Mi cinema log acine.exblog.jp

簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
プロフィールを見る
画像一覧

タグ:映像美 ( 75 ) タグの人気記事

e0079992_21482249.jpg

この映画・・・大好きな映画の一つ

昔は映画より とことん音楽にハマってたのだけど
そんな頃から この映画だけは ずーっと好きだった作品で
リアルタイムで見てはいないけど 時々ふと見たくなってしまう映画なのだ

レンタル落ち(またか)で買って 半年が過ぎ
やっと今頃 ものすごーく久しぶりに鑑賞の巻

ジョン・アーヴィング原作というのがよーくわかる
個性的なテイストとの家族&青春ものでありファンタジー
この原作は 彼の原作でもう一つ大好きな映画 
サイダーハウス・ルール同様 原作も読んだ記憶がある・・・

シリアスで決してハッピーではないこのストーリー
でも 根底に人間くさい暖かさ そして人生悪くはない・・・
という雰囲気が全編に流れている ストーリー:amazon

久しぶりに見てみたら 皆凄く若い!
ピチピチのジョディ・フォスターも 昔好きだったロブ・ロウも
クマの着ぐるみを着た これまた昔好きだったスラブ美女
ナスターシャ・キンスキーも・・・
この姉弟のソウルメイト的ラブラブぶりがなんともいい
余りにもあっけらかーんと 堂々としてるところが潔い

現実的にはありえない 夢物語なんだろうけど
今生きている者 この世を去っていった者 
変わらず どこかで一緒にいることが出来る・・・
思い出では 誰もが笑って美しい・・・

そんな不思議な幸福感を味わえる映画

今日の映画:80点
[PR]
by acine | 2008-05-12 22:05 | Estados Unidos 米映画
e0079992_23382579.jpg

これは 年に何度かお目にかかる 本気印の映画

事前情報は ニューメキシコを舞台に 石油を発掘する野心家の男
そして 宣教師の男が絡む・・・ ”ブギー・ナイツ”も”マグノリア”も見てる
ポール・トーマス・アンダーソン作品 キャスト陣がこの人とこの人・・・くらい

なんとなく シリアスで 息がつまるようなマジメな映画かな~?と
思っていたら いい意味で予想が外れた感じ ドラマが見事!

その緩急見事なテンポ メリハリが利いて
テンションも高く 各々のキャスト陣の素晴らしい演技
ストーリー運びの上手さ 演出の上手さ!映画らしい映画だな

一歩間違えば 単なる退屈な映画になりかねない地味な題材を
ここまでエンターテイメント性高く グイグイと観客を引っ張る力強さ

その思うようにいかない人生の歪み そして人間の強さと弱さ
そして 善と悪 強さと弱さ 宗教と無宗教 それらは実は紙一重
なんじゃないか?と思わせてしまう 圧倒的な説得力 

オーソドックスながら おかしいよ・・・絶対匂うよこの展開 と思っていたら
ほぉ~!こう来るか!連続 そのストーリーテラーぶりが見事な映画でした
決して 後味いいわけではないんだけど 
ノーカントリー のような一時も目が離せないタイプの映画

しかし 冒頭の古い時代からの 石油掘りの風景・・・
時代と共に 成功と共に 手作業から だんだんと大掛かりになってきて
まさに金脈を掘り当てる・・・とはこのことよ パイプラインとはこのことよ・・・
という感じで 石油を探して掘って一攫千金なのはいいけど 
本当に3K(死語)な仕事だ それ故に危険で生死が行き交う毎日
この映画でも人生をの歯車が狂い始める人があちこちに・・・ 
そんな人たちがこの映画の語り部や鍵になる・・・

e0079992_23582460.jpg


以下 少々ネタバレあり

いわくつきの洗礼を受けたものの 神も人も信じず
自分が神と信じて疑わぬ 自信過剰でやり手 
自分の野望を優先 そんな男を演じたダニエル・デイ=ルイス
この人も縁がなくて なーんと初見でしたが・・・
父性も感じさせつつ 人間味もある男なので 魅力的なんだけど
非情な部分や 誰も信用できない本質を併せ持つ男 圧巻でした!
テンション高く 間違っていようが 誰も彼に口出しできないのだ
そんな男でもエレガントさが漂っている このあたり何ともイギリス男
アカデミー主演男優賞・・・これは深く納得!

