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簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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この映画に すっかり私は魅せられてしまいました 1回目

個人的オールタイムフェイバリットムーヴィー入り間違いナシ

この映画で描かれているジョイ・ディヴィジョンにも 
後身バンドのニュー・オーダーにも
何も思い入れがなかったにも関わらず・・・

音楽系映画としても シンプルに映画としても 素晴らしすぎて
もう直球で 心にズコーンというか ずしーんというか・・・
完璧 私はノックアウトされました (サントラも買った・笑)

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この映画を見る限り・・・
ミュージシャンとしては 余りにも繊細な神経を持ち
人間としてもピュアすぎて 壊れた家庭と愛人の間を 行ったり来たりの情けなさ
悲しいほど不器用で ただただ音楽が好きだっただけの若者イアン・カーティス

バンドの登り調子とは裏腹に てんかんの発作が起こり始め
あまりにもエネルギーを注ぎ込むステージが苦痛に感じ始め
奥さんに別れると言っては 言葉とは裏腹の行動
なかなか別れられない愛人との関係・・・

そして 人生も終焉へ向かう様は 本当にこっちもどよーんとして 
まるで自分も自殺したかのような気分になるし 
それがわかっていても それでもいい・・・と見たくなってしまうこの映画
何度も何度もどよーんとする価値のある映画だと思う

2回目を見終わり だからニュー・オーダーの曲名は
”Blue Monday”なんだ・・・と遅ればせながら 気がついた次第

追い詰めれられている人間 苦悩する人間にしか書けない曲と歌詞
その感情と曲に これまた見てる人間も 深く考えさされるわけで・・・
重くてつらいけれど 見ていたい 聞いていたいと思う
不思議な魅力を持つ映画だと思う

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このイアンを演じた サム・ライリーが見れば見るほど素晴らしい
インディーズバンドのヴォーカルだったとは思えない
深い演技が出来る若手だと思う 単にロングコートを着て歩いてるだけ
煙草を吸ってるだけでサマになる・・・ 佇まいだけで充分物語る
彼の演技にも私は完璧惚れこみました よい作品を選べば
きっと将来有望 グングン伸びていきそうな感じがする

そしてこんな風に撮りあげた監督のアントン・コービンも本当に素晴らしいなと思う
まさにロック・フォトグラファーでないと 作り上げられない世界だと思う
ライヴシーンも恐ろしくカッコいい とにかく全てのシーンが決まっている

モノクロなのに単なるモノクロの単調さとは全く無縁のこの映画
モノクロの世界に広がる この感情のほとばしりとくすぶり方は凄い
参考:CONTROL Trailer / youtube *音出るので注意

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何回か見てると スノッブさを装うレーベルのオーナー トニー・ウィルソン役の彼も
軽薄だけど人間くさいマネージャー役の彼も すごくいいし
イアン同様 一種生真面目な普通の若者のバンドの面々も凄くいい

そして 何度見てもコケティッシュで可愛い
愛人アニーク役のアレクサンドラ・マリア・ララ
そして 嫌なものを見てるような気がしてしまいながらも
酷い仕打ちに耐え続けた妻役のサマンサ・モートンのさりげなくて
凄い演技が この映画をぐーっと影で支えている

この難しい題材を こんな風に料理するとは 感嘆の一言!
皆が適材適所で素晴らしい仕事を果たした 奇跡のような映画だと思う

こんな映画に 日本も加担しているとは嬉しい
こんな価値ある合作には どんどん参加してくれ~!という感じ

今日の映画:85点

24アワー・パーティ・ピープル も再び見たいし
ジョイ・ディヴィジョン/goo映画 も絶対見なくては!
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by acine | 2008-05-31 23:20 | Inglaterra イギリス映画
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今年のカンヌで 未公開フィルムを織り交ぜた
再編集ヴァージョン ”東邪西毒 終極版” が上映されたこの作品

うぉ~ 私も見たい! 
日本でいつか公開されることはあるんだろうか?

