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簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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我慢できずに行きました! 2回目の鑑賞 *1回目
ジェットコースターのようにテンション高いストーリー
今回はよーくわかっているので じっくり映像や
キャスト陣の演技を見せてもらいました

前回は あの誇張ぶりとドロドロ愛憎劇の対比
衣装・構図・大道具・小道具の充実ぶり 
あの凄い人海戦術に圧倒されましたが・・・

今回はドラマ中心に見ていたら コーフン覚めやらず 
楽しかった!というより 濃い濃い世界の中で これまた濃厚で
達者なキャスト陣の演技に なーんて残酷で重い話だろう・・・と 
その凄いダークファンタジーぶりに タジタジという感じでした

珍しく今回はパンフも買って 背景も押えて見ましたが
ストーリー自体 中国の有名な古典的戯曲が元とのことで
昔の話も 今の時代の問題とまったく同じで あんな凄い舞台で
あっても 何の疑問もなく リンクして見れることが凄い

しかもあの宮廷内 とてつもない権力者の一家
そりゃもう よりドロドロ 問題は深刻で 憎しみも増大するわけだ
何かコトが起こると半端でない残酷さ 巻きこまれ具合となる
いやー本当に怖いなと思って見てました

そして 権力者の言うことは 絶対ということ
謀反を企てようが 権力者は更に上手で その権力を利用して 
より冷酷無比に自分の立場を守るわけ 
例え それが家族であろうと 命さえ厭わず・・・
悲しいかな なんとも孤高の存在になってしまうわけ

昨今 あれこれと騒がれてる北京オリンピック
この映画 なぜかあの問題とリンクして 
考えてしまう 何かがあったりして・・・
奇しくも このチャン・イーモウが開会式の演出の総指揮者だ

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それにしても コン・リー 入魂のメラメラ・ワナワナ演技は 本当に素晴らしい!
そして 今回 ユンファの空恐ろしさ・残酷さがすごく印象に残った
しらーっとしつつ 威厳を保ちつつ 人間的な部分を残しつつも 
なんとも恐ろしく冷酷で残酷 ユンファの新境地ともいえる感じさえ・・・
そして やっぱり唸った リウ・イエのこ憎たらしいほどの上手さ!
流されやすく 悪人にはなれず 家族に翻弄される長男役がお見事!
情けないのに 観客の心を鷲づかみにしてしまう何かがある

人間・・・ここまで 憎しみを燃やし 残酷になれるのか?
しかも権力者一家 半端じゃない残酷さに呆然
美しいジェイのエンディングテーマ ”菊花台” でさえ
とても浄化しきれない 流しきれない黒い情
なんとも怖い怖い残酷物語でした

今日の映画:80点
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by acine | 2008-04-30 22:23 | Asia アジア映画
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鬼才 トッド・へインズの最新作

かなりクセありの独特のタッチを持った人だけど その達者な構成力
音楽・映像・構図・ファッション・インテリア・衣装まで 細部へのこだわり
華やかだけど 万人を寄せ付けない部分も多いけど 
独自の路線を歩む 美と芸の職人という印象だ

この人もゲイ ゲイの監督は皆細部にわたって細やかで
その美意識・こだわりが物凄く高いような気がする・・・
そしてちょっとハスに構えたシニカルな視線が面白い

ベルベット・ゴールドマイン はグラマラスでキラキラとしていてほろ苦い 大好きな映画!
エデンより彼方に もかなりクセある話で レトロ総天然色が印象的だった

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新作は 6人の俳優がボブ・ディランを演じるという 奇想天外な伝記もの
詳しくは:Yahoo!映画

ボブ・ディランの全盛期は知らないし 興味を持ったこともほとんどない
知ってる曲といえば Guns N' Rosesが カバーしてた
”Knockin' on Heaven's Door”位だ

今回の目的は トッド・へインズ作
ケイト・ブランシェット ベン・ウィショー クリスチャン・ベイル他
が出てるから・・・見たかったので 6人でボブ・ディラン?!
今イチ想像がつかなかったんだけど・・・

6人の俳優が 皆ボブ・ディランと名乗ってるんだろうと
思ってたら 皆それぞれ 名前が違うのにビックリ!!!
いる場所も時代も 果ては人種も年齢も性別も違う
果ては歌なんて唄ってなくて 俳優や放浪してる人までいるのだ

とにかく名前も 人間も違っていて 各人のパートがパズルのように
組み合わさって シャッフルされ 最終的にどこかでつながりつつ 
次々と目の前に現れるので 戸惑いつつ見てしまう
一種哲学のようで難解 頭の中が???となりつつ 
劇中のストーリーは ボブ・ディランの曲と共に
比較的ゆっくりと進むので 若干退屈さを感じつつ
好みのパートとそうでないパートに別れてくる感じ

ボブ・ディランに詳しい人 その時代を生きた人 音楽に詳しい人 
アメリカン・カルチャーの中で育った人には ピンと来る内容かも
しれないけど どれも体験してない大部分の日本人には 
どうもフィットしない題材のような気がする・・・
独特の世界なので ついていくのに根気がかなり必要

だけど 段々そのわかるようでわからない不可解な世界が
音楽と映像 その巧みな構成とキャスト陣の充実の演技で
段々と疑問や雑念を持たず ただスクリーンに集中するようになる
何だかわからないけど 映画に引っ張られていく感じ?