そんな父親と子供ながら しっかりと家内工業 
頼れるビジネスパートナーとして働く息子H.W 
えぇ~? こんなのあり? まさに帝王学! 
この二人の風景が 風変わりながら 人間的でもあり 
非情でもあり そういえばこの人が親?と
冒頭での疑問が ラストと結びつく 無垢で言葉を
心に一杯隠し持っていそうな子役の子・・・達者でした

e0079992_015570.jpg


そして 植物的で キューピーみたいな顔した なで肩のポール・ダノ
キング 罪の王 リトル・ミス・サンシャイン  どっちでも 
なかなかクセのある印象に残る演技していたので
個人的には ダニエル・デイ・ルイスと真っ向勝負してるという
彼の演技が楽しみだったんだけど・・・ 彼もキテました! 
何かに憑りつかれたかのような一見まともそうで 
とんでもないイカレた田舎町のカリスマ宣教師 
もしくは天才ペテン演技か・・・信者も気持ち悪かったけど
無垢な瞳の中の狂気と弱さ 情けない役だったけど上手かったなぁ

あぁ・・・ こんなことしてたら バチ当るかも・・・というシーンでは やっぱりね
順風満帆かと思っていたら そうは問屋がおろさず しっぺ返しが来る・・・
あぁ・・・コイツは怪しいよ・・・と思っていたら やっぱりね!となったり
その見せ方が キッチリお膳立てされてる予定調和の中なのに その驚き!
この映画は そういう見せ方が本当に上手い

結局 信じるからと言って 人間が皆救われるわけではない
自分を神と信じていた人間も しょせん神になれるわけがない
何かを優先すると 何かに歪みが出来る・・・

上り調子の古きよき時代のアメリカの荒野での刹那感と狂気
なんとも 見応えたっぷりの映画だった

今日の映画:85点
[PR]
by acine | 2008-05-05 00:13 | Estados Unidos 米映画
e0079992_185243.jpg

若くして余命数ヶ月という題材は映画にしやすいのか
ついこの前も 余命3ヶ月という映画を見たばかりだけど・・・

こちらはフランス男版 余命3ヶ月という映画
ストーリー:goo映画

このポスター見覚えあるし タイトルも聞き覚えある・・・
何気なく見始めたこのおフランス映画 
チラっと情報を見ると 監督はフランソワ・オゾンじゃないの~!
これは見ておかないと・・・

死ぬまでにしたい10のことのサラもかなり絵空事だったけど
こっちは美貌のカメラマン そしてゲイと やっぱり絵空事風
そして 彼もそのことをジャンヌ・モロー演じる祖母にしか打ち明けない
同じように余命いくばくかの絵空事物語のはずなのに こっちは何かが違う

e0079992_1735395.jpg


主人公ロマン役のメルヴィル・プポーがとにかく美しい!
どんな場面であっても 透明感があり 憂いがあって
ゲイ ノンゲイ(って言葉ある?)を超越した 美しい容貌と
佇まいが印象的 この題材にピッタリな程よい線の細さも良い

花の向こうに横たわったり パンツ一丁でバスルームに横たわったり
海辺で水着で横たわったり まったくフェチと言おうか 
かなりオゾンの趣味が入ってそうな感じ  
美しいメルヴィル使って こういう絵が撮りたかったのね
そんな風景も数多く展開されるんだけど そういう耽美な世界
そして 普通の街に溶け込む姿でさえ とにかく美しい 
なので そんなフェチ世界も気にならなくなってくるのが不思議

余命いくばくかのはずの彼が そこにいるだけで 
大輪の花が咲いてるように 周りの風景までが光を浴び
より儚くて より美しく見える位なのだ

死にゆく人が あそこまでいつまでも美しいわけではないのに
何故かそれが許せてしまう力が メルヴィルにはある

彼が何故死ななければいけないのか・・・?
きっと見てる側に そんな気持ちを抱かせる程 
彼の美貌は とにもかくにも凄い威力なんである
その美貌ゆえ漂う孤独感と虚しさ そして悟り

そして期待を裏切らない 
フランソワ・オゾンの一筋縄でいかない世界
当然ながら ヒネった展開が 次々と待っているのが面白い
いきなりヴァレリア・ブルーニ=テデスキとの話など
OKしたことはいい だけど旦那までが参加?!ありえん・・・!と思いつつ 
そのノーマルじゃない ヒネり加減がたまらなく心地いい

e0079992_1741318.jpg


耽美な世界の中の美しさ
ヨーロッパ的で淡々とした中にも 瑞々しさ 虚しさが
きっちりと表現されてて 余命3ヶ月対決は私はこっちに軍配!
メルヴィルの美貌と佇まいで ラストまで見せきった感あり
ポスターの意味はこういうことなのね・・・と

フランソワ・オゾン 男を見る目は女より優しいような気がする
しかし かなりのピッチで映画を作る人なんだなぁ・・・
あのひねくれ具合に慣れると これが何とも面白くて
次はどんな形で 裏切ってくれるのかが段々楽しみになってくる

今日の映画:80点 
[PR]
by acine | 2008-04-04 17:43 | Francia フランス映画
e0079992_2385151.jpg

そうなのよ このポスターの通り

ハビエル・バルデムに狙われたら最後 
誰も逃げ場はない・・・! 