何を隠そう この映画 王家衛作品で 
個人的に1,2を争う位 大好きな映画なのだ

初めて見た時 言葉が出ないほど 衝撃を受け 
なかなか椅子から立ち上がれず 放心状態だった私
当時 1週間のうち 3回も見に行ってしまった位

王家衛の映画は 好きなものが多いけど
この映画はどうも好き嫌いがハッキリ別れる作品らしい・・・
確かに 粗もあり 突き放したような部分もあるけど
私の中では 究極のラブストーリー
なんとも深い深い味わいのあるこの作品は 
心の中では いつも特別な王家衛映画として存在する
詳しく: Variety Japan amazon

なので DVDとして やーっと発売された時に 速攻で買ったのだけど
なかなかレスリーが出てる映画は見る気になれずで
 (この映画 レスリーが主役みたいなものだし・・・ね)
そのまま 見てなかったんだけど・・・

あれから10年以上たって見てみたら
やっぱりいい映画だなぁ・・・という基本点は同じだけど
冷静にあの時とはまた違う視点で見れたような気がする

風が舞い 砂埃が吹き荒れる 砂漠が舞台
静けさの中 キャストの熱にうなされたような 
散漫で なんとも色気のある演技が本当に素晴らしい!

夜中に忍び込む手 そしてぬくもりを感じながら
お互い別の人を想う くるくると回り続ける鳥篭 そして灯り
そして飲むと過去を忘れられる酒 そして死・・・

原作があるとはいえ 王家衛の映画なので 
ストーリーはあってないようなもの 断片的なエピソードが
まるでメビウスの輪のようにぐるぐる廻っている
ただし王家衛唯一の古装片なので 
一味も二味も いつもの映画とは違う感じ

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この映画の登場人物たちは 何かに導かれるように 
もしくは密かに目的があって通りかかるこの砂漠
そして出会う闇の仕事請負人のレスリー・チャン
実際にナビゲーターであり 観客にこの世界の道案内も
こなすレスリーの存在感が 何度見ても素晴らしい

世捨て人のように 淡々とそして嫌らしく 自分の仕事を遂行するのみ
この映画でのレスリーは絶品だ とびっきりの色気と憂いと渋さがある
潤んだ目 長髪でヒゲ 古装に身を包んだ姿は美しい 
遠くを眺める視線 その姿は美しすぎるくらい

そんなレスリーが 亡き兄嫁を想い 自分の人生を振り返り
砂漠を眺めるラストシーンは圧巻 この映画の世界を見事に表している
個人的にも いろんな映画の中でも 物凄く印象的なラストシーン

そしてラストシーンで 彼の発する台詞がたまらない
”忘れたいことは 忘れることが出来ない
 忘れたいことがある時は しっかりと記憶に留めよ”
”人に拒絶されないためには 自分から拒絶するだけだ”
刹那感の漂う 台詞の一つ一つが 何度見ても心に染みる

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そして やっぱり素晴らしいなぁと思ったのは キャスト陣の演技

ブリジット・リンの一人二役 男装の麗人と美女 
美と激しさが同居した役 やっぱり素晴らしく良かった
そして 出番は多くなくても 強烈な印象を残すマギー・チャン
盲目の剣士役 静けさと刹那感を身に纏ったトニー・レオン 
この映画でのレスリーとの絡みも今となっては本当に貴重だ
そして 軽薄さを幾分漂わせつつ 淡々とメッセンジャー役を務める
レオン・カーファイ 長身なので とても古装と長髪が様になる
カリーナ・ラウ、ジャッキー・チョン、チャーリー・ヤンも 
地味ながら 適材適所でしっかり仕事をしている

当時のスターオンパレードな映画だけど
当時20~30代のキャストたち 古装を身にまとい
見事に静の演技を 堂々と演じきっている
この辺りの肝の座った存在感が 香港・台湾の俳優の凄さでもある
やるときゃやる!という プロ根性と この落ち着き

