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簡単に覚え書き 映画メモ ひっそりと書いてます   美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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カテゴリ:Francia フランス映画( 29 )

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久々の家での1本 

このおフランス映画 公開された時も 
見たいなーと思ってたんだけど 今頃観賞 

見終わって 思い出しました 
マギー・チャンの元旦那 オリビエ・アサイヤス監督作ということ
 *二人のコンビ作 CLEAN ’04 

詳しく:公式HP

ダラダラと居眠りしながら見るには 最適の1本でした

題材のせいか おフランス映画にしては珍しく
誰もがベラベラ喋りまくるというタイプではないので
ゆったりした気分で見れるのがいい

亡き母の大切にしていた家と美術品を処分することになる
男2人女1人のきょうだいたち

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そういう人間ドラマが主軸なんだけども

そして もう一つの映画の見所 この家が主人公と言ってもいい 
いかにもフランス的な味わいと歴史を感じる美しい田舎の家 
そして 日本タイトルにもなっている素朴で美しい庭

そんな家に点在する 由緒ある美術品やインテリアたち
そしてさりげなく飾られる花々

いかにもヨーロッパ的な歴史と美的センスを感じさせる
本物の家、インテリア、庭など 見どころたっぷり!

そして 降り注ぐ美しい太陽と雰囲気のある空気感

そんな風景と共存するこの家族

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由緒ある美術品ゆえ 相続税がかかる
そして 同じく 母の思い出のつまった家だけど
各々の生活もあり 家の面倒を見ることができない・・・

そして 彼らのとった行動は・・・
そして 母が語らなかった部分とは・・・という映画なんだけど

この映画を見てると あんな価値のあるものは持ってないけど
人間死んだら 何ひとつ 今持ってるものなんて 
持っていけないんだから シンプルに生活しないといけないなぁ・・・

今 身の周りにあるもの・・・ 
本当に自分に必要なものって 一体どの位あるんだろう~?
と思いつつ 思いっきり 物質文明&過剰な物欲にまみれてる自分 
もっとシンプルな生活をしよう・・・!と思わされました

そして 母が大切にしていたものたちの行く末
なるほどなぁ・・・こういう選択肢もあるんだなぁ

そして あぁいう風に展示されてるものの一つ一つに
こんな風にストーリーがあるんだなぁ・・・
そしていろんな想いもあるんだな~と思いました

この映画に出てきた中で 一つだけもらえるとしたら(笑)
ヨゼフ・ホフマンの収納棚が欲しい・・・な

地味で 決して刺激はないけれど

美しいおフランスの田舎の家と庭を満喫する

そして そこで起こる出来事を垣間見る・・・

家でまったり見るには いい一作でした

苦手なジュリエット・ビノシュも今回は良かったし
兄弟二人も堅実で誠実でよい感じだったし キャストもよかった

今日の映画:76点

しかし 録りだめしてる映画 
山のようにあるんだけど も~ なかなか見きれません・・・!
なのに 次々録ってしまうんですよね~
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by acine | 2010-07-15 21:58 | Francia フランス映画 | Comments(2)
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てっきりアメリカ映画かと思ってたら フランス映画だったんだ~

舞台は思いっきりアメリカだったけど (しかも半分は刑務所のシーン!)
言われてみれば 確かに冒頭のシーンとか 音楽の使い方とか
どこか 欧州っぽい香りが漂っていたかも・・・

主役のジム・キャリーが思いっきりアメリカンなので
そのテンポいい ちょっと笑える 笑うに笑えない 
ストーリー展開は 異色のゲイラブストーリーかも・・・
もしくは 異色のクライムラブストーリーかも・・・
詳しく:ozmall

普通に結婚をし 妻と娘と仲良く暮らす警官のスティーヴン
突然の交通事故で瀕死の重症を負い これからは
自分の思うように生きるぞー! と ”I am gay ! "と
高らかに宣言し 素敵な恋人を見つけ 恋人を喜ばすために
詐欺の道へ入り 刑務所へ・・・というストーリー

スティーヴン役のジム・キャリー どうも苦手で今回初めて見たけど
役柄のせいもあるけど 確かに演技はくどめ 
だけど こういうラブコメディ系の役にはコメディアンっぽい
(この人もとコメディアンだったっけ?!) 演技でOKという感じ

しかし この人の顔 頭蓋骨そのまんまというか 頭蓋骨に
薄い皮が乗っただけという感じの独特の顔つきしてません?

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そんなスティーヴンが 堂々ゲイ宣言をし 見つけた恋人が 
ロドリゴ・サントロ! オープニングでロドリゴの名前を発見し
えぇ~?ロドリゴも出るんだ~!この映画 儲けた!と思いましたねぇ(笑)
素敵な恋人という台詞の通り 美しい顔にこんがりと日焼けした素敵な体 
間違いなくラテンのいい男 しかしロドリゴは190cm位あるはずなので
ジム・キャリーも同じ位大きいってことよねー?