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ベン・ウィショーはナビゲーター的役
モノクロの世界で トータル登場時間は短いけど やはり独特の印象を残す
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放浪するマーカス・カール・フランクリン
子供なのに ユーモアを漂わせる達者な演技が凄く上手かった

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ヒース・レジャー そして彼の妻役のシャルロット・ゲンズブール

なかなか共感できる部分のない映画の中で 個人的には一番ぐっと来たパート
ヒース・レジャーは実は縁がなくて 今回初めて演技を見たけど凄く良かった 
なーんとなく知る限りの彼の結婚生活を思わせるような
やるせなさを漂わせ フレンチ妻シャルロットとの出会い・蜜月・衝突

このパートは クセあり映画の中から抜け出て 
いい意味で別の映画を見てるような気分で このパートは凄くよかったなぁ 
若くして亡くなってしまったヒースに合掌・・・ 
シャルロットの細い体 優しげな声 やわらかい言葉の発し方は
凄く魅力的だった アメリカ人にはない独特の雰囲気がいいなぁ

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クリスチャン・ベイル ベスト口パクパフォーマンスは彼!
妻役のジュリアン・ムーアのインタビューも交え 今イチ存在は
謎だった彼の役 だけどこの教会でのパフォーマンスはお見事だった

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ケイト・ブランシェット 
ほとんどノーメイク(多分) そして細いスーツに身を包み
紅一点 男を演じた彼女 その見た目の線の細さに負けないように
ずぶとめを装う男演技 無理がやっぱりあるかな?とチラチラ思いつつ
やっぱり こんな役は普通の女優では出来ないよな~と思いつつ見た
昔のGF役でチラっと出た ミッシェル・ウィリアムズもエキセントリックで可愛かった

リチャード・ギアは 田舎のおっさんがよく似合っていたけど
その他の若手ほど 演技は達者ではないというか自然体

というわけで この映画がストライクゾーンにスッポリとハマる人は
凄く少ないと思うけど(欧米では知らないけど) 
そんな世界を掘り下げて こんな奇想天外な映画を作った 
トッド・へインズは凄いよな~と思う

そして こんな訳わからん 監督の脳内満足度高い作品で
きっちりと地に足を着け 監督の望む世界をしっかりと演じた役者たちも凄い

この内容に興味が持てるか?持てないか? 好きか?嫌いか?
映画の内容どうこうというより こんな映画を作ってしまうこと
こんな大胆な設定で こんな風に構成し キャストに演技させる 
物凄く高度なテクニックとセンスが必要だと思う

キャスト陣の充実した演技とともに 内容に共感ができなくても 
ちんぷんかんぷん気味でも しっかりと観客を引っ張る力
何だかわからんけど ラストまで見せきってしまう
トッド・へインズの人並み外れたその構築力とセンス 
そういう意味では凄い映画 いや監督かもしれない

今日の映画:75点
 
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by acine | 2008-04-27 20:14 | Estados Unidos 米映画
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本編前の宣伝予告からして 金城武の当時の作品オンパレード
”世界の涯てに” ”ニューヨーク・デイ・ドリーム” ”アンナ・マデリーナ”
うわー懐かしい! 全部見てるよ 見てる!と それだけで嬉しくなった上
”ラブソング”の予告まであり・・・ 脳内すっかりあの頃に逆戻り

これも 2週間前に手に入れたレンタル落ち ¥100なり
こりゃ絶対買いだわ~!と ホクホクして購入した一作 

金城武と王家衛絡みということで これは絶対見なくっちゃ!で
公開当時 旅先の香港(九龍・太子)の映画館で見た映画なのだ

その後 鳥インフルエンザで騒がれてた中 映画館近くの
バード・ストリートに 鳥カゴを買いに行った・・・
当時 香港に住んでた友達からも こんな騒動の中
よくそんなとこ行ったな~ と あとで呆れられた記憶が・・・
単に鳥カゴが欲しかった&そこへ集うらしいマイ鳥自慢の
鳥愛好香港オヤジ連を見てみたかったから・・・なんだけど(笑)

その後 日本でも公開された時に見て それ以来かな

監督:エリック・コット プロデュース:ウォン・カーウァイ 撮影:クリストファー・ドイル
出演:金城武 カレン・モク エリック・コット リー・ウェイウェイ 
    あと エリックの友達役で あのビンセント・コクも出る(笑)

まさに ウラ”恋する惑星” ウラ”天使の涙” のようで
王家衛ほど 孤独感漂わず ポップ(死語)で
いい意味で B級感漂う サブ・カルチャーっぽさが漂う作品
ほとんどの場面で流れてる 音楽や効果音も個性的でセンスいい!

どの位まで ウォン・カーウァイが口出ししてるのかはわからないけど
クリストファー・ドイルの あのカメラ&色合いも凄くよくて
監督のエリック・コットのセンスは とてもいいな~!と思った
同じ王家衛関連でも この前見たマイ・ブルーベリー・ナイツなんかより 
こっちの方が よっぽど面白かったものー!