おかっぱ頭に 一度見たら忘れられないような濃い濃い顔
酸素ボンベとライフル片手に まるでターミネーターかゾンビか?

まさにそんな映画 
容赦なく死体がゴロゴロと横たわる 人間だけでなく犬までも・・・

なのに 妙に静けさをまとった映画

そして 荒涼とした ニュー・メキシコの風景
ベトナムのあとのアメリカの社会 銃とドラッグ
メキシコの国境まで近い土地柄

e0079992_2315378.jpg


無常・・・ という言葉もつい思い浮かべてしまう映画だった

あとで思うと 音楽はほとんど(まったく?)使われていない・・・
なのに そんなもので誤魔化さなくても 盛り上げなくても
観客に身じろぎもさせず集中させる様は コーエン兄弟お見事

e0079992_23385294.jpg


まぁ それにしても
ハビエル・バルデム・・・噂どおりお見事!

こんな奴に狙われたら もう元も子もない・・・!
酸素ボンベ持って ○間も○穴もぶっ飛ばす姿・・・怖すぎでございます
ホテルに泊まったら ○穴ばっかり凝視してしまいそうな感じ

狙われた人たち・・・果敢に相手してたけど
普通の人間だったら(私も) もう見られただけで 
ワナワナ震えて そこで失禁・失神でもしてしまいそうな感じ

e0079992_23275190.jpg


余り喋らない そして表情一つ変えないのが かえってその怖さ倍増
あんなに恐ろしいのに ここまで凄いと ただただ感嘆!
怖いくせに ハビエルが登場するのを 恐る恐る・・・
いや 段々と心待ちにしている自分が恐ろしい

あの骨太の6頭身 おかっぱ頭まで カッコよく見えて
もう・・・命を奪われてもしょうがないだろう

こんな人に狙われたらしょうがない・・・とあきらめるしかない
私は無駄な抵抗はやめて とっとと命を差し出し 成仏します!

ハビエルのド迫力には 誰も勝てなかったけど
共演者たちの演技もとてもよかった

太刀打ちできないハビエルから 果敢に逃げまくるジョシュ・ブローリン
嫁の母親から ダメ男の烙印を押された通りの
あの時代のヘタレカウボーイがぴったりだった
ベトナムが彼を変えてしまったのか? そこまでリスクを負う必要が
あったのか? それともたまたまなのか 今一つ曖昧だったけど・・・

そして彼の妻役だった ケリー・マクドナルド
なんともスウィートな台詞回しが すごく可愛かったけど
スコットランドの彼女が ニューメキシコにいるのも
不思議だけど 違和感はなかった

そして 彼が出ると 妙に癒しの空間が広がっていた
ジョシュ・ハートネットの年老いた父親のような
トミー・リー・ジョーンズ 味わい深かった
退職間近の彼からも 無常観が漂っていた

敬語さえ使わなくなってしまった当時の世界を嘆く台詞は
今の時代にも その世界感は まんま当てはまる 
当時より より酷くなってるんじゃないだろうか?

そして 衝撃音と共にあのラスト・・・
いつまで あんな生活を続けるのかわからないハビエル・バルデム
彼を駆り立てたのも 一体何だったのか? 
そんな理由は何もなく ただしたいからやってるだけなのか?
情けも容赦もなく 感情もない人間なのか? 謎は残るけれど

ハビエルの有無を言わさぬ存在感と無常観に 
そんなことはどうでもよくなってくる映画

今日の映画:80点  

ハビエル・バルデムは スペインの俳優なので 
スペインもん好きの私は 以前からチェックしてて
こっち↓でも 私は彼を絶賛しておりましたのよ

海を飛ぶ夢 海を飛ぶ夢 2回目

まさに スペインの大木! 
その骨太・極太な存在感と 繊細で的確な演技が魅力だと思う
[PR]
by acine | 2008-03-19 23:44 | Estados Unidos 米映画
e0079992_13134650.jpg

もとELLEの編集長だった ジャン=ドミニク・ボビーが
脳梗塞で倒れ 身動きもとれないまま 唯一動く左目だけで 
1冊の本を作り上げた実話をもとにしたストーリー
詳しくは:Yahoo!映画

