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簡単に覚え書き 映画メモ 美しすぎだろ リリーちゃん


by acine
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タグ:音楽もいい映画 ( 62 ) タグの人気記事

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やっぱり 女が描く女は違う
チクリと現実的で ふわりと希望も

パイが名物のダイナー パイ名人の主人公 厨房モノであり
ダメ亭主 望まない妊娠 主治医との不倫 上手くいかない人生を絡めた 
女性監督ならではの視線 こじんまりとした映画だけど いい映画だった
次々と現れる創作パイが美味しそうで ネーミングも絶妙

主人公ジェンナの人生と カブらない人生を送ってる観客にも 
じわじわと共感させ 早くこんな人生辞めなさいよ~!
こんなダメ亭主さっさと切って 逃げればいいのに~!
アナタの道を歩むのよ~!と 思わずジェンナの行く先をハラハラと 
ダイナーのウエイトレス仲間のように 自分も思わず心配してしまう 
静かで強力な洗脳力 そして静かな爆発力がある映画

結婚してから 豹変してしまった ダメDV亭主に諦めながらも
根気よく結婚生活を続けるジェンナが痛々しい
その旦那も 心底悪い人ではなさそうだけど
どう見ても あんな男にまとわりつかれて いい人生になるわけがない
ジェナが妊娠を告げた時言ってた 子供を産む条件も 
お前は○ホか?と呆れる位ガキだ

そんなところに現れた 白馬の王子ならぬ 白衣の王子
とはいえ あんまり垢抜けない雰囲気なのも この映画にはピッタリ
担当産婦人科医のドクターと不倫・・・ 辞めようと決心しながら燃え上がる心
そりゃもう致し方ないよ!と誰もが納得するだろう
そんな彼と逃避行するのかと思いきや 
そう簡単には問屋がおろさないところも現実的

嫌々だった子供の出産も 産んだ途端に彼女の人生が変わる
そして 足を踏み出すところが 今度は逆に映画的で 少し夢物語だったりして
苦労のあとには 少しの幸せというさじ加減・・・
ちょっと呆気にとられるが 苦労したんだからと・・・と思うと後味もいい

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そんなジェンナを演じたケリー・ラッセル
毅然と人生を受け入れ でも小さな夢は捨てたくない
でも どうにも出来ない現実 望まぬ妊娠への戸惑い
旦那には感情を押し殺すけど ドクターには戸惑いながらも情熱的
クールで誠実でドロくさい 田舎のちょっと美人がピッタリだった

そして ジェンナと共に働くウエイトレスたちもとても良かった
可愛い女たち そして その3人の関係も凄くいい 
皆それぞれ悩みを持ち ささやかな幸せを追い求める姿
国が違えど 誰もが同じこと考えてるだろう
この女たちも まるでボルベールの女たちのようで 
叱咤激励しつつ お互いを支え合い助け合う姿は 見ていて心地よかった

そんなウエイトレスの一人 ドーン役を演じたのが 
この映画の監督エイドリアン・シェリー ファニーフェイスの顔も声も可愛い人
小粒だけど地に足のついた 心の通い合うよい映画を作る人だと思う

なんと彼女は ’06年 騒音を隣人に注意しに行き 惨殺されてしまったそうだ
なので 彼女の映画はもう見ることが出来ない
人生思うようにはいかないけど 夢を捨てずに地道に
生きていこうじゃないの!という こんな映画を残して・・・

ご冥福をお祈りします 

今日の映画:78点
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by acine | 2008-01-15 23:48 | Estados Unidos 米映画 | Comments(9)
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ヨーロッパくささがプンプンと香る映画
ダニエル・オートゥイユとアナ・ムグラリス(シャネルのミューズらしい)主演
私はこっちのダニエルもとても好きなので鑑賞

アナ演じる若い女に 誘惑され翻弄される 
作家のセルジュ・ノバクことダニエルを
淡々とかつリアルに 傍観する映画

カプリ島へ向かう出会いのシーン その一夜の出来事
翌日 義理の息子の結婚式で振り向く女・・・ 
やっぱりそうか!と予想がつく 予定調和な世界だけども 
誘われるままに のめりこむ中年男ダニエルの愚かなことよ

すべてお見通しのようなダニエルと裏腹に
彼女の方がのめりこんでるように見える
だけども 若いミラの方が 1枚も2枚も上手なのだ
完璧に父親ほど年齢の違う 著名な作家を手玉に取る

ダニエルだって馬鹿じゃない 地位も名声もあり
歳を経ても美しい妻(グレタ・スカッキ)がいて 何も不自由のない身分 
こんなことしてりゃ 自分で墓穴を掘るようなものよ
そりゃ しょーがないよ 自業自得だよ 早く気がつかないもんかしら?!