ドイルのカメラも シーン1枚1枚止めても そのまんまスチールに
なりそうなくらいやっぱり凄くカッコよくて見とれてしまう アートっぽいけど
王家衛作品ほど一球入魂っぽくなく ほどよくリラックスしてる感じで・・・

ヤクザのAV大久保やら ドラッグ・クィーンっぽいキャラが出てきたり
チラっとオタク(日本オタク)くささを漂わせ 独特の明るさや
突き抜け感があるところがいい 根底にあったかいものが流れてるというか・・・
これはエリック・コットの人柄なのかな? ラストのあの涙・・・といい

まぁ 話なんて あってないようなものなんだけど
構想を喋るシーンから始まり その構想どおりにドラマを撮って
流しては これはやーめた! と2,3のエピソード&エリックの
構想喋くりをはさんで やっと本編の第一部始まり!

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このあたりが 行き当たりばったりっぽくて そのまま途中辞めに
なっても ちゃんと映像化してるのは ドキュメントっぽくて 
計算づくのようであり ありそうでない場面で とても面白い
その間の 金城武とエリックの肩組んでヨレヨレみたいな姿とか
金城武が地下道でカレン・モクの髪を引っ張るシーンとかすごく面白い

一部は夢遊病の少女(リー・ウェイウェイ)と清掃員(金城武)の
可愛く不思議な恋物語 武は”天使の涙”的 まさに天然キャラで
こんなの十八番とばかり 伸び伸びと不思議ちゃんキャラを演じてる
そして ウェイウェイちゃんは 細くて日本人好みのルックス
こんなのありえんだろ・・・的話を 台湾の若手が二人伸び伸びと
演じている 二人とも凄く可愛く天然なキャラがピッタリ
さすがに30代中盤が近づく今の金城武には こんな天然役はもう無理だろう

そして 話としては 二部の方が意味深というか 面白い!
かつて付き合ってたカレン・モクが 今は別の女性と結婚した
果物屋のエリックを突然訪ねてきて その後も延々コーラを飲みに来る・・・
まさか返してない指輪を返してくれ!と言われるんじゃないか・・・と
戦々恐々のエリック あらー!こんなところにのビンセントくんまで現れ 
(このシーンのカレン・・・とてもキレイです そして彼女は恐ろしく美脚)
恐怖と妙なおかしさ そしてあたたかさも混じった 
摩訶不思議で魅力的なエピソードになっている 
これも突き抜け感のある奥さんの麻雀ジャラジャラや
もの凄い寝室やら 香港市民の生活が覗けて面白い

コテコテの香港を舞台に キッチュ(死語?)にポップ(死語?)に
綴ったエピソードは 久しぶりに見ても なかなか面白くて楽しかったな~

香港で 見終わって映画館を出たら またコテコテの香港の街が
そのまんまそこに存在してて なーんて面白いんだろう~!と
香港で香港映画を見る醍醐味を感じた記憶が甦りました 

あと香港の街でよく見かけてた店先のジュース! 
この映画内であの奥さんが 紙コップを汚いバケツ(!)の中で洗って
再利用してそうな様子を見て 美味しそう!と思ってたけど 
あのシーンで恐れおののき あのテのジュースは絶対買っちゃ
いかんね・・・と 同行者と話したことも思い出したりして(笑)

ひさしぶりに よく通ってた頃の香港をリアルタイムで
楽しめる映画でもあり・・・ すごく楽しかった!

今日の映画:80点
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by acine | 2008-04-24 22:00 | Hong Kong  香港映画
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続いております 發仔 チョウ・ユンファもの
彼の出てる映画の中でも とても好きな一作
ある意味 マイカルト香港映画のうちの一つともいえる

これも 最初に見たのは かれこれ10年以上前
これまた 今から20年前の作品になるんですね・・・!?
 
ユンファを始め ノリノリのキャスト陣 
あまりのバカバカしさに すっかりハマってしまい
その後 レンタル落ちを見つけた時は これは買い~!
で即購入 久しぶりに見てみましたが・・・

証券マン ファ(ユンファ)が 雨の夜に出会った美女二人と
重婚したばっかりに 親友カップルも巻き込んでの重婚生活大騒動

ま~ よくもここまで 大の大人が・・・!
見るのは3、4回目なのに 最初はあのありえないバカバカしさに
引き気味で見ていたら 段々とあのテンポに馴染み
すっかりハマってきまして 気がついたら目が離せないじゃないの(笑)!

コメディ初挑戦とはとても思えない ユンファの悪ノリ全開
下手な英語&下手な歌もひたすら快調で もう呆れると共に感心するばかり
ハリウッドへ渡ってから・・・ そしてこの前の王妃の紋章などが
まるでウソのように思える 若くハジけたユンファが楽しめるのだ

そして ピチピチのサリー・イップとジョイ・ウォン
(二人ともなつかしー!)のヒロイン二人もユンファと好相性 
美しくスタイル抜群なんだわ 二人とも台湾の人でした 

騒動に巻き込まれ大迷惑 気の毒なレイ・チーホン
(この映画のチーホンは何故かトニー・レオンに似てると思った)と
ン・ガーライ(これまたなつかしー!)カップルも この悪ノリ映画に花を添える

個人的に好きなのは 寝不足で あのまぶたに目を描いて
仕事中に居眠りしてるところ もう何度見ても爆笑・・・!

