

特に伊勢谷の方が 本当にわざとらしい・・・
出だしの ”目が見えない” の台詞からして
ダメダメ感が即刻漂うのが悲しかった

どうも 日本人がこのような映画に出るのは
違和感があってしょうがない・・・

BLINDNESS   ブラインドネス ’08 カナダ・ブラジル・日本_e0079992_2010446.jpg


そして お目当てのガエルくん

今回は 待ってましたの いい意味でのタイプキャスト
いかがわしい系ガエルでした

出だしからして ガエルらしい登場の仕方
そして収容所内でのダーティなキャラクターも十八番!

悪いことしてたら 当然その報いが来るわけで・・・

某日本人より少ない出番でも こんな役でも
鋭く しっかり印象を残すのはさすが

雰囲気もの映画であるし 好き嫌いも別れるだろうし
見る人を選ぶ映画かも・・・だけど 
私は嫌いではなかった・・・なぁ 
物凄く良かったという訳でもないけれど・・・

絶望感溢れる収容所の内部 そしてあの街並み!
描き方は悪くなかったけれど 
フェルナンド・メイレレスらしいキレのよさや
スケール感が 今イチなかったのが残念

日本人二人が出ると 違和感&幻滅を 
終始感じてたのも大きな減点要素

今日の映画:74点
by acine | 2008-11-30 20:15 | Sudamerica  南米映画