同じメンバーで今撮るとしたら どんな感じなんだろう?と
思わず思ってしまう 円熟味の増した彼らが見たいような気もする

この映画 フィルム自体あんまり綺麗じゃないし
決して洗練されてるとも言いがたいけれど この映画での
荒削りで大胆なクリストファー・ドイルのカメラもやっぱりセンスいい
ただし せっかくのサモ・ハン監修のアクションシーン 
寄りすぎて 早すぎて 何やってるかわからないのが難点だけど
この映画 任侠映画でも あくまでも人間・恋愛ドラマなので
それはよしとしようか・・

砂漠という舞台で 行き交う人々 すれ違う想いと心
こんな叙情的すぎる武侠映画はやっぱり滅多にお目にかかれない
カンヌで上映されたヴァージョンはどんなシーンが増えてるんだろう?

今日の映画:83点 

この映画の撮影が遅れたせいで出来たうれしい副産物 
大英雄もこの映画同様 私は大・大・大好きなんだけど(笑)!!!

この映画@今年のカンヌ
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by acine | 2008-05-21 18:42 | Hong Kong  香港映画
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イギリスの伝説のバンド 
ジョイ・ディヴィジョンのヴォーカリスト
イアン・カーティスを追ったドキュメント系映画
詳しく:東京美術通信

さすがに その時代は早すぎて 
カヴァーでの ”Love will tear us apart”
そして イアンが23歳で亡くなったあとのバンド
ニュー・オーダーの曲をチラっと知ってる位だけど・・・

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予告を見て これはよさそう!という予感がバッチリ当っていた

伝説の悲劇のミュージシャンを追う 音楽映画の中でも
ドキュメント系としても シンプルに映画として見ても
クオリティの高さが素晴らしい すごく良かった!

音楽好き 映画好きには きっとグっとくる映画だと思う
バンドをよく知らなくても イアンの生きていた時代に
自分も同化してるようなシンクロ感があり 
イアンと同じように こっちまで苦悩してしまうようなリアルさ 
正直どっと疲れたけど 疲れる価値のある内容だと思う

フォトグラファーであり 名だたるアーティストやバンドの
様々なプロモーションビデオを手がけてるらしい
アントン・コービンの初監督作らしいが・・・

全編モノクロながら その世界の空気感の素晴らしさったら!

イアンの終焉に向かっての重い世界を描いているけど
その時々の空気感 息詰まるような苦悩 タバコの煙 
音楽映画ならではの高揚感 女 映像&音楽の一体感 

物静かで内部で苦悩するイアンが多くを語らなくても 
彼の表情 佇まい くゆらす煙草の煙 ひょろっとした後姿
苦悩する人間から生み出される歌詞 危うさと神々しさ
その映像と音楽が 彼の揺らぐ心を 存分に写し出していた

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とにかく イアン役を演じた サム・ライリーが素晴らしかった!!!

大きな目とひょろっとした長身で 繊細で 何かに憑りつかれたかの
ような独特のステージング 真摯に自然にイアンになりきっていた感じ

憂いのある少年時代 そして若くして結婚し父親になり
バンドも徐々にメジャーになる中で 妻との不和 
美しいアニックとの不倫 病気(てんかん)の発覚と発作に見舞われ
家庭・恋愛・バンド・病気 板ばさみになり自己嫌悪に陥り
一人ところん苦悩し 周りの人間も悩ませるのだけど

その苦悩ぶりが 余りにも見ていて 痛々しくて
無事 彼の終着点はあるのだろうか・・・?と 
自分をコントロールできず 段々と追い詰められていく彼を
見ながら こっちまで一緒に追い詰められそうになる位 

よい結末が 待っていないのはわかっていても
彼の存在に目が釘付けになってしまい とにかく素晴らしかった!

