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簡単に覚え書き 映画メモ ひっそりと書いてます   美しすぎだろ リリーちゃん


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タグ:ガス・ヴァン・サント ( 3 ) タグの人気記事

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同性愛者であることを公表し 
アメリカ初の政治家となった男 ハーヴェイ・ミルクを描いた映画
そして ショーン・ペンが このハーヴェイを演じて
アカデミー賞 主演男優賞を受賞
詳しく:シネマトゥデイ

そのアカデミー賞で見た この映画のシーンや 
ショーン・ペンのスピーチ 監督ガス・ヴァン・サントの選んだ
ユニークなキャスト陣も興味を惹いたけれど・・・

何より この映画が見たいと思ったのは
同じく アカデミーの脚本賞を取った若き脚本家 
ダスティン・ランス・ブルックの感極まったスピーチに
私はとても感動したから・・・なのでした
’09 アカデミー賞 ウォッチング
今思えば 彼はそのまんま この映画の登場人物に
なってもおかしくない感じ

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ゲイということを隠し NYの保険業界で働いていた
ハーヴェイ・ミルクが 40歳の誕生日前に地下鉄駅の通路で
スコットという美青年と出会うシーンから始まる・・・

ショーン・ペン=シリアスというイメージがあったので
彼とゲイ役というのは結びつかないようでいて
意外と相性がよくて 温かみがあって 人間臭くて 
安定感もありいい感じ こういう役を自然にこなす事が
できるのも さすが実力派俳優

理想を実現するためには まずはこのコミュニティから 
そしてサンフランシスコから アメリカを変えるんだ!
ゲイ そして マイノリティにも権利がある!
立ち上がろう!と 周囲を巻き込み 引き込み
成し遂げようとする姿は まったく彼のことを知らない
人間でも 自然とスクリーンに目を惹きつける

そして 彼の周りにいる男たちがこれまた魅力的!
この辺 監督ガス・ヴァン・サントの美的センスというか
好みといおうか 彼ならではの人選と言おうか・・・ 
いろんなタイプの男たち キャスト陣が集まっている

ハーヴェイ同様 70年代ファッションに身を包み
サンフランシスコのゲイ・コミュニティで生きる男たち

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なんとも人間くさくて美しい ジェームズ・フランコ
エンドクレジットまで 全然気がつかなかった ショーン・ペン監督作 
”イントゥ・ザ・ワイルド”で 主演していた エミール・ハーシュ
そして メキシコから お久しぶりのディエゴ・ルナ
ここんとこ話題作に引っ張りだこのジョシュ・ブローリンまで

個人的には・・・ タコと呼ばれ やっぱりメヒカーノの役
甘ったれディエゴも可愛いかったけど・・・

別れた後でも よりハーヴェイを包み込む
包容力や優しさのある ジェームズ・フランコの人間臭い
美青年ぶりが 今回とてもハマっていて魅力的だった

政治とゲイ 

そして極端すぎる対立候補たちとの戦い

とてもアメリカ的だなぁ・・・と思って見ていたけれど

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このハーヴェイ・ミルクの生き方を見て 
一番いいなと思ったのは・・・

自分たちは人間なんだ

そして 
出発点はゲイ・コミュニティからでも・・・
もっと大きな意味でのマイノリティな人たちも
含めて 皆で変えていこうじゃないか・・・!
誰でも歓迎だと まずはスピーチしていた場面

同性愛者 障害者 子供 女性 老人 黒人 アジア人・・・
そういう 社会的に弱い立場にある人たち

皆で希望を持ってやっていこうじゃないか・・・

こういう純粋な志を持った人こそ
政治家をやってもらいたい・・・と思う
それがストレートかゲイかなんて 何も関係ないと思う
そんな彼を支持した人があちこちにいたから
彼は当選したわけだし・・・