お互いの妻と旦那の目を盗み 密会を続けていくうちに
気がついた時には 時既に遅し・・・
人生を捨てなくてはいけなくなってしまったダニエル
そんなダニエルを追い詰めた ミラもこれまた哀しい女だ

分類としては 不倫サスペンス?になるんだろうけど
さほどサスペンスフルでもない・・・

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その場にゆったり流れる いかにもヨーロッパ的な時間・場所・時・人 
困惑したまんまの名優ダニエル・オートゥイユ
そして しなかやかな体にシンプルな衣装を纏ったアナ
そんな二人の行く末を傍観するのが 観客の役目

ダニエル・オートゥイユ ギョロっとした目に あのゴツくて鋭角的な鼻
特徴のあるあの顔立ちに目が止まりがちだけど
カメラが引くと なんとも全身バランスがいい
しかも洋服がよく似合う チョイ悪みたいに ギラギラしてなくとも
さりげなく充分カッコいい 洋服がすんなりと彼と同化してる感じだ 

このアナ・ムグラリス 決して正統派美人ではないし 
正直好きな顔ではない 美人というよりコケティッシュ
そして麒麟のように少年っぽい細長い肢体
胸も小さめなので 胸元が大きく空いたドレスを着ていても 嫌味がない
そして脱ぐと 細いながらも ほどよくしなやかで ほどよく肉も乗る

”トランシルヴァニア”のアーシアもそうだったけど
こういうのを見てると やっぱり東洋人とは 骨格や肉の乗り方
田中宥久子さん流に言うと 体のマチ(奥行き感)が決定的に違うと思う
背中のしなり方とかも 物凄く綺麗なんだわ
単に細いだけじゃない ほどよい肉の質感が画面にも広がる

一歩間違えば 常にスタイリッシュなアナのプロモーション映画に
なりかねない感じがするけど ギリギリのところでちゃんと映画に留まっている
ダニエルやグレタのような落ち着いた俳優と組ませたのが正解
落ち着いた独特の時間が流れる こんなヨーロッパ映画は
絶対ハリウッドでは 作れない代物だ 

とかなんとか言って この映画 ロックを7杯位飲んだあと
見たので いよいよストーリーが 核心に入るところで
妙にうとうとしてしまったので・・・ ちょっと失敗でした
全然余裕あったつもりだったんだけど・・・(笑)

というわけで いかにもヨーロッパ的時間が流れる映画
ちなみにデブノーとは ポーランドにある森
ポーランドとユダヤ人の関係などにも チラっと覗かせ
これまたヨーロッパ的な隠し味

今日の映画:72点
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by acine | 2007-12-19 11:44 | Europa  ヨーロッパ映画 | Comments(0)
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ヴァレリア・ブルーニ=テデスキの映画は 何本か見てるけど
妹(あのカーラ・ブルーニ 好きなモデルだった)と比べると
どうもゴツいイメージがあって 上手いんだけど 
彼女か・・・どうしよーかな?と思っていたら 
監督がフランソワ・オゾンと知り これは見なくては!に変更

ジル(ステファン・フレイス)とマリオン(ヴァレリア)が
離婚の手続きを始めるシーンから始まる・・・
この映画 原題の通り 二人の5つのシーンによって構成されて
段々昔へと話が進む・・・という面白い展開
疲れた二人から 段々と瑞々しい二人へ戻っていくのが
破綻する恋愛映画としては 異色で新鮮

*離婚し ホテルの一室
*旦那のゲイの兄カップルを招いてのディナーの夜
*子供が生まれた日
*結婚式 そしてその夜の出来事
*出会いの南イタリアの海辺
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 *この部屋の色使い・・・好み!

いやー さすがおフランス! さすがフランソワ・オゾン!
ベラベラ悪態ついて 誰もが喋りまくる 語りまくるような
おフランス映画ではなく アンニュイすぎることもなく
センスいい 渋くてヴィヴィッドな大人の映画でした

なんだか情けない&頼りない部分もあるけど 渋いいい男の旦那ジル
そして やはりしっかりしてるようで 繊細なところがある妻のマリオン

傍から見てると 別れるほどでもないんじゃない?と思わせる
ご当人同士 意外と似合いのカップル
だけども それは当事者同士にしかわからない事情も
いろいろあるに決まってる そんな部分を程よい突っ込み具合で
淡々とかつ 灰色~ヴィヴィッドに 逆回転に描いていく様は心憎いばかり

冒頭の疲れた二人から すれ違い そして結婚式の喜び
初々しささえ感じる出会い・・・ 主人公の二人の演技も凄くいい
特にヴァレリアがガラっと雰囲気を変えて 
各シーンを演じるのは この映画の見所 
ヴァレリア上手いし ちょっと見直したかもしれない・・・
そして その5つのシーンに各テーマ曲っぽいのがあるのもセンスいい
派手さはない小作品だけど いい映画でした

今日の映画:78点

フランソワ・オゾン: スイミング・プール
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ: 明日へのチケット
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by acine | 2007-12-03 21:39 | Francia フランス映画 | Comments(2)
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いやいや これまた骨太のラテン系だ

スペイン映画というより カタルーニャ〈バルセロナが州都)ならではの
独特の地域性やその性質がよく出た映画だと思う
スペインであって スペインでないバルセロナ同様
スペイン映画であって スペイン映画ではない 
ラテンの濃さとマジメさ 独特の立ち位置の映画かもしれない

台詞も 実際 半分がカタラン(カタルーニャ語) 
半分がカステジャーノ(いわゆるスペイン語)という
いかにもカタルーニャらしい 言葉遣いだった
あそこまで自分達の言葉まで抑圧されてたら 
自由になったら カタルーニャ語が第一というのが わかるような気がした
しっかし カタルーニャ語はやっぱり難解だわ さっぱり理解不可能
この前見た イタリア語の方がよっぽど スペイン語と似てる
 *理解可能な範囲に限る・笑*