この役 ジュード・ロウ、イライジャ・ウッド、キリアン・マーフィなども
候補だったらしいけど すっかり顔が出回ってる俳優より
新鮮なサム・ライリーで 大正解だったと思う
イギリスの若い俳優はほんとに凄いね 地に足が着いている

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そして イアンから失敗した結婚と言われ 裏切られつつも 
なかなか離れられない妻を演じた サマンサ・モートンも適役

最近あっちやこっちやでやたらと顔を見るサマンサ・モートンだけど 
今回は妙に太いというか ゴツい体格が気になって 
繊細そうなイアンと結婚するティーンエイジャーにはかなり無理が
あるんじゃない?と思わせるようなどすこい振りで???だったけど 
バンドがメジャーになるにつれ 家からも自分からも離れていく
ミュージシャンの夫をつなぎとめられない妻役にはピッタリだった

彼女の気持ちはわかるけど そうでなくても女の子に取巻かれる
旦那がいたら あんなどすこいのままでオバさんくさかったらダメでしょ~!!!
登り調子の旦那がいるのに 自分はまったく変わらず 垢抜けないまま 
単に夫を信じて 私は妻よ!とあぐらをかいていては 
そりゃ旦那に逃げられるよ・・・という痛々しい役を 見事に演じてたのは凄い

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そして そんなどすこいな妻と家庭に悩む イアンの心にすーっと入り込んだ
ベルギー人のコケティッシュなアニークを演じたアレクサンドラ・マリア・ララ
彼女がもう凄く可愛かった! いかにもミュージシャンの心をつかみそうな
ルックスと雰囲気 素人くささを残し 洗練もされた 絶妙なさじ加減の女
ルーマニア人の女優らしいけど 個人的にはすっごく好みのべっぴんさんだったな~
サマンサほっといて 彼女に走るのが納得のこれまた適役だった

しかし 奥さんと本当に別れたいのか そうでないのか
イアンの心は既に決まってるくせに 奥さんとなかなか別れることが出来ない
延々見せる優柔不断さも これまた女二人を不安に陥れるのは ホントは酷いもんだ
嫌々家に帰ってきながら 奥さんに別れると宣言して 出かけた矢先に
アニークが待っていたり・・・どっちかが気性の激しい女だったら
絶対修羅場になりそうな感じ 若い&ミュージシャンだからってあれはイカンよ
あとで思い返せば 悶々とした三角関係だったなぁ

そして その他キャストの面 バンドのメンバー うさんくさいマネージャー 
マネージャーから降格した用心棒たち 基本的には悪い人間はいなくて
皆 適材適所で バッチリハマっていた

思ってた以上に ジョイ・ディヴィジョンの音楽もよかったので
またCDも聞いてみようかな~と思ったりして

それにしても 凄くいい音楽映画だった! 
静かで暗くて重くて 繊細で強烈!

今日の映画:84点

ニュー・オーダー絡みの映画:24アワー・パーティ・ピープル
公開時に見て これも雰囲気モンで悪くないけど
今回の方が 映画としてはぐっと上
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by acine | 2008-05-20 22:54 | Inglaterra イギリス映画
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世界中のセレブを撮るという 
アメリカの女性写真家のアニー・リーボヴィッツを追うドキュメント
詳しく:Yahoo!映画

2月に東京で見れたら・・・と思っていたけど
時間がなくて 結局 今頃鑑賞しましたが・・・

特に彼女の名前を知らなくても (私もだった)
彼女の撮った写真を見ると あ~!この写真ね!この写真もそうだったのね!と
思わず頷いてしまう写真・人たちが一杯!
テンポよく次から次へと出てくるので 83分というコンパクトな時間にも
関わらず とても充実した時間が味わえた気がする

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ご本人は大柄で 男っぽいサバサバとした女性で
重そうなカメラやレンズを抱えていても 
体力的にも十分そうなのが 傍目で見ていても頼もしい 