監督 ジュリアン・シュナーベルの映画は バスキア と 夜になる前に を
見ているので なんとなくテイストの予想がつくものだったけど・・・

彼の葛藤する心 そんな状態になって 初めてわかる子供達への気持ち
静かに そしてヴィヴィッドに 生きる・・・とはを問う 映画だったと思う

少しネタバレあり

冒頭から ジャン=ドミニクから見た世界 
そして誰にも決して聞いてはもらえない心の声
そんな世界が 中心に写るのがとても新鮮

右目のシーンは えぇ~?!と かなり驚いた
誰にも理解してもらえない世界に 突然放り込まれた主人公の
気持ちが 視覚的にも心理的にも 痛く悲しいシーンだった

e0079992_1337130.jpg


そして 映画の中で何度も繰り返される
言語療法士や奥さん 本を作るために呼ばれた女性の口から 
何度も何度も発せられる 意志の疎通を図るための
アルファベットのシーンがこの映画のポイントでもある
よく使われる文字順に読んでいくというのも 目から鱗だった

こんな風にしないと 自己表現が出来ないなんて 
なんて気の毒なんだと思いつつ 繰り返し繰り返し発せられるアルファベット
なんだか永遠にこれが続きそうで 聞き飽きそうだ・・・と
思いながら見ていると そのフランス語の優しい響きのせいか
段々心地よくなってくるのが なんとも不思議
まるで子守唄のようにも聞こえる きっとそれを聞いてた
ジャン=ドミニクもそうだったのではないか?と思う
それにしても お互い忍耐の必要なコミュニケーション方法だ

彼の夢想する 動ける自分のシーンを見ていると
そして 仕事も遊びも楽しんでた業界人の主人公には 
動けない自分 女性にも触れれない自分 年老いた父にも会いに行けない自分
子供の頭を撫でてやることもできない自分・・・ 
どの自分も 歯がゆくてしょうがなかったんだろうと思う
だけど 自分ではどうすることも出来ない

そんな孤独感と 夢見たり回想する華やかなシーンと
パリから遠く離れた海辺の海軍病院にいる
動けない自分とのギャップが また余計寂しさを感じさせる感じ

そんな主人公が 過去を反省しつつ 
周りの人にも励まされ 心の声で悪態をつきつつも 努力をし 
1冊の本を書き上げ終えた一生は決して不幸なことばかりではなかったと思う

感動大作というわけじゃないけど 
父親と主人公の電話での会話のシーン
そして主人公と息子の海辺のシーンには思わず鼻がツーンとした

老いるのも悲しいが 大人とはいえ 自分の子供が
そんな状態に陥ってしまうのは 想像を絶する辛さだろう
そして息子にヨダレをぬぐってもらうしかない父親・・・
美しいけど 心理的になんとも哀しいシーンだった

e0079992_13383313.jpg


放っておかれたはずの奥さんや 取り囲むいかにもフランス的な美女たち
周りの人に恵まれすぎ?なシーンは ちょっと鼻についたけど
遊び人だったジャン=ドミニクらしい 病後の風景だったのかもしれない
詩的で 静かなヨーロッパテイスト溢れるヒューマンドラマだった

テイストとしては 海を飛ぶ夢 とよく似ている感じがした
そんな状態で生きるにはどうするか?
どんな風に 動ける自分を夢見るか・・・
片やフランスもの 片やスペインもの お国柄の違いはあるけど
個人的には 骨太な作りの ”海を飛ぶ夢” に軍配かな

だけども あの鼻にかかったフランス語の”ぱぴよん”という響きは 
苦境の中でも どこか希望と甘やかさを感じさせる言葉で 
あの女性達のアルファベット読み上げのシーンと共に
この映画の印象・余韻として 五感にしっかり残ったような気がする

今日の映画:78点

この主人公を演じてた マチュー・アマルリック
ミュンヘン にも出てたらしいけど (全然覚えてない・・・!)
007の新作で 悪役演じるらしい・・・ ダニエルの敵になるわけね
[PR]
by acine | 2008-03-11 12:56 | Francia フランス映画
e0079992_1524153.jpg

トークショーのあとに上映

この映画 ずっと見たいなぁと思いつつも
見るチャンスがなくて 今回 念願の初鑑賞

想像していた通り 静けさの漂う 間合いの映画
古きよい時代の日本が こんな風に
中国の監督によって描かれるのが また味わい深い
多くのシーンが滋賀県の近江八幡で撮影されたらしい・・・

正直 碁の世界は疎いので 今も小田原にご健在という
中国・福建省出身の名人 呉清源さんのことは
この映画の話題が出るまで 恥ずかしながら
全く存じ上げませんでした

私の中ではチャン・チェン主演の碁の映画というイメージのみで
始まって あぁそうか~ 日本が舞台だから
日本の俳優が一杯出るんだった・・・と軽い驚き

これは チャン・チェンの存在感で持ってる映画だと思う
その静かな佇まいで魅せる間合いの映画
時代に翻弄された呉さんの人生を垣間見る・・・
チャン・チェンの演技や佇まいは素晴らしかった!