しかし 哀しいかな ロドリゴへ貢ぐために 詐欺を働き 
スティーヴンは刑務所へ初入所 金か○○○すれば 刑務所の中は
どうにでもなる・・・というからくりを 面白おかしくテンポよく描いていく 
しかし あんな図体のデカイ男ばかりで 気の弱い男だったら 
もう恐ろしくって あんなところへいられないだろうなぁと思う
アメリカの刑務所 皆体格よすぎるし 極悪人もいるわけで怖いよねぇ

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で そんな中出会うのが 悪人ではない 純粋で心優しいフィリップ
ユアン・マクレガーが演じるんだけど 彼本来の人の良さが
そのまんま出てるような役柄で ゲイであっても 別にクネクネするわけでもなく
マッチョ(ちょっと体は膨張気味だったけど)で 力を誇示するわけでもなく
まるで女の子のような可愛いフィリップなのでした

やっぱり ユアンは基本はピュアで可愛いので 
それをそのまま生かした役という感じ
しっかし今回体が大きかったなぁ(笑) 
トレスポの頃の1.7倍位あるんじゃないかな?

すっかりフィリップに惚れたスティーヴンは あれこれとフィリップを
手助けし すっかりフィリップもほだされていくんだけど・・・
この二人房(?)の夜のシーンがいい お金を出せばなんとでもなるので
音楽をかけてもらい 二人で見つめ合い ダンスを踊るシーン
大きな男が何してるんだ・・・ってな感じは全くなくって
純粋にお互いを想ういいシーン 
相性はどうなの?と思ってたけど この二人のキャスト 悪くない 

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しかし 天性の詐欺師のスティーヴンは まず自分があの手この手を使い 
まずは出所し 残されたフィリップを救いだそうとする・・・
その後の展開はおかしいくらい とんとん拍子に幸せに進むんだけど
しょせん 彼のやってることは詐欺 当然ながら何度も捕まってしまう

そんな彼に三行半をたたきつけたフィリップ そんなフィリップを
なんとしてでも また振り向かせたいスティーヴンの策は・・・という
かなり変わったラブストーリーでした

好きな人に振り向いてもらいたいための嘘
自分をよく見せたいための嘘

そんな嘘は誰でも一杯つくし つかない人なんか絶対いないと思う

ただ 余りにもスティーヴンのついた嘘は スケールがデカすぎて
調子にのりすぎて それが結局彼の命取りになるわけで・・・

これが実話とは驚き・・・! 

刑務所に入り 妻と娘が頼りなんだと話してたけど
いつの間にか二人の存在が消えてしまったり ご都合主義だったけど
母親に捨てられたというトラウマが 彼の詐欺の根本かなという
ちょっと胸が痛む 哀しい話でもあったな~

気楽に見るには なかなか面白い映画でした 
しかし テンションかなり高いし 音楽もかなりの大音量
体調 今イチで見たので ちょっと疲れました(笑)

今日の映画:77点
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by acine | 2010-04-30 18:50 | Francia フランス映画 | Comments(6)
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去年から公開されてる シャネル映画の真打登場! 
という予想にピッタリな映画でした 詳しく:東京美術通信

何と言っても パリ おフランス 
ヨーロッパならではの エスプリ 重厚感たっぷり

アメリカ映画なんか目じゃない ダンディズム
同じく アメリカ映画なんか全く比ではない エレガンスの極致

ヨーロッパもんならではの キャスト陣の肝の据わった
官能的かつ割り切った大人っぷりも素晴らしい

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そして 隙がなさすぎる位の 美しい衣装に アクセサリー
美しいインテリア 壁紙 テーブルクロス ランプ 椅子の貼地
グラスなどのテーブルウェア 鏡 パーテーション etc・・・

徹底して 美しくないものは もう一切出てこない 

とにもかくにも 美しいもの 美しいもの 美しいもの のオンパレード! 

それらを引き立たせるライティングも本当に綺麗

シンプルで匂い立つような内容もともかく
その歴史を重ねた重厚感 エレガンスさ 美しさに
とにかく圧倒され続けていた・・・という感じ

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アナ・ムグラリス演じる ココ・シャネルは
同い年のオドレイ・トトゥが演じたシャネルなんか
アンタなんかどこへでも行っておけばー?と思えるような 
もう単なる小娘にしか見えない位 貫禄たっぷり!
アナは そして、デブノーの森へ の時より ぐっと大人になってましたねぇ

あの美しい着こなし 細長い身体と首
男顔だけど 時々はっとするほと美しく可憐だったり
 (顔の幅狭いよね・・・10cmちょっとではなかろうか?)
とにかく匂い立つような存在感に これまた圧倒され続けた感じ
あのドスの効いた低い声もカッコよかった

それにしても まるで 動くVouge写真という感じの 
全ての場面のあのスタイリッシュさは何?!
凄すぎるな~と ひたすら感心しました
白い壁に縁取られた黒 その前にただアナが
立ってるだけとかで 何と絵になることか~!