そういう何となくオトコ女系の彼女 
だからこそ 若い頃から ストーンズなど ミュージシャンのツアーに
混ざって 写真を撮っていても (もちろんドラッグの洗礼も受けている)
段々彼女が空気のように感じてきた・・・という 
キースの話もなるほどね~という気がした

そんな彼女の写真は パワフルな本人同様
生命力が溢れていたり 躍動感があったり
現実であって 現実でないようなものであったり
本人さえ気がつかなかった自分を撮っていたり・・・
見えない空気感や 見えない魂まで写っているような感じがする

上手く言葉で表現するのは難しいけど 
1枚1枚の写真に とびっきりのクォリティが存在するのは
素人の目から見ても 凄くよくわかる

生まれながらに持ってる才能・感性の素晴らしさもさることながら
凄いワーカホリック そして仕事仲間が評する
彼女ほど必死な人はいない・・・という言葉

彼女のような天才でさえ 未だにそうなんだから 
世の中の凡人(私も含め)が 手を抜いたら 
ロクな仕事なんて出来ないのは 目に見えている

そして 彼女の自然で写真と共に生きるという生き方が
次なる被写体を自然と呼びよせ 凄い写真を撮ることが出来る 
自然と道が出来ている様子が凄いなぁ・・・と思った

よい仕事をして よい仕事を呼ぶ よい人 よい縁を呼ぶ
まぁこれには 彼女のような凄い才能が必要なんだけど・・・
こういう開運の術も自然に身についてる人なんだなぁ・・・と
写真と共に感心した次第

衝撃的だったのは コソボの遺体安置所の写真
セレブの写真なんて ふっとぶ写真だった

そして やっぱり凄く可愛かったキルスティン・ダンスト

テンポよく セレブに愛される写真家の実態を楽しませてもらった

今日の映画:81点

写真の仕事は旅ができる・・・いいなぁ!うらやましー!
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by acine | 2008-05-18 22:53 | Estados Unidos 米映画
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この映画・・・大好きな映画の一つ

昔は映画より とことん音楽にハマってたのだけど
そんな頃から この映画だけは ずーっと好きだった作品で
リアルタイムで見てはいないけど 時々ふと見たくなってしまう映画なのだ

レンタル落ち(またか)で買って 半年が過ぎ
やっと今頃 ものすごーく久しぶりに鑑賞の巻

ジョン・アーヴィング原作というのがよーくわかる
個性的なテイストとの家族&青春ものでありファンタジー
この原作は 彼の原作でもう一つ大好きな映画 
サイダーハウス・ルール同様 原作も読んだ記憶がある・・・

シリアスで決してハッピーではないこのストーリー
でも 根底に人間くさい暖かさ そして人生悪くはない・・・
という雰囲気が全編に流れている ストーリー:amazon

久しぶりに見てみたら 皆凄く若い!
ピチピチのジョディ・フォスターも 昔好きだったロブ・ロウも
クマの着ぐるみを着た これまた昔好きだったスラブ美女
ナスターシャ・キンスキーも・・・
この姉弟のソウルメイト的ラブラブぶりがなんともいい
余りにもあっけらかーんと 堂々としてるところが潔い

現実的にはありえない 夢物語なんだろうけど
今生きている者 この世を去っていった者 
変わらず どこかで一緒にいることが出来る・・・
思い出では 誰もが笑って美しい・・・

そんな不思議な幸福感を味わえる映画

今日の映画:80点
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by acine | 2008-05-12 22:05 | Estados Unidos 米映画
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これは 年に何度かお目にかかる 本気印の映画

事前情報は ニューメキシコを舞台に 石油を発掘する野心家の男
そして 宣教師の男が絡む・・・ ”ブギー・ナイツ”も”マグノリア”も見てる
ポール・トーマス・アンダーソン作品 キャスト陣がこの人とこの人・・・くらい

なんとなく シリアスで 息がつまるようなマジメな映画かな~?と
思っていたら いい意味で予想が外れた感じ ドラマが見事!