大・大・大好きな街 バルセロナが舞台ということで 絶対見なくては!な私  
硬派な仕上がりなんだろうなと思ってたけど
ほぼそれは当ってたけど へーぇ!な意外なシーンもあったりしたけど
いやはや不覚にも 何箇所かで涙が出ました
詳しくは:アムネスティ

冒頭の事件 もう一体誰が誰やら どっちが悪者なのか
サッパリわからないのだけど サルバドールは銃弾を打ち込まれ
警察官を殺し 牢屋に入れられ 裁判を待つ身となる

全く過ごしてる時間も 時代も 国も違うし
そういう行動に出なくてよい国や時代に生まれたけど
こういう映画を見てると いざ自分だったらどうするか?
どう生きるだろうか? とついつい考えてしまう
今年は 視点は違えど こういう反体制系・レジスタンス系
政治的巻き込まれ系 凄くいい映画が多かったと思う
麦の穂をゆらす風 パラダイス・ナウ パンズ・ラビリンス
グアンタナモ 僕たちが見た真実 ラストキング・オブ・スコットランド

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主人公サルバドールを演じたのが ダニエル・ブリュール
グッバイ、レーニン!で彼を見てて てっきりドイツ人だと思ってた私(国籍はそうらしい) 
スペイン映画なのに 何で彼が出るんだろう?と 不思議に思っていたら・・・
実はバルセロナ生まれドイツ育ち ドイツ人とスペイン人のハーフだったのね
そして ドイツ語、スペイン語のバイリンガル、英語もフランス語も堪能だとか! 
(映画見てたら カタルーニャ語も堪能そう)
本名: Daniel César Martín Brühl González Domingo  
意外にも スペイン色濃い名前だったのね

この映画での カールおじさんか熊軍団みたいな 濃い濃いいかにも
濃厚なテイストのラテンな男達に 囲まれてると 彼は毛色がやっぱり違う
ボンボンくさいというか 妙な生真面目さとのほほんさ・・・
そういう彼の持ち味が 何故か道を踏み違えてしまった
このサルバドールの役にピッタリだった 
それはバルセロナの持つ街の空気感とも重なる
バルセロナ生まれの彼には持ってこいの役だったんだろう

お肌があんまり綺麗じゃないのが 勿体ないけど 
彼が真摯に人生に向き合えば ニッコリ微笑めば
彼女も姉妹も弁護士も看守も 皆何故か彼のことをほおっておけなくなる

彼が死刑になるまでの原因は 正直全く共感できない
反体制と名のついただけの単なる強盗犯 単なるギャングじゃないか?!
そりゃ捕まって当然よ! と思いたくもなるんだけど
それが原因で 大きな時代の渦に巻き込まれ 
結局 死刑宣告を受けるくだりは 本当に気の毒になってくる

最初はうさんくさく思われていても 段々と周りの人間を引き込む・・・
ダニエルののほほんとしたボンボン的存在感は 
そんな見てる側の矛盾も段々帳消しし 共感させてしまう底力があるから凄い
現実的なドイツ・スペイン版トビー・マグワイアって感じもする
そして どこかユアンも思わせる雰囲気 

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やはり思想で囚われ死刑宣告から恩赦で生き返った父親は
すっかり人が変わってしまい廃人のようで 息子を思いやる余裕がない
そんな父に あなたの息子でよかったと手紙を書くサルバドール
そして活動に熱中するあまり 彼女からも愛想をつかされる 

そんな囚われた身のサルバドールを心配するのは彼の4人の姉妹
この姉妹の弟・兄サルバドールに対する気持ち
そしてサルバドールが女姉妹に対する気持ち これがたまらない
歳の近い姉妹たち そして末っ子の妹に対する思いやり
自分と血のつながったきょうだいが死刑になる?! 想像を絶する世界
控え室でサルバドールと姉妹達が4人で手をつなぎあわせるシーン・・・
私には弟はいないけど 思わず・・・涙! 

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そして 登場が楽しみだった レオナルド・スバラグリア!
ご覧のとおり これまたカールおじさん状態で 刑務所の看守役
パンズ・ラビリンスの大尉のように とことん卑劣なヤツかと思いきや
(そういうのも見てみたい) 姉妹とサルバドールが面会で話す時も
 ”カタランを使うな!カステジャーノを使え!カブロン!” なんて
憎憎しげに言ってたくせに・・・
気がつけば あれ?ストーカー? あれ?一緒にバスケやってる?
○への手紙を読み 果ては すっかり囚人サルバドールに共感してしまって
感情移入してしまうくだりが ちょっと笑えたりして・・・ 
こういう妙な子供っぽさや 単刀直入さもスペインらしくていい(笑) 
何故か和み系のほっとする妙ちきりんなヒール役 スバちゃんでした
*レオナルド・スバラグリア ユートピア

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個人的には楽しみにしてた ネチっこそうなルックスとは裏腹に
スバちゃんが意外に平和な役だったので ちょっと物足りなかった反面
弁護士を演じた トリスタン・ウジョア 彼は今回凄くよかった!
登場してから だいぶたって これってもしかして彼だわ!と気がついたけど
最初はサルバドールに理解できないと言ってたくせに
接するうちに なんとかサルバドールを助けようとする
彼の職業人そして人間としての純粋な気持ち 彼の行動・・・
これは重要な役だったと思う 彼とサルバドールのシーンも泣けた・・・こりゃ名演!
*トリスタン・ウジョア ルシアとsex オープン・ユア・アイズ 

レオノール・ワトリングも出てたけど 余り重要な役ではなかったかな?