だからこそ エンディングの行進 
”希望がないと人間は頑張れない”というミルクの言葉

そして 彼や取り巻いてた実在の人物たちの写真と
今が紹介されるシーンでは 思わず涙・・・
場内でも 鼻をすする音があちこちから聞こえてきた

志なんてすっかり忘れそうになられてしまってる今
志すことさえなかなか見つからない今
そして志を作る余裕さえない今
そんな言い訳をしてしまう今

こういう志映画 たまには見た方がいい 
ダラけた自分に 喝を入れないとね

と言っても シリアスすぎず
ハーヴェイ・ミルクという人を知らなくても 
コンパクトながら 彼の人となりがちゃんとわかる 
人間的な温かみを感じる映画でした

今日の映画:80点
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by acine | 2009-05-19 21:01 | Estados Unidos 米映画 | Comments(2)
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ガス・ヴァン・サント監督作

ということで ロード・ムーヴィー風 
そして フンイキものというのは充分予想できる 
彼の映画が すごく好きということはないけど
ロード・ムーヴィーは好きなので 彼の作品は気になるという感じ

”マラ・ノーチェ”も 見逃してしまったので 
どうしよう? 予告もなかなか良さそうだったし 
何せカメラはクリストファー・ドイルだしな~ で決まり!

クリストファー・ドイルの映し出す世界が大好きな私は
彼が撮ってると知っただけで 見る価値あり!と
頭が勝手にOKを出してしまうのだ(笑)

今回はポートランドに住むスケーターの少年が
不意の事件に巻き込まれ・・・という 
少しサスペンスフルながら デリケートで
映像 音楽で 彼の心境や周りの空気感を映し出すという
いかにも ガス・ヴァン・サントらしい設定
詳しく:ハニカム

しかも 主人公は 子供でもない 大人でもない
中途半端で 移ろいやすい でも意外と落ち着いた
見た目は まるで女の子みたいな少年だ
この設定が また彼らしい 個人的には女の子っぽいけど 
さほど 美少年とは思わなかったけど・・・ 

主人公の彼にしろ 周りのクラスメイトやスケーター仲間にしろ
ほとんどポートランドのその辺の一般人を使ってるので
演じてる風はほとんどなく あくまでも自然体なのが
この映画のフンイキにはピッタリだった

そして やっぱりクリストファー・ドイルのカメラは素晴らしい!
その光の使い方 スケート場(パラノイドパーク)での
スケーターの動き ふとスローになる人物のアップ

まるで夢の中の出来事のような 冒頭のスケーターたちの
シーンから ぐっと引き込まれ いい映画の予感がした

そして 主人公を追うカメラは その時々の彼の心や
そのまわりにまとう空気感までしっかり映し出していて
台詞も少ない映画にも関わらず これまた選りすぐったんだろう
気の効いた音楽と共に凄く雄弁だった

そして やっぱり彼のカメラは そこがアメリカのポートランドで
あっても 主人公がいたいけな少年であっても 何故か
王家衛の世界を デジャブーで見てるような部分が所々に出現

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学校の薄暗い廊下を主人公が歩くシーンは ”天使の涙”で 
カレンとミシェルが地下鉄の通路ですれ違うシーンだったり (↑の写真ね)
頭を抱える主人公は ”ブエノスアイレス”のレスリーかトニーが悩んでいるようでもあるし
車の中のシーンは あちこちの映画で見た やはり車の中のシーンのようだし・・・

映画に集中しつつも そんなデジャブーに
彼のカメラはやっぱりいいよな~とこちらも酔える時間だった

そして 嬉しいハプニング!
ご本人も主人公の叔父トミー役として2回ほどチラっと出てくること!
全然知らなかったので これは儲けもの!