その緩急見事なテンポ メリハリが利いて
テンションも高く 各々のキャスト陣の素晴らしい演技
ストーリー運びの上手さ 演出の上手さ!映画らしい映画だな

一歩間違えば 単なる退屈な映画になりかねない地味な題材を
ここまでエンターテイメント性高く グイグイと観客を引っ張る力強さ

その思うようにいかない人生の歪み そして人間の強さと弱さ
そして 善と悪 強さと弱さ 宗教と無宗教 それらは実は紙一重
なんじゃないか?と思わせてしまう 圧倒的な説得力 

オーソドックスながら おかしいよ・・・絶対匂うよこの展開 と思っていたら
ほぉ~!こう来るか!連続 そのストーリーテラーぶりが見事な映画でした
決して 後味いいわけではないんだけど 
ノーカントリー のような一時も目が離せないタイプの映画

しかし 冒頭の古い時代からの 石油掘りの風景・・・
時代と共に 成功と共に 手作業から だんだんと大掛かりになってきて
まさに金脈を掘り当てる・・・とはこのことよ パイプラインとはこのことよ・・・
という感じで 石油を探して掘って一攫千金なのはいいけど 
本当に3K(死語)な仕事だ それ故に危険で生死が行き交う毎日
この映画でも人生をの歯車が狂い始める人があちこちに・・・ 
そんな人たちがこの映画の語り部や鍵になる・・・

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以下 少々ネタバレあり

いわくつきの洗礼を受けたものの 神も人も信じず
自分が神と信じて疑わぬ 自信過剰でやり手 
自分の野望を優先 そんな男を演じたダニエル・デイ=ルイス
この人も縁がなくて なーんと初見でしたが・・・
父性も感じさせつつ 人間味もある男なので 魅力的なんだけど
非情な部分や 誰も信用できない本質を併せ持つ男 圧巻でした!
テンション高く 間違っていようが 誰も彼に口出しできないのだ
そんな男でもエレガントさが漂っている このあたり何ともイギリス男
アカデミー主演男優賞・・・これは深く納得!

そんな父親と子供ながら しっかりと家内工業 
頼れるビジネスパートナーとして働く息子H.W 
えぇ~? こんなのあり? まさに帝王学! 
この二人の風景が 風変わりながら 人間的でもあり 
非情でもあり そういえばこの人が親?と
冒頭での疑問が ラストと結びつく 無垢で言葉を
心に一杯隠し持っていそうな子役の子・・・達者でした

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そして 植物的で キューピーみたいな顔した なで肩のポール・ダノ
キング 罪の王 リトル・ミス・サンシャイン  どっちでも 
なかなかクセのある印象に残る演技していたので
個人的には ダニエル・デイ・ルイスと真っ向勝負してるという
彼の演技が楽しみだったんだけど・・・ 彼もキテました! 
何かに憑りつかれたかのような一見まともそうで 
とんでもないイカレた田舎町のカリスマ宣教師 
もしくは天才ペテン演技か・・・信者も気持ち悪かったけど
無垢な瞳の中の狂気と弱さ 情けない役だったけど上手かったなぁ

あぁ・・・ こんなことしてたら バチ当るかも・・・というシーンでは やっぱりね
順風満帆かと思っていたら そうは問屋がおろさず しっぺ返しが来る・・・
あぁ・・・コイツは怪しいよ・・・と思っていたら やっぱりね!となったり
その見せ方が キッチリお膳立てされてる予定調和の中なのに その驚き!
この映画は そういう見せ方が本当に上手い

結局 信じるからと言って 人間が皆救われるわけではない
自分を神と信じていた人間も しょせん神になれるわけがない
何かを優先すると 何かに歪みが出来る・・・

上り調子の古きよき時代のアメリカの荒野での刹那感と狂気
なんとも 見応えたっぷりの映画だった

今日の映画:85点
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by acine | 2008-05-05 00:13 | Estados Unidos 米映画