何か 3つだけもらえるとしたら・・・(笑)

冒頭のシンプルなパールのピアスと
あのトレードマークともいえる 超ロングのパールの3連ネックレスと
黒白コンビが多い中 グラースで着てた白いジャケットの中の
枯れたオレンジ色のキャミソール?みたいなインナーが凄く綺麗でした

しっかり 品定めしながら見てましたねぇ(笑)
ドレスは着ていくとこないし ドレッシーすぎる服は
綺麗だけど 私には似合わないし・・・
あの辺なら 普段使いでも使えるし~(笑)なんて

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そして 一時の恋に走る相手ストラヴィンスキーは 
○ホみたいに見まくった 007 / カジノ・ロワイヤル の
ル・シッフル役でお馴染みのマッツ・ミケルセン

音楽家というよりは 小説家か詩人みたいな感じも
しなくもなかったけど これまた苦虫かみつぶしたような顔して
神経がこまかそうで どこかあの変態っぽい感じもあり(笑)
でも 平気でシャネルにお世話になったり 図太い部分と 
私生活ではどうも情けない男を手堅く演じてました 

しかし 私はこのマッツ 今回 後ろ姿最高!と思ったな~ 
アナ同様 9頭身?という感じで お尻小さいし 
ほどよく着やせするタイプ 前から見ると辛気臭い顔
してるけど この人の後ろ姿は ホントにブラボー
森の中を歩いてる姿なんて 惚れ惚れする位美しかった

一時は燃え上がったものの 結局 奥さんとは別れられず 
ココに ”あなたは二人の女の相手をするには値しない男ね” 
と とっとと愛想をつかされてしまったわけで・・・

このストラヴィンスキーも いくら自立して成功してるココとはいえ
女から援助してもらって 平気なのか?
芸術家なので パトロンはやっぱり必要とはいえ
アンタにプライドはないのか?とも思えるし・・・

あの奥さんも奥さんで なんでもないのに 
ココの別荘へ一家まるごと招かれるなんて 普通ありえない・・・のに 
何でズルズルと そのまま住み着いてしまったのか?
旦那とココがなんて 十分予想できるはずなのに
旦那を頼るしかないから しょーがなかったのかな~

なのに 美味しいとこどりだけして 
ココに”良心の呵責はないのか?”と詰め寄ったり 
ココも奥さんなんかおかまいなしにガンガン攻めてるけど 
この人もちょっとお門違いの勘違い女なのが悲しかった 
しかもココのように経済的に自立できてない女というのも辛い所だなぁ

眉毛がないのが ちょっと怖かったけど
ココと対照的な彼女のロシア的フォークロアっぽい
赤を基調にした服も 私は好みでした
あのココの好みの白と黒を忌み嫌うかのように
わざと赤いインテリア小物を部屋に使ったり 
ココに対する不信感をあの辺りに滲ませてるのも上手かった

ストーリー自体は 凄くシンプルなんだけど
匂い立つようなアナを中心にぐっと見せる・・・
ベッドシーンもかなり際どい角度で このへん凄くヨーロッパ的で
ヨーロッパ映画&俳優は 惜しげもなく大胆だよな~と思う

最後に あのシャネルの別荘へ
1日だけでいいから泊めさせてほしい(笑)!
あの夫婦の部屋かストラヴィンスキーの部屋 どっちか指定で

もうとにかく どの部屋も もう素晴らしいの何の!
あの別荘の部屋や小物を間近でまじまじと見せてほしいと思った
白と黒のこれまた究極のエレガンス!

私は黒は大好きな色だけど 白は逆に苦手な色
だけど 黒と白と組み合わせると あんなに綺麗
なんだな~改めて感心 あの黒いカーテンなど
すぐにでもつけたい・・・! という感じ

冒頭とラストの万華鏡のようなこれまた白黒のCGも
こんなハンカチかスカーフかテーブルクロス欲しい・・・!と思いましたもん

ストーリーと役者もいいけど
とにかくあのファッションとインテリア 
シャネルの美意識・美的センス 必見!という感じ

画面内に写ってる小物の数々
バレエ見に集まってる膨大な観客のファッションまで
凝りに凝っていて もう隅から隅まで 綺麗なものだらけ・・・!

今日の映画 79点 
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by acine | 2010-02-13 23:46 | Francia フランス映画 | Comments(2)
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シャーリー・マクレーンのシャネル映画に続いて
公開されたこの映画  (あと もう1本あるらしい?!)

私 オドレイ・トトゥは どうも苦手でして
シャーリーの方が どっしりと貫禄ありそうだな・・・と
思ったものの 台詞は英語と聞き やっぱり言葉は大事よね
シャネル=フランス やっぱりフランス映画よね・・・
と思いなおし こちらを観賞 

丁度 ヨーロッパ的な映画が見たいな~
美しいものが見たいな~と 思っていたのもあって・・・
詳しく:eiga.com

まだ若いオドレイ・トトゥが主演ということで
この映画は 孤児院での少女時代ほんの少し
そして 下積み&愛人時代のココ・シャネルが中心となる

冒頭の雰囲気ある孤児院のシーン 
少女時代のココの黒い毛糸で編んだ制服(これが凄く可愛い!)
そして成長し 姉役(本当の姉?孤児院での?)のマリー・ジランと
オドレイがフランス語で喋り 場末の酒場でココの歌を歌うだけで
見てる側も一気におフランスへ連れていかれたような気分になり
掴みはOK! 1時間位は夢中になって見てしまう