70年代が舞台ということで レトロなファッションに車
それにあわせたザラついたフィルム どこか突き放したようなバルセロナの街並み
音楽も凄くよかったし 映像もスタイリッシュでカッコよかった

宣告~執行に至るまでのシーンも まわりではそういう行動を起こすのか?
そして 作業人+執行人登場 その全ての過程にもかなり驚いた
思わず息をする間もない つばを飲み込む終盤だった

原因は何であれ 過程が大事 
ずしっとした骨太さと ぴしっとした真摯さが光る映画だった
骨太ラテン系 繊細で力強い!

今日の映画:82点
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by acine | 2007-11-25 23:03 | España  スペイン映画 | Comments(4)
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凄い映画を見た・・・!の一言

ミステリアスで残酷なのに テンションが物凄く高い 
その一瞬一瞬が 常にクライマックス状態で
常にドキドキする展開で とにかく強烈  
久しぶりに見終わって 茫然自失な映画だった

とにかく冒頭から スクリーンに釘付け!
こんなタイプの映画 見たことないかも

北イタリアのトリエステに現れた 自称ウクライナ出身の謎の女 イレーナ
妖しげなフラッシュバックの場面 ミステリアスでスピーディで
力強くドキドキするようなエンニオ・モリコーネの音楽
 
得体の知れない女でありながら 強い決意を秘めたイレーナが
華麗な装飾が施された美しく どこか孤独を感じるような
トリエステの街を彷徨うシーン そして掃除婦から家政婦へ・・・ 
一体 彼女はどうしてそこへ潜り込んだのか?
何故潜りこまねばならなかったのか?

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演じるロシア出身の女優 クセニア・ラパポルト
聡明な瞳はどこかケイト・ブランシェットを連想させ
スラブ系独特の透明感のある美貌とどこか漂う暗さを持っている
彼女の演技や佇まいは 謎の女イレーナそのものだった

段々と謎解きがされていき ははーん そうか!と 気付き始めても
ドキドキ感は全く失われず テンションも全然下がらない
これを延々見続けてたら 高血圧か心臓に負担がかかりそうな
くらいの濃さだ そして同時に存在する芸術性の高さも凄い

人間の残酷さ・悲しさ・哀れさ イタリアに潜む富むヨーロッパの闇
段々と明かされるイレーナの過去
どうやって彼女はイタリアに流れ着いたのかわからないけど
ただのプターナじゃなくて あれがホントだとしたら
ただの日本人は 呆気に取られて見てしまうだろう
それほど彼女達の生活は壮絶で こんなの死んだ方がマシだと思う
私も唖然として見てたけど・・・ 

それなのに 単なるお涙頂戴には全く終わらない
涙は出ない ラストが・・・というキャッチだけど 
正直ラストよりそれまでの過程の濃密さったらない

子供の描き方だって ハリウッドだったら絶対NGだろう
子供を甘やかさない 子供の着地点だって決して安堵できない
そんな子供テア役を演じた子もすごく達者だった
演技も自然で底力があり ハリウッドの子役より 数倍格が上という感じ

独特の力強さ そしてこのドラマティックさに圧倒された
いやいや 凄い映画を見たなぁ・・・と 呆然
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同じように 子供が出てきて 子守唄や母性がモチーフというと
パンズ・ラビリンス もダークで残酷で 素晴らしかったけど
この映画も甲乙つけがたく素晴らしかったと思う
個人的には こっちの方が より強烈だったような気がする 
地獄と天国 どちらが救いがあるのか?という 感じがするけど
この救いようのない強烈さと悲しさ どこかホっとする瞬間もちらり
ラテン映画がとことん描く 人間の陰影・残酷さ
強烈すぎるエモーショナルさや愛情表現
なかなか他の国では真似できないと思う だからラテンものは辞められない

この映画・・・ 
5年前に行ったことのある トリエステの街が舞台ということで
だったら見てみようか・・・ 位のきっかけだったけど 
こんな凄い映画だったとは・・・!と 驚きの色が隠せない私

この映画の監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
海の上のピアニスト マレーナは見てるけど 
この監督は どこか残酷で 夢だけは絶対見させてくれない
前者はよかったけど ちょっと作りこみすぎが鼻につく・・・
後者はこの映画と同じように 暴力シーンもキツいし 
後味悪くて あんまり好きじゃなかった・・・
この映画は そういうシーンがあっても 心底凄い!と思った
この力強いテンションは誰ばれ真似できない しかもこんな題材で

とにかく強烈 エモーショナルすぎて テンション高すぎるのに
凄いとしか言いようがない映画だった
映画なのに 事実は小説より奇なり という感じ 
これは傑作!