ワダエミさんデザインの衣装を身に纏うチャン・チェン
その長身で何でも美しく着こなし とても品がいい

トークショーでも感じた 骨格の美しい顔や表情が
トーンの暗いシーンや夜のシーンでも
美しく浮かび上がるのが しっかりと確認でき
こういうシーンでも ちゃんと映えるというのは 
本当に彼は 演技のみならず その目鼻立ち、体型も含め 
よい資質を持ち 俳優になるべくしてなった人だな~と思った

そして 美しい日本人の所作や暮らしや風景を
改めて 今の日本人が確認する映画でもあったと思う

ブツ切りなシーンの連続の割には 
比較的わかりやすく 内容も決して退屈する映画ではなかった
途中 囲碁の世界から 新興宗教?!という世界に
傾いたり ちょっと驚いたシーンもあったけど・・・

呉さん役の台湾人のチャン・チェンが 
戦時中を含め 異国日本に違和感を感じつつも
言葉も完璧ではないのに 存在する姿
着物や中国服(でよいのか?)を纏い
すんなりと日本の風景に馴染んでるのは素晴らしかった

その反対に 日本の昔の風景に どうもフィットしてない
日本の俳優・女優もかなりいるのが頂けなかった
どう見ても 今風の雰囲気 そしてどうも間合いが悪かったり・・・

アウェイであるはずのチャン・チェンの馴染み方が 
とても自然だっただけに ホームであるはずの日本人が 
日本の風景にフィットしないのか 違和感が残った

チャン・チェンのワールドクラスの風格のある演技や
スケール感にフィットできる人材を 日本で見つけるのは 
難しいのかな?とも思う いっそ全員 中華系キャストが
演じていたら どうだったかな~?とも思う  

個人的には 熱に魘された山奥の一軒屋の女性
柄本明、松坂慶子あたりは及第点だったけど・・・
奥さん役が スー・チー位 演技のできる人だと
もっと言わなくてもわかるという夫婦の雰囲気が
見てる側にももっと伝わったのに・・・と思う
あの教祖もねぇ・・・ そして あとでビックリしたのが
呉さんの母役が シルビア・チャンだったこと!

チャン・チェンが演じていなければ 
なかなか見ないタイプの映画だったと思うけど
チャン・チェンが素晴らしかったので 決して退屈ではなく満足

それにしても この若さでこの落ち着きと風格
彼は素晴らしい・・・と改めて思った
そんな素晴らしい生チャン・チェンを拝めて 感動ふたたび

今日の映画:80点
[PR]
by acine | 2008-03-03 15:53 | China 中国映画
e0079992_22224245.jpg

去年 食わず嫌いだったのを 深~く反省してしまった
フランソワ・オゾンの新作 やっと今頃見ました

いやー! 今回も魅せる 魅せる!
アルモドバル以上に 男のくせに 女を描かすと 
ほとほと感心するくらい上手い! フランソワ・オゾン
女をしっかり描けるのは 女性監督以外では 
もはやこういう系統(ゲイ)の監督の天下なんだろうかしらん
こういう感性 素晴らしいな~と思いました
彼らも含めて ラテン系の男性監督は 全体的に
女性の描き方のレベル 高いし 上手いと思う

アルモドバルの母への愛情にも似てるフェチ的な描き方や
井戸端会議的な描き方とはまた違い 視線はかなりシニカルで生々しい
女が女を観る視線と似てるような気がする そのラインがシビアというか
決して共感できない女なんだけど 所々妙にそんな彼女に共感してしまう
わかるわ~それそんな感じ (って抽象的だけ)
でも あぁやっぱり嫌な女だわ と ジェットコースターのように
こっちも翻弄されてしまい 見入ってしまいました

e0079992_224535100.jpg

 
夢見がち というかほとんど妄想世界に生きているけど
稀な文才に恵まれ 超マイウェイ道をとことん突っ走る女
小説家 エンジェル・デヴェレルの一生 
不幸なのか幸せなのか わからないけど 欲しいものを全て
手に入れた女の一生は 果たして どうだったのか・・・? 

この映画を見てて 思い出したのが ミス・ポター
エンジェルとは 正反対の品行方正な女 
そしてやはり好青年のユアンとは異なる男を彼女は
当然ながら 捕まえてしまうんである

決して このエンジェルにも 旦那にも共感できるとは言いがたい
なのに 映画としてて 見てて面白いのは 断然こっち
後々称えられる訳ではない 決して共感ができるとも言えないのに 
とにかくこのエンジェルのパワー勝ち