こまっしゃくれた感じのオドレイの容姿 発する台詞だけでも
やっぱりおフランスだな~(って抽象的だけど)という匂いがプンプン
若くったって妙に考え方も大人で 独特の世界観を持つ
オドレイ演じるココなんである この辺もおフランスくささ満点

ありがちだけど パトロンを見つけ 
その邸宅へ身を寄せ 英国人の男と知りあう・・・

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方や 美しい邸宅を持ち 親子ほど歳の違う
    悪い人ではないけど いわゆる金づる系のオヤジ
方や 自分と年の近い魅力的な英国人男 
    しかし 大金持ちの英国娘と結婚間近

結局 ココは一緒にいても 自分を恥じない英国男を
選ぶけど 男は別の女と結婚する それも納得済みで
ココは 誰とも結婚しないと宣言し 一生独身を貫く

この映画 そういうココの下積み時代を中心に描いたもの

終始 ほとんどこ難しい顔したオドレイ演じるココの顔が
輝くのは 英国男と一緒にいる時だけ その瞬間だけは
輝いていて 凄く幸せそうで 可愛くて 物凄く印象に残った
仕事と結婚したようなココにも そういう時間があったということも

正直 シャネルの一生に関しては よく知らないのだけど
若かりし日の悩み多き時代を過ごし 
そしてパリに出て 成功者となる・・・

女は慎ましく・・・
女性が表舞台には まだ出てなかった時代 
世に出ていくために 強い美学と信念を持ち 
そして そんなココを支える男がいた・・・
ある意味 とても現代的な女だったココ

有名になり 英国男と 不倫関係を続ける中 
ふと ”有名人を妻にすることが出来たのに 
炭鉱持ちの英国娘を選んだのね” と言う

終わってみると あっという間で
まるで小説を映像化して 垣間見てるような 
走馬灯のような映画だった

サラーっと流れていった中にも 
フランス映画らしい濃密な空気が漂ってたので 
見ごたえはあったけど いまひとつ 
人間くささはなかったかな?

きっとシャーリー版の方が そういう人間くささや重みはあるかも?
チャンスがあれば そっちも見てみようと思う

英国男を演じた アレッサンドロ・ニボラは ゴール1 2でも
いかがわしい系サッカー選手(笑)を演じてたけど 
この映画では フランス語喋って ヨーロピアンな雰囲気
(でもアメリカ人) だけど英国というよりやっぱり顔からしてイタリア男
この人 エミリー・モーティマーの旦那さんらしい

それにしても 彼女の若かった時代は 
あんな風にゴテゴテ・フリフリが よしとされてた時代なんだな~

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なので オドレイが身に纏う シンプルなチェックのワンピース 
メンズもの 皆白でも自分は黒色 ボーダーのシャツ パジャマ姿
そんなシンプルな恰好が オドレイの細い身体によく似合っていた

シャネルが全面的に協力というこの映画
ファッションショーは あれだけ?!という感じだったものの・・・

シャネル=優雅だけどゴテゴテしてるというイメージが
あったけど 意外にも 無駄な装飾をそぎ落として 
彼女独特の美学&美的センスで 必要な装飾だけプラス
というコンセプトだったんだなぁ・・・と気づきました

今日の映画:77点
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by acine | 2009-09-23 16:22 | Francia フランス映画 | Comments(16)

PARIS    '08  フランス

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セドリック・クラピッシュ監督のパリ賛歌

ロマン・デュリスも出るので見たいな~と
思ってってましたが 今頃鑑賞
詳しく:シネマ・トゥデイ

単純にうらやましい・・・!

こんな素敵な街へ住んでたら 人生もそりゃ変わるさ・・・と
余りにも美しい街並みが冒頭からドドーンと画面へ広がる
その俯瞰図から断片へ・・・ そこへ生きる人たちの姿が映し出される

この映画は パリという街の空気・・・
そして 生きる人の空気を写した俯瞰映画
どちらが欠けても成り立たない 街と人が共存する映画

国は違えどどこも人間同じ・・・という共感を感じる映画もいいけど
こういうその場所だけが持つ空気感を生かしきった映画も
凄く魅力的だと思う それが優雅で美しいパリなら尚更のこと!