マンガをそのまんま映像化してるよーな ベタすぎるコメディ
こんな大人気ないアホらしさ全開を 堂々と描けるのは
やっぱり香港映画しかないね~と 今更ながら思う
そして それを嬉々として演じてる香港俳優 エライね!
このプロ根性は 見ていて 素晴らしいなーと思います

今や亡き 懐かしい啓徳空港内の風景も 当時の中環の風景も
チャチで 多分当時はトレンディな(笑)な BGMも
全てがこれまた古きよき時代の香港映画なんだな~

また何年かしたら 絶対見たくなるの決まり!
今日の映画:77点
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by acine | 2008-04-18 22:52 | Hong Kong  香港映画
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北インドに起源を持ち 11世紀から全世界へ散らばったジプシー(ロマ)
彼らの生活や生き方と音楽 その土地毎に特色のある音楽の数々

インド、ルーマニア、マケドニア、スペイン
4つの国の5つのバンドのアメリカツアー”ジプシー・キャラバン”
そして彼らの国での生活を織り交ぜながら追うドキュメント映画

音楽(しかもエスニック)、ロード・ムーヴィー、ドキュメント
私の好物がズラリと並んでいるこの素材!
きっと楽しめる!の予感はピッタリ当っていた

国やタイプは違えど 原始的で 訴えかけるこの旋律
トランス状態に陥り 観客席の幼児までが自然に
踊りだした気持ちがよーくわかったりもする・・・
なんともノスタルジックで魅惑的で幻想的な旋律の数々

マケドニアのジプシー・クィーン エスマ
美しい衣装に身を包んだふくよかな体と豊かな歌声 
子供が出来ないので47人の養子を引き取り育てたという彼女
太陽のような笑顔と そのどこまでも広い 痛みを知る心が印象的

そしてこの映画を見ていたら ルーマニアはジプシー音楽の
一大産地というか メッカなんだなぁと 恥ずかしながら知る 
そういえば去年見たトランシルヴァニアもルーマニアが舞台だったな~

耳に残るは君の歌声で 共演してから友人であり 
バンドのファンと語る ジョニー・デップのインタビューも入る 
タラフ・ハイ・ドゥークスの中心人物らしい粋なじい様ミュージシャン
ニコラエ ルーマニアの素朴な自宅でのインタビュー

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”ミュージシャンはモテるんだ”
”この年で一家みんなを食わせてるんだよ”
”ジョニー・デップの家みたいにプールをそのうち作るんだ”
”年をとってから 楽な人生で感謝してる”

なんともウィットがあり 自然体で気取りがなく
音楽を素朴に愛し 演じる姿はなんとも粋
こんな粋なジイさんは 日本には滅多にいないだろう
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブに出てくる ハバナのジイさん同様 
なんともカッコよく それゆえに 終盤でまた泣かせてくれるのよ

地元の才能ある少女に授業料を出して音楽を勉強させたり
音楽で成功した分 何かを社会に還元したい
貧困から脱出するためには 子供に教育をつけてやりたい
とか 彼らの考えることは凄くまっとうだ

流浪の民ゆえ 迫害され 疎まれ 就きたい職業にも
なかなかつけなかった歴史の中 自然にインドから脈々と
持ってきて 受け継いだ音楽が彼らの大きな財産となり
現地の環境と融合し また個性豊かな音楽を作る・・・ 
財産は持たずとも 原始的な生き方がいいなぁ・・・
遊牧民がルーツ そんなB型の私には 何とも魅力的だった

そして 発祥の地 インドのルーツは同じだけど 
今は各々違う国の人間として 彼らが存在すること
でも 自分達に流れるものは同じ・・・という感覚も 
島国で育った人間には 凄くユニークに思えた

話は戻るが ジプシー音楽のメッカ ルーマニアのバンド
ファンファーラ・チョクルリーア これまた凄いブラスバンドだった
まさにトランス系というか魅惑的 ここのオヤジさんもまたいい味わい
ラスト辺りのあの窓の外の演奏シーン・・・泣けました

そして 個人的にも興味大 スペインのフラメンカ
ロマの言葉は話せなくとも 今風のヨーロッパ的暮らしをしながらも
ロマに生まれてよかった みんなとツアーをして同じものが
流れているのがわかった・・・と語る彼ら 他の音楽と比べると
陰影と静と動の激しさが対照的なスペインのフラメンコも
まさに彼らの影響なくしては成り立たない音楽 
カンタンテ&バイラオーラの肝っ玉母ちゃんも何とも魅力的

そしてまさに本場 インドのバンド マハラジャ
いかにもインド!という衣装に身を包み オリジナリティを
プンプン発するその旋律 世界でもこんな魅力的な旋律は
なかなかないよ・・・と言う通り 唯一無二の旋律
そして 化粧をし 美しく飾り立て 凄いダンスをする
ちょっとおネエ風青年 彼のダンス・フレンドリーさも凄く魅力的だった

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ラスト マケドニアのエスマの言葉

”みんな ロマを見習うべきよ
私たちは戦争を始めたり 国を占領したり 
誰かを迫害したことなんて歴史はない”

そんな彼らの素朴で オリジナリティ溢れる音楽と人間性
一緒にツアーバスに乗ってるかのようなドキュメントはとっても魅力的だった

今日の映画:82点
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by acine | 2008-04-15 23:58 | Estados Unidos 米映画
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待ちくたびれた頃に やっと公開!
賛否両論 好き嫌いハッキリ分かれそうなこの作品・・・

個人的には とーっても面白かったです!!!