今日の映画:84点

11/24追記

”パンズ・ラビリンス”より凄いかも・・・と書いてましたが
その場の衝撃度でいうと この”題名のない子守唄”の方が上
だけど あとでジワジワよりくるのは”パンズ・ラビリンス”の方
何にしろパヒュームと並び 今年のダーク・残酷系ではこの3作肩を並べるでしょう
何にせよ ハリウッドでは絶対作れないタイプの これぞ映画!的ダーク系映画

トリエステ 写真館
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by acine | 2007-11-20 23:17 | Europa  ヨーロッパ映画 | Comments(10)
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ファンタジーというジャンルはあまり好きじゃない
だけど レイヤー・ケーキのマシュー・ヴォーン監督作なので 見ておかねば! 
↑の演出はセンスよく上手く とても好みだった
ストーリー:シネマトゥデイ

石の壁を境に イングランドのウォール村と魔界
その向こうにある王国(イングランド側なのか魔界なのかどうも不明)
そして宇宙(星)が交錯する物語

主人公トリスタンを演じるチャーリー・コックスはどこにでもいそうな普通の青年
  *よく言えばちょっと可愛い でもちょっと垢抜けない そしてちょっと変身! 
そんな彼が恋焦がれるのが どうも身分違いらしいシエナ・ミラー
  *そんなに身分よさそうに見えません・・・平民っぽい&相変わらず安い風情
そして流れ星として 地球(?)に落ちてくるのが クレア・デインズ
   *何故 星が人間に化身するのか・・・?! あんまり可愛くないんだわ~
流れ星の心臓を若返りにと狙うのが 魔女を演じるミシェル・ファイファー
   *綺麗な時は綺麗だけど 魔女役もピッタリ 怪演!
何故か空飛ぶ船の船長(某パイレーツ映画か?!)がロバート・デ・ニーロ
   *演技は上手いけど まぁまっとうな演技かな

けっこう有名どころを集めてるわりには そんなに派手さはないのが不思議
その他ルパート・エベレットも出てたらしいけど どの人だったのか???

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トリスタン役のチャーリーは 最初はこれで主役?という位
牧歌的で平凡な感じ それが時間が経つうちに 
デ・ニーロ親分の助けもあり 段々とカッコよくなっていくので
これは見ていて楽しい ヒロイン役のクレアより彼の方が
甘く優しい雰囲気を持ってるので なーんとなく彼の方がヒロイン的存在

そのヒロインのはずのクレア・デインズがね~・・・ 
流れ星の化身には もう少し美しさとか この世のものとは思えない
風情を漂わす・・・とか もっと透明感が必要ではないかしら?
演技はしっかりしてて 上手いと思うんだけど 
顔がデコデコというかゴツゴツしてるし 眉も薄い 
カっと眼を見開くと なんか怖い顔だな~ 可愛くないな~
という印象が 見てる間中ずっとぬぐえず・・・
流れ星というより NYとかのあんまり可愛げのない
現実的な女という方が 似合ってそうなのが惜しい

ミシェル・ファイファーは 魔女役にピッタリの顔つき
妖艶さや怖さも持ってるので これはバッチリ
魔法を使うと 肌が衰え 髪が抜けていく様はかなり怖い

ファンタジーならではの御伽話 かつ滑稽な設定もご都合主義な部分も
目立ち 正直ファンタジーがファンタジーになってない部分もあったり
笑うに笑えないシーン (デ・ニーロのあのシーンとか・・・)もあったり

冒頭のあっという間の子作り そして安い女シエナ 今度は流れ星クレア
父子揃って 余りにも簡単に恋に落ちすぎだ しかも女の質が・・・だ
こんな時空を越えたような世界で 何で戻る日時がわかるんだ?
しかも あんな安い女の為に~?!とか 
根本からして どうも納得いかない部分も少なくない
 (でも レイヤーのダニエルもやっぱりシエナあてがわれてたわ・笑)

そんな中でも ユニークな切り口も所々顔を覗かせる部分もあり
壮絶な国王の座争い そして ○された王国の王子たちが○霊となって
起こる出来事を そばで観戦してるシーンとかは なかなかシュール

正直 中だるみもあったけど 魔女の館の辺り~ラストにかけては
テンポよくなかなかの爆発力! この辺りはなかなか面白かったな~
エンディングテーマ TAKE THAT の ”Rule the world "
キャッチーでいい曲だ  (気に入ったので 速攻DL!)
その爆発力ある終盤部分~この曲~そして”天国と地獄”へ・・・

終わりよければ 全て良し! 

めでたし めでたし という感じ(笑)

今イチだな~と思って見てたけど 終盤の爆発力で
見終わったあとは それなりにまぁ満足させれられていた・・・という 
アナログ感覚残るユルめ のどかなファンタジー映画でした

カッチリと作りこんでなくそんな風にユルいのも
どこかナンセンスなノリも 不思議と愛嬌があるという感じ

マシュー・ヴォーンの どこか飄々としたユニークな語り口や
こんな切り口は もっと似合いそうなジャンルがありそうだ 
それはCGなんて使わず シンプルにあくまでも人間が主人公という気が

今日の映画:77点
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by acine | 2007-10-30 14:13 | Inglaterra イギリス映画 | Comments(4)
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今年のアカデミー賞の壇上で ダニエル・クレイグを始め 
”パンズ・ラビリンス!” と 連呼されていた話題作

彼の賞での美術賞だの撮影賞だのに騙されてはダメだ
おどろおどろしい美術 ストーリーにピッタリなグリーンがかったような
青みがかったような 月光に照らされたような色合いの撮影も
美しいけれど それは単なる建前にすぎない

ダークファンタジーの衣をまとった この映画の本質はドラマ
それもズキズキと心に突き刺さる なんとも厳しい人間ドラマだ 
見ていて 同じスペインものの蝶の舌
レジスタンス系麦の穂をゆらす風を思い出した

1944年 スペインでのフランコ政権の圧制 その軍人達
彼らに対抗するゲリラたちの厳しい現実 それを取巻く人々
そんな中で生きる少女オフェリアのラビリンスが行き交う物語

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人間のダークサイド 純粋な子供の心 
逆境の中でいかに生きるか そこから逃げ出したい時
どうするか? 逃げ出せない時はどうするのか?