とはいえ このクラピッシュの映画は お高くとまらない
登場人物がベラベラ喋りまくっても アムールの世界へ生きてても
よい意味で等身大で テンポがよくモダンな描き方なので 
おフランス映画の中でも とても見やすいタイプではないかと思う

その中で じわーっと人間味を感じたり 時には鋭くグサっときたり
人間模様の切り口や描き方が 自然でヴィヴィッドでうまい
ただ 皆さん 一筋縄ではいかないおフランスの人ばかりなので
理解できない部分も時々あるんだけど(笑) 

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ロマン・デュリスはダンサーだったけれど 
心臓を病み 淡々と そして悲嘆に暮れる毎日
そんな彼は自分の部屋から見えるパリの風景をいつも見ている
その後姿 横顔 世話にやってきた姉と語る姿・・・
パリという街だから 悔しいほど絵になる

演じるロマン・デュリスは 美男というわけでもないけれど
どの映画でも 自然にその主人公としてそこにいる感じ
素はシンプルで性根の良さそうな所がどこか漂うのが魅力でもある 
今回は病人役ということで より淡々としているけれど 
どこか達観してるような感じが自然で良かった

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そして 離婚して男運がないシングルマザーの姉を演じるのが
ジュリエット・ビノシュ 常々彼女は苦手な女優なんだけど
今回は悪くなかったかなぁ・・・ やっぱり彼女もパリの人
という雰囲気があちこちに漂っていて 珍しく嫌味を感じなかったかも・・・ 

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今回 その2人の姉弟とパリの風景を中心に
彼らとどこか接点がある人たち 最後にすれ違う人たち・・・
パリに暮らすひとたちと カメルーンからパリを目指すひと
群集劇でもあるこの映画

印象的だったのは
市場で働く離婚した旦那の誠実さ
ストーカーまがいに女子学生に夢中になる痛い大学教授
その女子学生の小悪魔的な佇まい など

どのキャストもちゃんとキャラが立ってるので
どの人も個性があり 印象にちゃんと残る
そして 人間の情けなさやどうしようもなさ 
痛い部分もさらーとちゃんと描けるのが 
この監督のよいところ

そして こんなのありえない・・・!と思った
市場で働く男たち&ショーのモデルっぽい一団との話
モデルたちはそんなに相手に不自由してないと思うけど
なぜこんな労働者系と・・・?!と驚いたけど
パリはこんなこともありえるんだよ・・・ということなんだろうね

何にしろ 行き着くところは 愛と人生!
終盤の力技的なところは ちょっと笑えてしまったけど
タクシーの中からパリの景色や空を眺めるロマンの
表情がとても印象的だった

この映画を見て思ったけど

人生のうちで関わりを持つ人はごくごくごく僅か
毎日すれ違っても すれ違っていても
一切関わりを持たずに お互いを知らないまま
そのまま人間は 一生を終えるんだなぁ・・・と
妙にそんなことを思った映画でした

病人が主人公でも よい意味で不思議と悲壮感は漂わず
それでも人間は生きていく 日々人生は続いて行く・・・
ヴィヴィッドに ありのまま人間を描いていた映画でした

それにしても ホントにパリという街は
いくらでもドラマが生まれそうな街だなぁ・・・と感心する
こんな街をホームに映画を撮れる人たちは とっても恵まれていると思う
CGなんか 全然関係なくてもね

今日の映画:76点

セドリック・クラピッシュ映画:ロシアン・ドールズ 
この映画と同じ ロマン・デュリスとのコンビ これは面白くておすすめ!

そして これもパリ賛歌:パリ・ジュテーム すごくよいです! これ
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by acine | 2009-04-22 09:56 | Francia フランス映画 | Comments(0)
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初老を迎えようかという 男二人の友情物語
なんとも 瑞々しく そして現実的で 
爽やかな余韻が残る いい映画だった!

フランスの美しい自然や庭を舞台に人間も自然
40年ぶりに出会う 小学校の同級生二人

家業の薬局をつがず パリで画家をしている男に ダニエル・オートウィユ
国鉄の仕事から身を引き つつましく地元で暮らし
画家の家の庭師となる男に ジャン・ピエール・ダルッサン
詳しく:映画の森

おフランス映画なので 男だろうが 
そんな年であろうが 喋る!喋る!

ま それはいつものことなので 驚かないけど(笑)
二人の男優の息がピッタリなせいか
この映画でのお喋りはなんとも心地いい
そして 時折考えさせられる・・・

いくらか感じる 40年間の空白・・・
空白の期間の地位やライフスタイルの違い・・・
そんなものをものともせず 徐々にお互い影響をし合う二人
こんな歳で こんな友達に再び出会えたら 最高だろうなぁ・・・
と思わせる 男二人のお互いを思い合う
損得なしのシンプルな友情がとても心地いい

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片や経済力がある程度ある家に育ち
画家となり 花のパリで暮らしているが
妻と別居中 娘ともどうも上手くいかない男

そして 暑い日も寒い日も 線路に砂利を敷き
早めに仕事から身を引き 娘一家の心配をしながら
つつましく妻と仲良く暮らす 今はパートタイム庭師の男

私はダニエル・オートウィユは大好きな俳優だけど
今回は出だしのいかにもなんちゃってピアノ演技
(しかもジャズ系)や 絵筆を握る画家というのは 
ちょっとミスキャストじゃない?(かえって庭師の彼の方が
どちらかというとアーティストっぽい風貌)と 思ったりしたけど 

見ていくうちに 画家という役が ちゃんと馴染んでゆき
ブルーカラーで慎ましく暮らす友からの影響を受けてゆき
行き詰っていた妻や娘との関係も好転し 
気がつけば とても微笑ましく彼を見ていた私・・・