何とも中華的というか もうコテコテの中華そのまんま
屋外、室内、衣装等のあの色彩! 
その誇張ぶり! 人海戦術の凄さったら!

濃い濃い中華風味を これでもか!と もうぶっかけまくった
とてつもないスケールの中の大風呂敷 そんな王室の中で
起こるチマチマした いや壮絶な愛憎劇といいましょうか・・・

これだけ資金・人員投入して あのストーリーには???の人も
いるかも・・・だけど スケール感とそのストーリーのギャップが
落差がありすぎて極端すぎる所が 私は逆に面白いな~と思いました
とにかくテンション高く ほとんどジェットコースタームーヴィー

そして やっぱり 私の心を掴んで離さないというか
目が釘付け!になってしまう その理由は
監督チャン・イーモウの 鬼のようなこだわり! 
そして これでもか!の 様式美の世界! 
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色彩の鬼 
どう見ても これはワダ・エミさんじゃないだろーという衣装
室内から絨毯まで 物凄い色の洪水 生地の質感
いろんなバリエーションのゴールド、黄に 赤やピンクが
組み合わさる 悪趣味丸出しの見本のような色なのに 
場面場面で とんでもなく美しい組み合わせや模様が出てくるので 
一瞬たりとも目が離せない 凝りすぎですわ~これは!
今回自分は模様フェチということに気がつきました・・・(笑)

構図の鬼
場面場面 やっぱり鬼のようなこだわりが見られる所
彼はシンメトリーが好きね あの壮大な王宮 
あくまでも映画の中の世界だけど スケール感に唖然とする
そして馬や人間が通る あの通路を抜ける絵 その先に広がる風景
ガシーンと閉まるとてつもなくデカい扉
はぁ~こっちも感心すると同時に呆れる位こだわってる

大道具・小道具の鬼
冒頭の侍女たちの身支度風景から 漢方を煎じてる(?)風景
廊下の柱や簾(七色の簾まであった!) あれこれの家具や小物
何とも細かく細工がされた障子の格子 お薬グッズ
果ては 王妃の爪飾り?やあの爪 あの爪で菊の刺繍
豪勢な金と銀の甲冑 プロレスが出来そうなサイズの特大テーブル

まぁ・・・これだけ細工の細かいものや 数が一杯必要な
物を準備する しかも完璧に・・・ 気が遠くなりそうな位!
撮影現場で この大道具・小道具をじっくり観察したい・・・!
見物料払うので ぜひ見せてもらいたい位

とにかく その見せ方!
こんな映画の撮り方する人 世界でもまずいないよな~と思わせる 
鬼のようなこだわりぶり! それにまず唖然としてしまう私でした
これは映画館の大スクリーンで見ないと意味なし!

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延々繰り返される 廊下をお付の者をしたがえ 
王家の人間が ズンズンと歩くシーン 
そして1時間毎の時間を知らせる行列
そして王妃への薬タイム そして女たちの胸

同じシーンが繰り返されるのに 全く飽きない 
凄い様式美の世界なんだもん・・・!
時代考証 本当にその時代はそうだったのか?は 
この際無視でいいというかどうでもいい  
あくまでもエンターテイメント! アトラクション!

そして 薄顔の人も混じってるけど これまた濃いキャスト陣
王家の人々 以下:多少ネタバレあり

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王妃:コン・リー
○薬にワナワナしていたけれど 全編に渡り 
妻・母・女  女の業がメラメラと煮えたぎっておりました
いやー姐さん凄いです チャン・ツィイー同様 口が曲がってるけど
あんな小娘目じゃない位のさすがの貫禄!ド迫力
一歩間違えたらとても着こなせない濃すぎる衣装もよく似合ってました

王:チョウ・ユンファ
カラ・コンを目に入れ これまた黄金の衣装に身を包み 
やさぐれ気味だけど端整 ○官上がりの つかみどころのない 
残虐さも兼ね備え 時折仙人のような雰囲気も漂わせ
後半爆発した・・・という感じかな これまた貫禄

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長男:リウ・イエ
一番翻弄されまくる可哀想な役どころの彼 上手かった!
個人的には コン・リーと同じくらい座布団あげてもいいかな 
小賢しい所があり どこか純粋で人間くさい長男
二男、三男に比べるとキャリアの差か リウ・イエは
さすが本業俳優!という感じで 演技が上手いな~と思いつつ鑑賞
濃い目の顔の彼 今回ジョニー・デップと顔似てるな~と
思いながら見ていた しかしあんな姿で参列とは気の毒でした

二男:ジェイ・チョウ
普段のジェイそのまんまの母親思いの王子という美味しい役どころ
演技はやっぱり素に近いかな(笑) その自然な味わいが彼の
持ち味ではあるんだけど 他のキャスト陣の業煮えたぎる演技に
混じると 役と衣装と小道具に助けれたかな・・・的感はあるかも
だけどその清涼剤的味わいの雰囲気 地味~なルックスが
また映えるという利点もあり 次の課題は 素ではなく
容赦なく泥沼に巻き込まれた時 どんな演技が出来るか・・・?!