監督・脚本・プロデュースのギジェルモ・デル・トロはメキシコ人
だけど この暗黒時代のスペインの空気感 悲しいまでの美しいグリーン(緑)
降り注ぐ雨 薄暗い月光の中にいるような映像の色
なんとも鮮烈なスペインの持つ陰影 ラテン世界の独特の暗い影を描いていて
ジワジワと そして見る者に強烈なパンチを浴びせる

それは余りにも残酷な仕打ちだったり 
昼間のさんさんと降り注ぐ太陽とは正反対の陰湿なものだったり
救いがあって ホッとすると また地獄へ突き落とす・・・

妙なファンタジーだな いやこれは人間ドラマだ
なんて残酷なんだ オフェリア・・・頑張れ! そんな馬鹿な?
と惑わされてるうちに これはサスペンス映画? ハラハラ・ドキドキ
そして 頭をガツンと殴られ こっちも打ちのめされる

主人公のオフェリア役の バルセロナ生まれのイバナ・バケロちゃん 
とても自然な演技で グリーン系の衣装もとても可愛い
段々と逆境に追い込まれる彼女に 段々とこちらも感情移入
あぁ~!もう誰でもいいから なんとかこのオフェリアちゃんを助けて
あげて~!!!と ハラハラして見てしまい 最後まで目が離せません

そして 皆をいたぶりまくり エラソーで冷酷なカピタン(大尉・義父)
もうコイツが本当に嫌な野郎で かつ妙に小物フェチ!
見ていて こっちも○してやろうか!と段々イライラしてくるのだ
しかもグアポ(美男)でもないくせに 妙にナルシスト いい加減にしろ!
こういう時代は こんな人間の皮を被った○畜が一杯いたんだろう
もしくは そうなるしか生きる道がなかった人間も多かったのか?
このカピタンを演じたセルジ・ロペスの演技も圧巻

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そしてオフェリアちゃんの面倒を何かと見る 手伝いの女性メルセデス
天国の口、終わりの楽園。で 可愛いメヒカーノ二人 ガエルとディエゴを翻弄していた
年上のスペイン女 マリベル・ベルドゥ 目がギョロっとして 骸骨系の顔というか
骨格そのまんまみたいなキツい顔 だけども彼女の行動にはこっちも救われる

ラスト・・・オフェリアは幸せになったんだろうか?
ちゃんと王女に戻れたんだろうか?
それとも あのラビリンスは辛い現実で見た幻想だったのか?
すごく気になるところ・・・ 願わくば幸せになって欲しい・・・

絶望感に浸りながらも そこからいかに抜け出すか?
それでも やっぱり抜け出せないのか?

苦い余韻が残るダークファンタジー 力作には間違いない
正直 粗悪なパクリだった某作品賞より よっぽど高い志で 
キチンとマジメに かつ個性的に作られた映画だと思う
中盤~終盤の不穏さ・恐ろしさ漂う展開は凄い 

今日の映画:80点

この映画・・・私が見た劇場だけ?だったのかもだけど
出だしのナレーターの声からして 凄いボリュームで このまま2時間は
キツいなぁ・・・と心配してたら 慣れてきたけど 
最近あまりない程の音のデカい映画だったような気がする

どうでもいいけど 個人的には メルセデスが羽織ってたグリーンのショールや
不思議の国のアリスのようなオフェリアのエプロンドレス 凄く可愛かったな~と思う

この映画全体的に 女性陣のグリーンの衣装が印象的で
”クイーン”で印象的だったブリティッシュグリーンとは また違う
ワビサビ・土着系 なぜか日本人の心をくすぐるスペインのグリーン
苔の色や抹茶とも通じるような とても惹かれるグリーン色 
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by acine | 2007-10-12 22:45 | España  スペイン映画 | Comments(13)
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やーっと本編通して見ました

スクリーンで感動した あの映像美はそのまんま
ちゃーんと あの摩訶不思議で美しい世界が ちゃんと再現されてたのには感動!
あの渋い赤色のマントも やはり渋いあのシルバーの盾も綺麗だ
1シーン・1シーンが絵画のように美しいのもそのまんま

だけども スケール感はどうしても チンマリとしてしまうのはいたしかたない
やっぱりこの映画は映画館で見るに勝るものなし!というタイプのようだ

噂に聞いてた 日本語字幕は大変微妙・・・ 
というか これで初めて見たら この作品の持つ世界感までが
違って見えるような気がする いただけません・・・!