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そして 同級生の庭師は ひょうひょうとしながら 
慎ましく真面目に身の丈で生活し 決して 都会帰りの画家の
悪い習癖には迎合しないその潔さ そして語られる奥さんの話・・・

一見つまらなく見えるかもしれない彼の生活は
地味だけど とても地に足がついていて 何もかも見ているだろう 
パリ帰りの画家に 段々と影響を与えていく

笑顔をたやさず 真面目でも ユーモアもあり
身の丈で暮らす彼には 小さな幸せをちゃんと幸せと感じる能力がある

そんな慎ましい庭師を演じたのが ジャン・ピエール・ダルッサン
サン・ジャックへの道では アル中の情けない男だったけれど(笑)
この映画の庭師役は本当に素晴らしかった!
そのまま その庭師が現実に存在してるかのようで・・・

エンディング間際の

体調が悪いのに 自分の菜園で野菜を世話する庭師
持参のラジカセから モーツアルトの曲が流れるなか・・・


”菜園が人生だ” 


この台詞には 涙しました

菜園・・・という言葉に こんなに心動かされるとは!


誠実でとてもよい映画でした

美しい田舎(自然)の中で 
まるで少年のようにキラキラとした おフランスのオヤジ二人の
友情が微笑ましくうらやましかったです

こんな小作品があるから ヨーロッパ映画は凄いよね 
おフランス映画だっていいよね・・・となる

こんな味わいはハリウッド映画なんかじゃ 絶対味わえないもんねぇ

今日の映画:81点
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by acine | 2009-02-03 23:36 | Francia フランス映画 | Comments(2)
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フランスのノルマンディーの街が舞台

昔はディスコキングだったものの
今はしがない40男の人生再生をかけた 
ディスココンテストに挑戦!という 
おフランスディスコ版 フル・モンティという感じの映画!
詳しく:シネマトウディ

気楽に見るにはもってこいのB級くささがプンプン漂う
○ホらしくも楽しい お気楽映画でした

過去の栄光に再び挑戦する かなりくたびれた40男3人組
そして 彼らの前に現れた バレエ教師の(!)エマニュエル・ベアール
ディスコのオーナーにはジェラール・ドパルデューという
B級くささ漂いまくる映画なのに 妙にキャストが豪華という不思議な映画

主人公ディディエの軽薄だけど憎めない 笑顔とその瞳
そして 時代遅れと今時の若者に称されても 自信満々なそのダンス!
身分不相応をもろともせず 天下のエマニュエル・ベアールにも
アタックするわ・・・の ちょっと老けてる40男 

実際 演じてるフランク・デュボスクは 踊れるコメディアンだそうで
実年齢が40代半ばと知り納得 日本人的感覚では
あれで40歳とは老けすぎだもんな~(笑)

しかしこのディディエのやることなすこと
人生知らない10代の少年のようで その幼稚さと
いい意味での無垢さが ○ホらしくも 妙に可愛かったり
これじゃ息子を連れて 奥さんに去られるはずだと(笑)
そして 彼と同居する 香港か大阪のお母ちゃんのような
口が達者な母親もキョーレツでおかしい

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そして ジーコそっくりな背の低いヌヌと
港で働くガタイのよいウォルター 情けなくも ディディエといいコンビで
ラメのジャケットやビニールのジャンプスーツを着て 踊れば
時代遅れのダンスだろうが 愛の風車だろうが 
ちゃーんと 絵になるところがよい(笑)

そして この映画の主役と言ってもいい 曲の数々!
もうベタすぎる位 ベタなんだけど このセレクトが
この映画には 妙に合っていて 曲が始まる度に 
こっちまでワクワク! 楽しくってたまらない!

冒頭の ボニーMの”サニー”から 大ウケ!
(シンチーのミラクル7号を思い出したから(笑))
そして 果ては ”カンフー・ファイティング” 
(これは 同じくシンチーのカンフーハッスルでお馴染みね)

B級おフランスディスコ映画と シンチーの映画の曲が
妙にシンクロしてるところに 妙に感心!
シンチーの選曲センスは おフランス映画と共通なんだと!

EW&F、ビージーズ etc・・・ もうベタすぎる音楽に拍手喝さい!
コンテストの決勝の曲・・・何だろう? とワクワクしてたら
この曲で来るか~! 予定調和なんだけど これまたワクワクしました!

この曲で踊る3人の40男! 最高にカッコよかった~!!!
このシーン 見るだけでも この映画見る価値あり!

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こういうユルユルな○バカな映画だけど
エマニュエル・ベアールは 相変わらずコケティッシュで
凄く可愛かった 老けが早い欧米人女優では 
驚異のアラフォーだと思う そばかす一杯でスッピンっぽかったけど 
こんな魅力的なこの年代の人はなかなかいないと思う
彼女の雰囲気にピッタリな服のスタイリングも凄く素敵だった

みんなとことん我が道 いつも暴走なのは 
フランス映画ではありがちだけど さほどガンガン論戦しまくらないし 
ユルユルな空気が流れ ユルユル気味のダンスで俺たち勝負!な 
こんなお気楽おフランス映画もたまにはよいでしょう!