三男:チン・ジュンジェ
スッキリした美男顔 チャン・チェン系?
しかし まるで家政婦は見た状態の三男 
謀反を起こしたばかりに・・・これまた凄い展開に・・・
彼とユンファのシーン・・・昨今の事件を匂わせるような
家族でありながら何故・・・? かなり怖いシーンである

その他主治医一家もとりまぜて メインの人物を絞ってあるので
とてもわかりやすい かつ目が離せない展開だった
あの医者の妻が 小柄ながら 凄く迫力あったし
あの娘役が撮影当時17歳だったとは~! 凄い胸でしたわ

それにしても ドロドロと 誰も信用できない恐ろしい世界でございました
こんな世界で絶対生きたくないけど 時間を知らせる
行列位には入ってもいいかな? と思った私(笑)

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アクション監督はチン・シウトンだったっけど
カメラはクリストファー・ドイルではないよね? 
クレジットそこまで確認できてなかったけど・・・
あの緑深い山奥の絶景での なぜか忍者?まで登場しての壮絶な戦い 
個人的にはかなり好みでした スピーディで面白かった!
王宮内での戦いより こっちの方がポイント高し

とにかく 凄いモン見せてもらったな~! ということで
ストーリー云々より そのパワー&こだわり万歳!ということでおしまい
もう一回見に行ってもいいな~と思ってます

そして最後に やっとジェイ・チョウのエンディング・テーマ
”菊花台”が3度目の正直でやーっとスクリーンに流れました! 恭喜!
CDよりアコースティックっぽく聞こえたのは気のせい?

今日の映画:82点

巷で何かと話題の北京オリンピック
背景は別として このチャン・イーモウが演出を担当する開会式は
これまた凄そうなので 個人的には必見!という感じで楽しみです
一体どんな鬼のようなこだわりを見せるのか・・・?!

チャン・イーモウ: HERO~英雄~ LOVERS
コン・リー: 2046 愛の神、エロス
チョウ・ユンファ: 男たちの挽歌 パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 
リウ・イエ: 小さな中国のお針子 ジャスミンの花開く PROMISE 無極 
        姐御 ~ANEGO~
ジェイ・チョウ: 頭文字D THE MOVIE
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by acine | 2008-04-13 10:00 | Asia アジア映画
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言わずと知れた香港ノワールの名作

監督:ジョン・ウー 製作:ツイ・ハーク
出演:チョウ・ユンファ、ティ・ロン、レスリー・チャン、レイ・チーホン、エミリー・チュウ 他
ストーリー:Amazon

初めて見たのは かれこれ11年前位 
香港映画&俳優にハマってから レスリーが出てるから見てみよう!で
見た映画で その当時でさえ この映画は86年作なので
それから遡って さらに10年位前のもの
なので 今からだと なんと22年前(!)の作品となるのに驚く

先々週 この映画のビデオが 
レンタル落ちで なんと¥100で出てたので 迷わず買い!

かれこれ11年ぶり位に鑑賞しましたら・・・

記憶が 物凄くあやふやで ストーリーもレスリーの主題歌も
IとⅡがかなりゴッチャになっていたり 大筋も忘却の彼方でした

しかし 黒社会と警察の関係
身内に黒社会の人間がいたら 出世できないとか 
(警察学校や警察には入ることは出来るんだろうか?)
まるで その後の名作”無間道”の世界とリンクするような
不思議なデジャブ感があるのが驚きだった

そして もっとドンパチ映画かと思ってたら
ジョン・ウー名物二丁拳銃バンバン出てくるけど あくまでも人間ドラマ 
ティ・ロンとチョウ・ユンファの友情 ティ・ロンとレスリー・チャンの兄弟の情
情と絆の映画 そして黒社会から足を洗うのはいかに
難しいかという その辺りも描いた映画だった

チョウ・ユンファが あれ~?! まるで少林サッカーのン・マンタの
ような虐げられた役だったっけ? なんて思っていたら 
急に甦り カッコよかったので一安心 やっぱり華がありました

もげあがったオッサンというような記憶しかなかったティ・ロン
いやー!カッコいいじゃないの! 弟レスリーに詰め寄られても
男らしく諭す ティ・ロンが意外にもすごくいい味をしていたのに驚いた

そして 上記二人と比べるといかにも甘め路線のレスリー
台湾でのティ・ロンが起こす事件の前後で 雰囲気がガラっと
変わるけど 後の俳優としての円熟味と比べると まだまだ
発展途上 青いなと思わせるけど 時折”欲望の翼”の
ヨディのような やるせない表情を見せるのにドキっとした

レイ・チーホン 大変ハンサム(確か彼クォーターだったような気が)
で非情な裏切り者がピッタリハマってた この映画での
ユンファとチーホン見てると ”大丈夫日記”が見たくなる(笑)