そして コスチュームものということで 出てくる出てくる美しいドレス 
決して 良家の出ではない女 エンジェルが着こなす衣装に
いちいち見とれてしまう様は まるでマリー・アントワネット の夢心地と何故か同じ
初めてエスメの部屋を訪れる際の ターコイズブルーの衣装の美しいこと!
念願の屋敷を手に入れ お金に糸目をつけず 
自分の好きなように整える そんな中に紛れ込んだ主人公達
いびつな物語の中の美 音楽も冒頭からラストまで何とも美しい

e0079992_22461784.jpg


そんな破天荒なヒロインを演じたのが ロモーラ・ガライ
不思議な名前 イギリス人だけど ユダヤ系ハンガリー人の血が
入っているらしい このロモーラの演技が とにかくアッパレ!
すっとんきょうな女エンジェルを まるで地のように演じてたのが凄い

彼女 ダンシング・ハバナ  では 優ラテン男 ディエゴ・ルナを相手に
まるでお前は乳牛か?!という位の肉厚感&ゴツさの印象しか・・・
タロットカード殺人事件では 単なるスカーレット・ヨハンソンの友達だっただけ

フィットする映画があると これはなかなか曲者かも
いや達者かも・・・と今回はほとほと彼女に感心
その地に足のつかない感じ するりと画面から抜け出るつかみどころのなさ 
決して美人ではないけど ハマる役があれば なかなか面白い女優だと思う

そして そんなエンジェルと結婚するのが エスメ役のマイケル・ファスベンダー
300では レオニダスの傍で 飛び技中心に大活躍してた彼ですな
細身だったスパルタ肉体一座とは違って 意外にもガッチリ系

自分より 才能も財力もある女 エンジェルに
”結婚して!” ”私がアナタを養ってあげる” なんて
普通の男が言われたら 面子丸つぶれな台詞を堂々受け
 (才能・財力ある方がそうするのは 合理的だと思うけど)
結婚してしまう 裏のある男をなかなか好演

今回は ビックリさせられることがなかったけど
シャーロット・ランブリング姐さんも オゾン名物? 
バチバチ火花が飛ぶ女対女関係に 品良く一役買ってました

そして哀れなのが 彼女の秘書となったエスメの姉
エンジェルに尽くし ラストの台詞も泣かせるじゃないか・・・
母と同様 エンジェルをしっかり理解してたのは彼女ではなかったか

それにしても 欲しいものを全て手に入れた女が 
必ずしも幸せではない  じゃ何が幸せなのか・・・?
何が幸せな一生と言えるのか・・・?

パワフルで破天荒 見ていて爽快だけど
余りにも痛すぎる女 エンジェルの一生 シニカルなシンデレラ物語
私は拍手を送りたい! いやー 面白かった!

今日の映画:83点
[PR]
by acine | 2008-02-25 22:46 | Europa  ヨーロッパ映画
e0079992_17363631.jpg

昨秋 一足先に香港で見たというリンク先の方々より
なんだか凄いことになっている・・・と噂をいろいろ
聞いていたので かなり戦々恐々の中 鑑賞

噂のシーンは 確かにかなり激しいことになってたけど
思ってたより時間も少なかったし 皆さん言われてるように
この二人の関係を描くには 必要不可欠なシーンなので
全然問題なし それよりあの中途半端なボカシはいらない
余計不自然で 見てる方も集中力が切れる

それより こういう時代に こういう運命に巻き込まれてしまい
こんな生き方をするしかなかった哀しい人間たち
そんな男と女のドラマ性に片時も目が離せない・・・という感じ
 
いやいや 見ごたえたっぷり 
よく考えたら けっこうありがちでシンプルな話なのに 2時間半があっという間!
静かな映画なのに ある意味ジェットコースター映画
緊張感と痛みと陶酔の映画 ヴェネツィアで金獅子賞・・・納得

渋さ、痛さ満点のトニー・レオンの姿 その苦みばしった顔つき 瞳
彼の音楽同様 誠実に演じきった ワン・リーホン
どう見ても トニーの姉に見えるジョアン・チェン 他
キャスト陣も皆良かったけど・・・

e0079992_18112495.jpg


何と言っても タン・ウェイ!!! 
彼女の思わせぶりな表情、佇まい、スレンダーな体、
美しいチャイナドレス姿、彼女の一挙手一動に もう目が釘付け
大好きなトニーを見る余裕がなかなかないくらい存在感抜群だった

美女か? というと微妙だけど 
いかにもこの時代に生きてそうな中国古典的な顔つき
登場シーンから なんとも心地いいトーンの声もすごくよかった

よくこんな子を見つけたな~と アン・リーの目の確かさに感心
チャン・ツィイーより 断然大物のような気がする
まさに原石 どんな色にも染まりそうで 
実際 染まってた彼女は  この女スパイの役にピッタリ
劇中劇あり 心と体の変化をしっかり表現しないといけないので
かなりの難役 演じてるともう自分もボロボロになって
しまいそうな役だけど 変わっていく女を見事に演じきったと思う