なーんとなく 香港映画とどこか通じるものを感じた映画
でもありました(笑)   Viva! 大人気なさ! という感じ

今日の映画:78点 
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by acine | 2009-01-04 20:53 | Francia フランス映画 | Comments(0)
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そういえば こんな映画あったよな~と
たまたまやってたので 何気なく見始めた映画でした

南仏ニースのキャバレー”青いオウム”を舞台にしたこの映画
原題は”家族のヒーロー”という意味らしい
詳しく:goo映画

フランス映画といえば ベラベラ喋って 屁理屈ばかり言って
は~?これで終わり?!というようなタイプでもなく 
よいタイプのフランス映画で 気軽に見れる1本でした

1時間半ほどの中に いかにもフランス映画らしい
酸いも甘いも噛み分けた男と女 そして家族の人間ドラマが
キャバレーが舞台ということで 歌とスポットライトも間に挟み
キャストも適材適所でよい仕事を・・・という 大人の映画でした

複雑に絡み合ってる登場人物なんだけど 時間もたち
サバサバ~っと お互い付き合ってるところが 
日本のような社会じゃ ありえないところだし 
父親が今好きな女を ”彼にピッタリなんじゃない?”と 笑顔で語る母と娘

うーん ところ変われば いい意味でドライでカラっとしてる人間関係
だけど 泥臭いまでの人間模様も絡んでるところが これまた魅力
ハリウッド映画ではあんまりありえない 大人な映画の作り

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キャバレーの看板歌姫に 脂の乗り切った エマニュエル・べアール
やっぱり彼女は魅力的 いい女だ いかにもフレンチなコケティッシュさ
見方によっちゃ 彼女もケロヨンなんだけど
アメリカの某ケロヨンなどとは 決定的に何かが違うんだな~

そして そんな彼女と絡むのは 年齢のせいか 
ちょっと太り気味で 顔も大きく見えてしまう カトリーヌ・ドヌーブ 
エマニュエルと絡むのは ちょっと分が悪いけれど さすがの貫禄

そんな華やかな女優陣を相手に 
男性陣も派手さはないものの これまたよい仕事ぶり
主人公のニッキー役のジェラール・ランヴァンの
枯れて輝くいぶし銀という感じのフレンチオヤジっぷりに 
ロドリゴ・サントロの目をパッチリさせた感じの欧州的ハンサム
ゲイ役のミヒャエル・コーエンも なかなか印象に残った

気軽に見れる 酸いも甘いも噛み分けた
そんな人たち&そんなドラマを傍観する 
よいタイプのフランス群集劇でした

今日の映画:75点
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by acine | 2008-09-24 11:43 | Francia フランス映画 | Comments(2)
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若くして余命数ヶ月という題材は映画にしやすいのか
ついこの前も 余命3ヶ月という映画を見たばかりだけど・・・

こちらはフランス男版 余命3ヶ月という映画
ストーリー:goo映画

このポスター見覚えあるし タイトルも聞き覚えある・・・
何気なく見始めたこのおフランス映画 
チラっと情報を見ると 監督はフランソワ・オゾンじゃないの~!
これは見ておかないと・・・

死ぬまでにしたい10のことのサラもかなり絵空事だったけど
こっちは美貌のカメラマン そしてゲイと やっぱり絵空事風
そして 彼もそのことをジャンヌ・モロー演じる祖母にしか打ち明けない
同じように余命いくばくかの絵空事物語のはずなのに こっちは何かが違う

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主人公ロマン役のメルヴィル・プポーがとにかく美しい!
どんな場面であっても 透明感があり 憂いがあって
ゲイ ノンゲイ(って言葉ある?)を超越した 美しい容貌と
佇まいが印象的 この題材にピッタリな程よい線の細さも良い

花の向こうに横たわったり パンツ一丁でバスルームに横たわったり
海辺で水着で横たわったり まったくフェチと言おうか 
かなりオゾンの趣味が入ってそうな感じ  
美しいメルヴィル使って こういう絵が撮りたかったのね
そんな風景も数多く展開されるんだけど そういう耽美な世界
そして 普通の街に溶け込む姿でさえ とにかく美しい 
なので そんなフェチ世界も気にならなくなってくるのが不思議

余命いくばくかのはずの彼が そこにいるだけで 
大輪の花が咲いてるように 周りの風景までが光を浴び
より儚くて より美しく見える位なのだ

死にゆく人が あそこまでいつまでも美しいわけではないのに
何故かそれが許せてしまう力が メルヴィルにはある

彼が何故死ななければいけないのか・・・?
きっと見てる側に そんな気持ちを抱かせる程 
彼の美貌は とにもかくにも凄い威力なんである
その美貌ゆえ漂う孤独感と虚しさ そして悟り

そして期待を裏切らない 
フランソワ・オゾンの一筋縄でいかない世界
当然ながら ヒネった展開が 次々と待っているのが面白い
いきなりヴァレリア・ブルーニ=テデスキとの話など
OKしたことはいい だけど旦那までが参加?!ありえん・・・!と思いつつ 
そのノーマルじゃない ヒネり加減がたまらなく心地いい