超訳も多少あったかもしれないけど 
映画での字幕は今思えば凄く良かった! ストレートで力強かった
戦争○カの熱くて忠誠心に溢れるスパルタンズの世界にはピッタリ

DVDのは 妙に○カ丁寧に訳してたり 素人が見ても
逆にちゃんと訳さないと!な肝心な部分を すっとばかしていたり
いくら強いとはいえ 王妃が男言葉だったり・・・
映画の世界とフィットしていないのはツライ

ウロ覚え・・・だけど

”レオニダスは盾を上げろと言ったが 私にはひざまづけ” も違ってたし

”晩飯は地獄で取るぞ!” 地獄で宴になってたし・・・ 宴会じゃあるまいし!

”一生後悔しろ” が ”永遠に生きろ” になってたし 意味・・・は?よね?

ラストも ”忘れるな” じゃなくて ”我々を忘れるな” でしょ~?!

英語に明るくない素人が聞いても ストーリーにフィットしてない
受け取れる意味まで変わってしまうような訳がちりばめられていて ストレスたまる~!
これは日本語字幕なしで見た方が スッキリするかもしれません

なーんか まどろっこしい訳なんだわ(怒)!

それにしても ジェラルド・バトラー 濃い濃い!
とてもスコットランド人とは思えない 濃い味わい 
そしてやはり ズバ抜けて凄い&美しい肉体美 王様の風格バッチリ!

そしてイケメン二人の殺陣シーンも やはりカッコよく

巫女さんのシーンも美しい 風になびくマントや衣装

ワナワナ・ロドリゴもやはり壮絶に美しい!

映画館でのスケール感には遠く及ばないけど それなりに楽しめました
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by acine | 2007-10-10 20:22 | Estados Unidos 米映画 | Comments(0)
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ドイツ映画 マーサの幸せレシピをリメイクしたこの作品
オリジナルは未見 それにしてもアメリカメジャーもの リメイクばっかりで
美味しいとこ取りばかりで 創意工夫欠乏症なんだろうね 全く!

ゾロ以来のゼタ姐さんには興味ないけど
アーロン・エッカートとアビゲイル・ブレスリンが出るというので見てみた
詳しくは:シネマトゥデイ

いかにもハリウッド的な 絵に書いたようなわかりやすい展開
そして いかにもスタイリストが着付けました!的な いつもお洒落な格好
花形シェフはそんなに儲かるのか 高級マンションに住んで どうもスキがない
いかにもセッティングされた部分の数々・・・そんな臭さが漂う映画でした

ほら!私達楽しそうでしょ~?!ね?いいシーンでしょー?
というような まるでプロモーションビデオか予告編のような
押し付けがましいシーンがあちこちにあって ヒネくれてる私は
そんなシーンはハスに構えて ふーんとシラけて鑑賞
きっとオリジナルは もっと地味でも 等身大の登場人物が描かれてたんだろうなぁ
"エディット・ピアフ”にすれば良かったかな~と思いつつ

ほとんど料理さえしたことないらしかったゼタ姐さん
厨房での姿はそれなりにサマにはなってましたが
普段着がいつもスタイリッシュ過ぎて (着こなしてるのは素晴らしいが!)
花形シェフというより ファッション関係とか映画関係のお方?みたいな雰囲気が漂う
女らしさももちろんあってもいいけど もう少し料理○カみたいな女が
目覚めていく様子・・・なんて方が 面白かったかな~

自分に厳しく人にも厳しけりゃいいけど どうも勝手な所は甘い
仕事には厳しく ポストにこだわってるくせに 自分の姪だからといって
厨房に子供を入れるなど・・・甘くて こんな公私混同ダメでしょーが!
どうも中途半端なキャラクターに思えた 
それに強気だし 別にセラピーを受けるほど 精神的にも弱そうじゃないしねぇ
あと この人どうも自分を綺麗に撮られることにこだわってるような気が・・・
スタイル良くて 全体的には雰囲気あるけど ただそれだけ
個人的には演技も顔もフツーかと思う 好みの女優&顔ではないな・・・
お肌のキメも粗いし・・・ 自分をかなぐり捨てるような役は出来ない人だろう

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そして ここ1年で4本目の 妙に気になるアーロン・エッカート
前髪下ろして 髭の剃り跡も濃く 全体的なイメージが濃い!濃い!
クセあり猿顔なんだけど やっぱり彼はよいな~とそれなりに満足
演技自体はOK!だけど 今回のイタリア系のノリのいい料理人役は 
彼に合ってるような 合ってないような・・・ 
彼に似合う役は もっと他にいろいろありそうなだけどな~という感じ
前見た3作(タグ参照)の方が ハマリ具合は断然上だった
しかし 風貌(髪型・顔など)はいつもほとんど一緒
でも 見ててなぜか飽きない・・・という不思議な人である

アビゲイルちゃん・・・ いつも物凄く可愛いカッコして バッチリ着こなしてるんだけど
 (レインボーカラーのマフラーやハイソックスなんてもの凄く可愛い!)
これまたいかにもスタイリストが用意しました臭さが漂って勿体なかったな~ 
演技自体は ゼタ姐さんより上手いくらいなんだけど どうも今回は
まっとうすぎる子供(というかいかにもアメリカの子役的な子供)だったので
今イチだったような気がする 前作など クセありの方がこの子には似合うと思うな
そんな方が彼女の演技力もますます生かせると思う
しかし 横から見ると なんともデコデコした凹凸のしっかりついた顔
大きな目が 子役時代のイライジャ・ウッドとなんとなく似てるかも

というわけで 個人的にはドラマ自体より
レストランで起こるあれこれ オーナーの客あしらいとか
スタッフ一同での開店前のミーティングや まかない料理食べるところとか 
厨房での出来事(冷凍室など)の方が 面白かったかな
バックに流れるパヴァロッティは凄くいい感じだった  

同じ厨房モノとしては 3,4年前に見た
ディナーラッシュの方が スリリングで リアルで 断然面白かった!