(多分)レパルス・ベイでの 彼女とトニーの食事シーン
異様に時間がゆっくり流れて こっちまでがその場で二人の
息遣いまで聞こえるような ドキドキする陶酔する時間帯だった
そして アジトで感情をさらけ出すシーンも素晴らしかった

正直 何が彼女をそこまで 駆り立てたのか?
成り行きで そうなってしまったにしては もうドロドロの泥沼だ
トニーに絡んでからは もうますます抜けきれなくなってしまう彼女
そうなった原点 きっかけが今一つ わかりにくかったのが残念だけど
疑問は放っておいて 映画の世界に集中するだけ

怖いもんなしのこんな映画でデビューした彼女
いやー凄いわと素直に感心 そして感嘆

よって 本当になかなか観察しきれなかったトニーごめんよという感じ

e0079992_18114671.jpg


デビュー作である タン・ウェイはともかく
トニーほどの実力とキャリアがあれば こんな役を引き受けなくっても
 (ジョニー・デップが こんな役引き受けるのと同じじゃない?)
いいのに・・・!と 40代半ばにして凄いチャレンジャーだわ アナタは・・・
こんな役を引き受けるトニーにも驚いた これも演じてるとボロボロに
なってしまいそうな役だ 監督にとっちゃ必要不可欠な存在
ここまでやってくれる人は トニーしか確かにいないだろう

タン・ウェイとの 息詰まる関係
妻たちがジャラジャラと麻雀をする家jの中でも 
トニーの周りには 何か見えない境界線があって 空気まで違う
タン・ウェイとの傷を舐めあうようなベッドでのシーン
なんとも痛々しく 爆弾を抱え 冷酷にならざるを得ない男 
そんな男そのものになりきっていたと思う

うーん やっぱり中華圏映画って凄いわ
ドラマ性と芸術性とエロ 見事に絡み合って 
こんな濃密な見ごたえたっぷりの映画を作れるなんてレベルが高い 

ラスト周辺が急展開 そして今ひとつアッサリしてたのが惜しいかな
もっと観客を奈落の底にドーンと突き落としてくれた方が
もっと余韻が残ったような気がするけど・・・ 妙に尾を引く映画

なーんて 見るのに必死で 全然感想らしい感想になってないけど
これはまた見に行ってしまうの間違いなし
 
今度はトニーもしっかり見ないと・・・!

今日の映画:80点

まぁ~ それにしても チャイナドレスって美しい
それを着こなす中国美人も堂々としててカッコいい
華麗でいて なんだか生々しさも漂わせ なんとも色っぽい衣装だ
こんな衣装があってこそ こんな映画も生きてくるんだろうと思う
レトロでモダンで 生地も凄くバリエーションがあって面白いなぁ
大人の色気漂うマギー・チャンのドレス姿は絶品だけど
タン・ウェイのドレス姿もなかなかのもの
それにしても 難易度の高い衣装だ
ちょっとでも余分な肉つくとアウトだもの・・・
[PR]
by acine | 2008-02-04 18:03 | Asia アジア映画
e0079992_1054295.jpg

これはティム・バートン作で1,2を争う位 大好きな映画!
この年のナンバー1にも選んでるくらい (もう一つは スリーピー・ホロウ)
正月休みに ひさしぶりに見てみました

やっぱり この映画 ティム・バートンのストーリーテラーぶり 圧巻だわ!

そして キャスティングの妙&名コラボ! 豪華でかつ適材適所
”チャーリーとチョコレート工場”のウーパー・ルーパー(こっちは一人・笑)や
あの金髪母子の母まで出ててビックリ ダニー・デビートもそういえば出てた

ホラ吹きで 口から出まかせ男のような 病床のアルバート・フィニー
どこまで この男の言ってることが本当なのか
結婚式の日に 父親と衝突した息子のビリー・クダラップは
どうも父親と和解できず 病床の父ともしっくりいかないけど 
段々と真実が明らかになるにつれ 
父親と息子の関係も変わってくる・・・というお話

そんな二人を優しく見守る妻たち ジェシカ・ラングとマリオン・コティヤール
この二組の夫婦のキャスティングも最高 
一人二役で出る監督夫人ヘレナ・ボナム=カーターも
若き日のジェシカ役のアリソン・ローマンもとてもいい

そして そんなアルバート・フィニーのホラ話をいかにも本当か?と
思わせるのが 若き日の父親役のユアン・マクレガー 彼が本当にいい!
んな○ホな?と普通だったら思う ファンタジーの世界をリアルに
生き生きと生息してる きっと地のまんま?みたいな
彼の天真爛漫な存在が すーっと老いたアルバートに自然につながる

違和感全くなしの 共演するシーンは全くなくてもどうだ!の名コラボぶり! 
そんな二人のコラボが ラストの感動に知らぬ間に グイグイと引っ張っていく 
公開時はアルバート・フィニーが より印象的だったけど
今回はユアン! 彼が若き日を演じてないと ラストの感動はないと思う