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耽美な世界の中の美しさ
ヨーロッパ的で淡々とした中にも 瑞々しさ 虚しさが
きっちりと表現されてて 余命3ヶ月対決は私はこっちに軍配!
メルヴィルの美貌と佇まいで ラストまで見せきった感あり
ポスターの意味はこういうことなのね・・・と

フランソワ・オゾン 男を見る目は女より優しいような気がする
しかし かなりのピッチで映画を作る人なんだなぁ・・・
あのひねくれ具合に慣れると これが何とも面白くて
次はどんな形で 裏切ってくれるのかが段々楽しみになってくる

今日の映画:80点 
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by acine | 2008-04-04 17:43 | Francia フランス映画 | Comments(2)
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もとELLEの編集長だった ジャン=ドミニク・ボビーが
脳梗塞で倒れ 身動きもとれないまま 唯一動く左目だけで 
1冊の本を作り上げた実話をもとにしたストーリー
詳しくは:Yahoo!映画

監督 ジュリアン・シュナーベルの映画は バスキア と 夜になる前に を
見ているので なんとなくテイストの予想がつくものだったけど・・・

彼の葛藤する心 そんな状態になって 初めてわかる子供達への気持ち
静かに そしてヴィヴィッドに 生きる・・・とはを問う 映画だったと思う

少しネタバレあり

冒頭から ジャン=ドミニクから見た世界 
そして誰にも決して聞いてはもらえない心の声
そんな世界が 中心に写るのがとても新鮮

右目のシーンは えぇ~?!と かなり驚いた
誰にも理解してもらえない世界に 突然放り込まれた主人公の
気持ちが 視覚的にも心理的にも 痛く悲しいシーンだった

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そして 映画の中で何度も繰り返される
言語療法士や奥さん 本を作るために呼ばれた女性の口から 
何度も何度も発せられる 意志の疎通を図るための
アルファベットのシーンがこの映画のポイントでもある
よく使われる文字順に読んでいくというのも 目から鱗だった

こんな風にしないと 自己表現が出来ないなんて 
なんて気の毒なんだと思いつつ 繰り返し繰り返し発せられるアルファベット
なんだか永遠にこれが続きそうで 聞き飽きそうだ・・・と
思いながら見ていると そのフランス語の優しい響きのせいか
段々心地よくなってくるのが なんとも不思議
まるで子守唄のようにも聞こえる きっとそれを聞いてた
ジャン=ドミニクもそうだったのではないか?と思う
それにしても お互い忍耐の必要なコミュニケーション方法だ

彼の夢想する 動ける自分のシーンを見ていると
そして 仕事も遊びも楽しんでた業界人の主人公には 
動けない自分 女性にも触れれない自分 年老いた父にも会いに行けない自分
子供の頭を撫でてやることもできない自分・・・ 
どの自分も 歯がゆくてしょうがなかったんだろうと思う
だけど 自分ではどうすることも出来ない

そんな孤独感と 夢見たり回想する華やかなシーンと
パリから遠く離れた海辺の海軍病院にいる
動けない自分とのギャップが また余計寂しさを感じさせる感じ

そんな主人公が 過去を反省しつつ 
周りの人にも励まされ 心の声で悪態をつきつつも 努力をし 
1冊の本を書き上げ終えた一生は決して不幸なことばかりではなかったと思う

感動大作というわけじゃないけど 
父親と主人公の電話での会話のシーン
そして主人公と息子の海辺のシーンには思わず鼻がツーンとした

老いるのも悲しいが 大人とはいえ 自分の子供が
そんな状態に陥ってしまうのは 想像を絶する辛さだろう
そして息子にヨダレをぬぐってもらうしかない父親・・・
美しいけど 心理的になんとも哀しいシーンだった

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放っておかれたはずの奥さんや 取り囲むいかにもフランス的な美女たち
周りの人に恵まれすぎ?なシーンは ちょっと鼻についたけど
遊び人だったジャン=ドミニクらしい 病後の風景だったのかもしれない
詩的で 静かなヨーロッパテイスト溢れるヒューマンドラマだった

テイストとしては 海を飛ぶ夢 とよく似ている感じがした
そんな状態で生きるにはどうするか?
どんな風に 動ける自分を夢見るか・・・
片やフランスもの 片やスペインもの お国柄の違いはあるけど
個人的には 骨太な作りの ”海を飛ぶ夢” に軍配かな

だけども あの鼻にかかったフランス語の”ぱぴよん”という響きは 
苦境の中でも どこか希望と甘やかさを感じさせる言葉で 
あの女性達のアルファベット読み上げのシーンと共に
この映画の印象・余韻として 五感にしっかり残ったような気がする

今日の映画:78点

この主人公を演じてた マチュー・アマルリック
ミュンヘン にも出てたらしいけど (全然覚えてない・・・!)
007の新作で 悪役演じるらしい・・・ ダニエルの敵になるわけね
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by acine | 2008-03-11 12:56 | Francia フランス映画 | Comments(8)