今日の映画:73点
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by acine | 2007-10-03 12:04 | Estados Unidos 米映画 | Comments(12)
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これもタイトル・・・知ってたわ
予告編も見たかも? だけど 見逃していた一作
個人的には ジェラルド・バトラーものだったら
”オペラ座の怪人”よりも 絶対こっちの方が好みだろうな
等身大の描き方が好みの ”UK小市民ドラマ系”だし と思ってたら 
やっぱりその予想は当たり! 詳しくはコチラ

スコットランドの港町グラスゴーへ 
祖母・母とフランキーの3人が引っ越してくるシーンから始まる
海辺や空を写すシーンの このクールでウォームな感じの
空気感が この映画の内容と 合わせ鏡のように感じる
太陽光線は控えめなんだけど デリケートで温かい
登場人間や ストーリーもそんな感じがする

素朴で静か 哀しくて温かい
言葉は少なくても 感情は豊か 大げさにしなくても 表現は豊か
登場人物はヒーローでもヒロインでもない 
淡々と自分の人生を受け止めて日々生きている・・・という映画
ハリウッドなどでは 絶対作れないタイプの UK系愛すべき小作品の王道

台詞の一つ一つ エピソードの一つ一つが
心の奥にちゃんと静かに響いてくる感じ 派手さはないけど
よく練られて 丁寧に作られ かつ自然な映画だった

監督・製作・脚本 3人とも女性と 後で知ったけど 
繊細さと優しさ 女性らしい視点がよくわかる温かさと心地よさ 
数々のエピソードと描き方 だからこの空気感なんだと・・・納得!

フランキーをとりまく女たち 母・祖母・母の友人etc・・・ 
時には優しく 時には少し突き放し でもそっと手を差し伸べるあたたかさ 
その女同士の関係も 何となくボルベールとも通じる見応え
ま あそこまで強烈じゃないけど ほのぼのと・・・
”我が娘ながら 信じられない!” と文句言いつつも見守る母
苦肉の策を考えたエミリーに協力する友人 いい感じだ

苦手と思ってたエミリー・モーティマー 彼女のシングルマザーぶり
今回の演技はハマっていて とても良かったと思う
いつも困ったような顔をしてる彼女だけど 
マッチポイントパリ・ジュテームで 見たような
大竹しのぶ系&ジュリエット・ビノシュ系 あざとさは感じず
こういう普通の母親役が よく似合っていた

そして そういうことだったんだと あとで明かされる
難聴のフランキー グレずに繊細に素直に育ってきた彼
引っ越した先でも いい友達に囲まれてよかったよね・・・と
こっちも素直に思ってしまう 子供達の関係もなんとも可愛い

そして 子供は鋭い 子供はよく見て 感じ取ってる
子供の感受性の豊かさ 男の子の子供っぽさ 大人並みの男の友情
女の子の優しさ 大人並みの女の勘 などもちゃんと描かれていて
単なる子供を主人公に据えた いたいけなだけや
可愛いだけのお涙頂戴ものに なっていないのもいい
画面に溢れる スコットランドの光や空気感と同じく 
子供達に注がれる視線は 静かで控えめだけど温かい

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そして ジェラルド・バトラー
姿の見えぬ時から 登場シーンを心待ちにしていまう あの存在感のある声
そしてstranger・・・ 過去も未来もない男として登場

いやいや 今回も とても堂々としておられましたねぇ
繊細な部分も持ちつつ堂々 対面シーンで所在なさげにしてても堂々
寡黙でいてもやっぱり堂々 こんな落ち着いた普通の人の役でも 
バンバン滲み出てくる この男気オーラと器のデカさ
あのダイナミックな体躯と 澄んだ瞳も 何とも魅力的
全身から醸し出すその雰囲気が何とも男前な人だ そして声もいい 姿勢もいい 

父親の不在を 女一人背負ってきた エミリー・モーティマーに 
”ほらっ! アナタ がんばりなさいよ! いつまでも一人で頑張らなくていいんだから 
躊躇してないで 彼とくっつきなさいよ~!” と思わず彼女に肩力入れしたくなる
どこの馬の骨と知れなくても 直感的に間違いないと思えるいい男だ

カンヌでもスタンディングオベーションが鳴り止まなかったというこの作品
予想通り 小粒だけど良心的で いい映画だった

今日の映画:80点

それにしても ダニエル・クレイグといい (忘れてるわけでは・・・笑)
ジェラルド・バトラーといい 今まで どうして見逃してたのか?!
UK系映画&UK系俳優 好みなのに 
勿体ないことしてたなーと  思う今日この頃・・・

また今週は ジェラルド・バトラー@キング・レオニダス@300 見納めよ・・・!
Tonight we dine in hell !!!
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by acine | 2007-07-17 01:38 | Inglaterra イギリス映画 | Comments(9)