クサい展開ではあるけれど 
この時点ですでに女は添え物状態(笑)
男の世界を描ききってるこの映画

今や存在しないかもしれない 
懐かしい香港の街の風景も見れて満足だったし
キャストも含め ノスタルジーを感じる映画でもありました

今日の映画:75点

おもひで
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by acine | 2008-04-10 22:33 | Hong Kong  香港映画
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若くして余命数ヶ月という題材は映画にしやすいのか
ついこの前も 余命3ヶ月という映画を見たばかりだけど・・・

こちらはフランス男版 余命3ヶ月という映画
ストーリー:goo映画

このポスター見覚えあるし タイトルも聞き覚えある・・・
何気なく見始めたこのおフランス映画 
チラっと情報を見ると 監督はフランソワ・オゾンじゃないの~!
これは見ておかないと・・・

死ぬまでにしたい10のことのサラもかなり絵空事だったけど
こっちは美貌のカメラマン そしてゲイと やっぱり絵空事風
そして 彼もそのことをジャンヌ・モロー演じる祖母にしか打ち明けない
同じように余命いくばくかの絵空事物語のはずなのに こっちは何かが違う

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主人公ロマン役のメルヴィル・プポーがとにかく美しい!
どんな場面であっても 透明感があり 憂いがあって
ゲイ ノンゲイ(って言葉ある?)を超越した 美しい容貌と
佇まいが印象的 この題材にピッタリな程よい線の細さも良い

花の向こうに横たわったり パンツ一丁でバスルームに横たわったり
海辺で水着で横たわったり まったくフェチと言おうか 
かなりオゾンの趣味が入ってそうな感じ  
美しいメルヴィル使って こういう絵が撮りたかったのね
そんな風景も数多く展開されるんだけど そういう耽美な世界
そして 普通の街に溶け込む姿でさえ とにかく美しい 
なので そんなフェチ世界も気にならなくなってくるのが不思議

余命いくばくかのはずの彼が そこにいるだけで 
大輪の花が咲いてるように 周りの風景までが光を浴び
より儚くて より美しく見える位なのだ

死にゆく人が あそこまでいつまでも美しいわけではないのに
何故かそれが許せてしまう力が メルヴィルにはある

彼が何故死ななければいけないのか・・・?
きっと見てる側に そんな気持ちを抱かせる程 
彼の美貌は とにもかくにも凄い威力なんである
その美貌ゆえ漂う孤独感と虚しさ そして悟り

そして期待を裏切らない 
フランソワ・オゾンの一筋縄でいかない世界
当然ながら ヒネった展開が 次々と待っているのが面白い
いきなりヴァレリア・ブルーニ=テデスキとの話など
OKしたことはいい だけど旦那までが参加?!ありえん・・・!と思いつつ 
そのノーマルじゃない ヒネり加減がたまらなく心地いい

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耽美な世界の中の美しさ
ヨーロッパ的で淡々とした中にも 瑞々しさ 虚しさが
きっちりと表現されてて 余命3ヶ月対決は私はこっちに軍配!
メルヴィルの美貌と佇まいで ラストまで見せきった感あり
ポスターの意味はこういうことなのね・・・と

フランソワ・オゾン 男を見る目は女より優しいような気がする
しかし かなりのピッチで映画を作る人なんだなぁ・・・
あのひねくれ具合に慣れると これが何とも面白くて
次はどんな形で 裏切ってくれるのかが段々楽しみになってくる

今日の映画:80点 
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by acine | 2008-04-04 17:43 | Francia フランス映画
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王家衛が欧米キャストを使っての初の映画

噂はいろいろ聞いてたけど・・・予想通りと言いましょうか
予告で見たように ”恋する惑星”の焼き直し感や
今までの作品の残り香が漂う映画でありました

きっと王家衛・・・この映画では新しいことをせず
すっぱり割り切って 欧米向けの観客向けに 
”王家衛の世界とはこんなものだ”という シンプルで
わかりやすいお披露目的なものを
見せたかっただけだろうという気がする

なので 今まで王家衛の映画を見てきた人には 
特に新しい発見はないわけで・・・
ただ 場所がアジアからアメリカへ変わっただけ
キャストが東洋人から西洋人に変わっただけで・・・

濃そうで 贅沢なキャストを使いながら
意外にも ポップで(死語)スッキリとした印象を持つ 
”恋する惑星”や”天使の涙”あたりのモチーフを使ってという感じ

このあたり 西洋人キャストに変わっても
王家衛お得意の変人&自閉気味のキャラオンパレードで
英語を喋ってるのが 違和感を感じられるほど
あの独特の間合いを保ってたのは不思議

その音楽とも重なって 鼻炎の薬を飲んでた私は
ラスべガスのシーンとか・・・ 所々うとうとしてしまったくらい 
いろんな意味で 心地よい映画ではあったけど

だけど ただそれだけ・・・ 残るものはないかな?