ストーリーは フンイキものだけど 今回は決して退屈ではなかった
妙にリアルなのは その事件のシーン いやー怖かった!
その原因となるようなことは 誰だってしそうなことで全く悪意はない・・・ 
だけど 偶然の産物 魔がさしたというか 悪夢のような一瞬・・・

あれを実際見たら トラウマになるか 悪でうなされそうな気が
するけど フンイキもので終わってしまったエンディング・・・

主人公の少年は どういう形であれ 救われる日が来るのか?
それとも 延々と悶々とするのか・・・?
どうなったのか 知りたいような 知りたくないような・・・
そんな曖昧なエンディングも ガス・ヴァン・サントっぽいな~

今日の映画:78点
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by acine | 2008-07-31 22:53 | Estados Unidos 米映画 | Comments(4)
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全くもう巡業はラストの段階ではないかー?と思う頃 やっと鑑賞 *ネタバレあり

ガス・ヴァン・サント監督 マイケル・ピット主演
90年代の伝説的ロックバンド ”ニルヴァーナ”の
今は亡きカート・コバーンの最後の日々を追った映画・・・と思っていた

特にファンというわけでは なかったけど
ニルヴァーナの曲やアルバムがヒットしていた時代 
K・コバーンが自殺したこと リアルタイムで知ってる世代
&もとRock好きとしては 見ておかねば・・・ね

マイケル・ピット演じるブレイク
森の中を彷徨い 川に飛び込み スコップを持って
バンドのメンバー&そのGFと同居している屋敷を 
彼らを避けるように出たり入ったり・・・ 延々歩いてみたり
ラリって挙動不審で ブツブツ独り言を言ったり 
女物のスリップを着て 銃持ってウロウロしたり
BOYZ Ⅱ MEN のMVを見ていたり(!)
食事を作る手もおぼつなかい 死んだように寝っころがっていたり
完璧に挙動不審だと思っていたら
かと思えば ちゃんと歌いギターを弾いていたり・・・
まともな精神も ほんの僅かは保っていた 

淡々と そういうシーンが続いていく中
彼が薬物の厚生施設から 脱走していている最中らしいというのがわかる
そして 自ら命を絶つまでの風景が 変わらず淡々と映し出されていく

だけど それが余りにも孤独なのだ
結婚してたはずなのに 彼女の姿は他人宛の電話のみ 
バンドのメンバーだって 仲間のような 全く赤の他人のような
仲いいのか 全くそうでないのか よくわからない
何とも不思議で希薄な人間関係
興行がらみの連中も 自分の利益だけ優先する

そんな中 誰からも見放されたように 
自ら見放しておいてくれと言わんばかりに 孤独を貫くブレイク・・・
ミュージシャンの苦悩 とても人気者とは思えないような生活

マイケル・ピットは そんな孤独の中にも 時折純粋な部分
僅かの狂ってない部分も 垣間見せてくれたような気がする
ただ 本物のカート・コバーンはもっと骨太だったような気がしたけど
マイケル・ピットが演じると・・・ 
スウェーデンヒッピー風 カート・コバーンという感じがした
*何となく・・・ね ファンの方 すみませんね

あまり前情報押さえないまま行ったので
私はてっきり カート・コバーンを演じてるものと思っていた
でも マイケル・ピット演じる主人公は
カート本人ではない 名前もブレイク・・・
ラストで 監督のこれはフィクションという
クレジットが出た段階で やっとクリアに(遅すぎ!)

これは監督が カートの終焉の日々は こんな感じだったんだろう
そう思いたい そうだったんじゃないか・・・と愛情を持って描いた 
カートへのオマージュ ハッピーではないファンタジー
監督の創作”ラストデイズ”というのが正しい

そうして 本物のカートは 自殺という幕引きで
安堵の地を見つけたのだろうか? と ふとそんなことが頭をよぎる

というわけで 衝撃的でもなく ドロドロしてるわけでもなく
思いのほか 淡々と静かな作品だったので
好き嫌いははっきりわかれるかもしれない 私は中間かな

ガス・ヴァン・サントが好きな人 マイケル・ピットが好きな人
カート・コバーンやニルヴァーナが好きな人 90年代のロックが好きな人
アメリカのインディものが好きな人 あたりにのみおすすめ
万人向きではない

今日の映画 70点
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by acine | 2006-07-09 21:26 | Estados Unidos 米映画 | Comments(2)