これ劇場で見た時 あの川のシーンで 私はもうボロ泣きしたけど
今回はお葬式の後 みんなが談笑するシーンで 思わず涙!でした

ティム・バートン ホラーがかったり ファンタジーがかったり
エキセントリックだったりするけど こんな映画も撮れるんだ!と
驚いた印象は今回も変わらず・・・ いやーいい映画です
[PR]
by acine | 2008-01-07 11:09 | Estados Unidos 米映画
e0079992_23255881.jpg

マッチポイントに続き 再びスカーレット・ヨハンソンを主演に据え
同じくロンドンを舞台にした ウディ・アレン作
 (たしかバルセロナで撮ってたらしい次作もよね?)

いくら 亡くなった記者のお告げを聞いた・・・
それがたまたま爺の手品ボックスだったから 
爺と探偵ごっこを始める・・・こんなの普通ありえん~!という設定

口はよく滑るけど おつむの軽そうな娘のスカーレット 
こんな枯れたお喋り爺さんと 普通ペア組まないだろう?
しかも最初はともかく あんなに延々と・・・!
彼女のことが可愛いなら みすみす殺人鬼のもとへ行かすなんて!
と思いつつ 何だかかんだか言って スカーレットと一緒のシーンの多いこと!

二人だけにしておけば 絵になるスカーレットとヒュー・ジャックマンの
シーンも おっさん 全く遠慮なく間に割って入る・・・! 
二人だけにしておけば どれだけ絵になり 映像としても
落ち着くかもしれないのに こんな構図ありえない・・・!

e0079992_23405493.jpg

このあと 中央に割って入る ↑

いやーもう ウディ おっさんの妄想炸裂!
自己大満足ワールド 願望をそのまんま映像化した映画でありました
もう 自分のやりたいように脚本書いて 
都合よく作りこんでますな・・・と言う感じ

私が スカーレットの若さ・色気・肉体を持っていたら
あんなお喋りで頭も剥げて小柄な枯れた爺さん 
相手するどころか 絶対見向きもするもんか~!!!って感じ

間違っても あんな爺さんを探偵ごっこになんか誘うわけがない
一緒に歩くのも嫌だ 父娘のフリも絶対カンベン願いたい 
スカーレットは なんと博愛主義者よのう・・・

ま これも こんな都合のいい若い娘絶対ありえない!という
身勝手な設定を おっさん自らしてるからだけど(笑)

”こんなピチピチぷりんぷりんの女子大生と探偵ごっごがしたい!”
・・・全編 そのまんま 願望炸裂!

”親子のふりして 英国上流階級の生活を垣間見たい!”
・・・親子というより 祖父と孫娘だろ

果ては おそろいのガウンはおって プールにまで行く!
・・・単にスカーレットの水着姿が見たいから

やりたい放題の果て・・・爺は哀れだったけど
あそこまで 夢が実現できてるんだから 
しょうがないだろ・・・それで本望だろ・・・と言いたい(笑)

題材としては アメリカ人の憧れ風味
英国上流社会とサスペンスという感じで
あっと驚く船のシーンとか くるみ割り人形(曲)とか 
美しいイギリスの家のインテリアとか 
極めつけは スカーレットはおバカでもやっぱり魅力的だわ 
あの水着姿は何・・・?! 何だかんだ言ってもスカーレットは超強力
あの肉体に あの美しい肌に ブロンド・・・
並んだアイテムは 決して悪くない・・・

なのに ガサガサとうるさい喋りと 美しくないおっさんが
画面内を終始 ウロウロ・ゴソゴソするので 落ち着かないこと この上ない!
単にスカーレットと1分1秒でも絡みたかったんだろうなぁと思うけど
そんな個人的趣味を 観客に押し付けるのもカンベン・・・でありました
スカーレットはどんどん見たいけど アンタはもうええわー!という感じ

監督としては 素晴らしいのかもしれなけど
俳優としては 個人的には 全く魅力のカケラも感じないタイプなので
延々 画面に出て あぁベラベラ喋られると 
ガサガサして せわしなくて 段々苦痛さえ感じる(笑)
ヨーロッパの同年代の落ち着いた渋味のある俳優と比べると
なんと空気感の違うことか・・・ガサガサしすぎてて私はダメ!

これから 見る映画は選ばなくちゃ~と思う
御大の出る映画はなるべく避けた方が 私はよさそうです

面白くなかったわけじゃないけど 結論・・・おっさんの出ない
前作 マッチポイントは やっぱり凄く良かったわ・・・と

今日の映画:75点

おっさんの脳内イメージ
[PR]
by acine | 2007-12-25 23:48 | Inglaterra イギリス映画