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画面を見ながら ついつい思い浮かぶ 場面
カウンター越しの会話 これってまったくトニーとフェイじゃない?!
あの電車の早回し こんな電話をタケシはしてたよな~ 
そういえば タケシやミシェル・リーも掃除よくしてたよな
フェイもズタ袋ひきずってたよな~ 乱闘もあったね
カフェの外で佇んでたよなぁ~ お父さんも死んでたね 
と 思い浮かぶのは 彼の香港を舞台にした映画の断片ばかり・・・

男前なジュード・ロウ 
今回髪がフサフサで安心したけど(笑)
ラストのシーンは すっごくスウィートだったけど
余りにも雰囲気もん映画なので 演技者としては
物足りない いや楽勝な映画だったのでは?と思ったりする
知名度低くても 雰囲気もんを生かせる 
新しい人使った方が新鮮でよかったような気もしないでもない

そしてエキゾチックで 純朴そうな雰囲気漂う
ノラ・ジョーンズ 演技は初めてでも パフォーマーなので
ピッタリと映像や雰囲気に納まってるのはよかった
彼女の役は 主役であり傍観者 ナビゲーター的でも
あったのは意外 おとなしめだったかな~

場所がメンフィスに変わり 
デヴィッド・ストラザーンとレイチェル・ワイズのエピソードに移る
これは乾いた空気感の漂う いかにもアメリカ的なエピソードで
王家衛らしくないなぁ・・・と思いつつ見た

二人とも上手かったし 印象的だったけど テンション高くて
ギャーギャーわめく女は王家衛映画にはいらないな・・・
わめかなくとも 喋らなくとも その風情や後姿で
女心を表現できる 中華圏の女優が妙に懐かしく感じた瞬間

とか何とか言っても レイチェル・ワイズのフラッパーヘアや
クラシックでモダンな雰囲気漂うドレス姿はとても美しかった
あぁいう姿見てると 骨格違うよな~ 体の断面が
絶対東洋人とは違うはずだわと思うスタイリング
そして彼女の名前が スー・リンなのも思わせぶり

そしてこれまた思わせぶりなレスリーという
役名で登場した ナタリー・ポートマン
えらく大人になってたので ビックリしてしまった位
貫禄あるいい女っぷりでしたが この辺り居眠りこいて
しまったので その程度の感想でゴメンという感じ

見てて 映像も音楽も心地よい映画ではあったけど 
王家衛映画を見慣れてる人間には やっぱり物足りなさを感じた
最大公約数@欧米版より 本家見た方が絶対いいよな気がする

キャストも やっぱり東洋的静けさ&湿度がいいよな~
言わなくともわかるあの間合いは 東洋人キャストの方が表現力ある
あと 不思議ちゃんキャラの味わいも 色気も
こういう題材なら 東洋人キャストの方に軍配という感じがした

今日の映画 73点
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by acine | 2008-04-02 00:02 | Asia アジア映画
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あなたになら言える秘密のこと と同じ 
サラ・ポーリー主演 イサベル・コイシェ監督
ペドロ・アルモドバルも 製作に入っているというこの映画

当時 予告は見たんだけど いかにも女性ウケを狙ってそうな
雰囲気にあざとさを感じて 見なくてもいいか・・・と見逃していた映画
その後見た↑が 悪くなかったので 見てみたけれど・・・

ストーリー:goo映画

主演のサラ・ポーリー 
残された日々を 家族や周りの人と送りながら
哀しみに耐えながらも 芯の強さを感じさせ
やりたいことをこなしていく姿は 
透明感があって とても自然で上手い

告知のシーンの向かい合わせでは無理・・・という話や
17歳で初めてキスした男との間に子供が出来て・・・とか
彼女をとりまく細かいエピソードや描写はすごく細やかでいい

サラの透明感と どこの国のどの町なのか 
よくわからない風景や 女性的な柔らかさがあるけど
どこか王家衛やアルモドバルを思わせる小物や風景での色使い
細かいところまで 神経が行き届いているんだけど

だけども やっぱりストーリーに難ありというか・・・
若いとはいえ あと余命2ヶ月の人間が こうも淡々と 
したいことをリストアップし それをこなしていって
誰にもそれを知られずに 死んでいく・・・というのは
いかにも小説や映画の世界の話よね~と 
妙に醒めて画面を眺めてしまう自分がいる

こういう言い方したら 元も子もないかも・・・だけど
こういうタイプの映画は 感情移入できてナンボの世界

生きているより 死んでいくことは難しい
そんな姿を描くのも 難しいことと思うけど
このジャンル 描き方次第で 傑作は一杯あるけれど・・・

この映画は どうもリアリティに欠けるというか・・・
設定に無理がある・・・としか思えない
実際に余命数ヶ月という人が身近にいたことある人
だったら 余計違和感を感じてしまうかも・・・ 

あんなに若いのに 余命2ヶ月と宣告されて
ここまで 淡々と誰にも言わず 取り乱さず 
こんなことやあんなことが 出来るんだろうか?
旦那や母親 家族に黙っておく・・・?!
よほど強い人間じゃないと こんなのは無理だろう

どうも残された2ヶ月が 美化されすぎてるような気がして
しょうがなかったな~ 死にゆく人はもっと泥臭いし
姿もとても美しいけど この映画のような小奇麗なものじゃない

決して着眼点や企画は悪くないし キャストたちの
演技もいいのに どうも絵空事のような 美しいエピソードが
折り重なってるだけにしか思えないのは勿体ない

今日の映画:70点
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by acine | 2008-04-01 00:03 | España  スペイン映画