2009年 04月 08日
THE INTERNATIONAL ザ・バンク 堕ちた巨像 '09 アメリカ

監督がトム・ティクヴァだから・・・
※トム・ティクヴァ作品:パフューム ~ある人殺しの物語~
この映画は圧巻です ↑
意味不明な邦題より 原題の方が当然ながら ストーリーの核心に近い
ルクセンブルグにある国際銀行と 国・軍事産業・インターポールが絡み合う
小難しい映画かと思いきや ストーリーはシンプルでわかりやすい
詳しく:シネマトゥデイ
一言 地味な映画
トム・ティクヴァ 程よいテンポ 静けさ
人間の奥底がチラつくタイプの映画だった

その国際銀行の裏側を追う捜査官がクライヴ・オーウェン
いぶし銀の演技でとても安定していた
それまで全然と言っていいほど 興味がなかったクライヴ
去年のエリザベスで見て こんなにカッコいい人だったんだ?!と
ビックリしました 今回も大人のいい男っぷり健在!
デコデコした顔で 一見派手さはないのに かと言って
決して地味ではない 大人の華やかさを持っている人だ
長身で立ち姿も絵になる この人がボンドでも凄くハマるだろうなぁ・・・
そして 予想が当たってしまった ナオミ・ワッツ
私はどうも彼女の演技や喋り方が生理的に合わない
今回も役柄のせいか 彼女の演技不足か
NY検事局でバリバリ仕事してる人にはどの場面も見えない・・・
彼女が出てくる度に 格好ばかり気にしてそうで
こういう系統の仕事を職業にしてる女じゃないよね
仕事できそうなタイプじゃないよね・・・と
一言 女優としても平凡
特徴がない 下手じゃないけど 上手くもない
クセがあるわけでもない 特別綺麗 スタイルが
いいというわけでもないし どうも没個性
今回の検事局の役はミスキャスト
仕事に力入れてるより どういう風に自分がカメラに
映るかの方が大事という感じがしてしょうがなかった
彼女が出てくると 妙に画面の空気も緩くなって
彼女が出ない方が 男ばかりでストーリーを追った方が
映画は引き締まったと思う
という せっかくクライヴやトムの描くシンプルなストーリーは
悪くないのに ナオミがどーもね・・・という感じで
居眠りしかけてたら NYのグッゲンハイムのシーン・・・
その激しさに 今までのストーリーをすっかり忘れて
しまいそうになって 一抹の不安を覚えたら・・・
そのあとは望んだ通り 男の世界になったので一気に集中!
あの地下室の老人とクライヴのシーンからは映画自体も
ぐっと引き締まった感じがして 終盤は良かったと思う
あの地下室の話も ドイツ人の監督ならではの視点という感じだし
正義一辺倒のクライヴに対し あの訥々と語る老人の話も確かに正しい
しかし いくら裏を暴こうとしても 暴けないルールがある
儲ける人は儲ける 不正と知りながら
それを追及しない世界の国々 なんとも難しい世の中だと思う
とにもかくにも ナオミがいなければ もっと点数が上がったと思う
よって 映画としては 何とか劇場で見る価値ありの及第点スレスレという感じ

だけど この映画 まったく予想してなかったのが
007より スゴいんじゃない?と思わせる ロケーションの豪華さ
ベルリン、ミラノ、リヨン、ルクセンブルグ、イスタンブール、NYなどの
街の景色や街並み そして建物とインテリア・・・
オフィスの内部なども どれも素晴らしかった!
街&建物フェチの私にはたまんない景色がいっぱい
散りばめられていて おぉ~!カッコいい!の連続でありました
ついでに言うと 欧州なので 当然ながら
欧州車が一杯そこら辺を走ってるのも素敵!
そういえば 今までのトム・ティクヴァの映画も
こういう風景やアングル ロケ地の活かし方がとても上手い
ただそこへ行って撮りましたとか
このアングル凄いだろう! というこれみよがしでもなく
その街の空気感をさりげなく 景色や建物の持つ美しさを
ありのままに端正に切り取ることが出来る人
こういうロケーションと共存する映画
ロケーションが生きてる映画 私はとても好き!
それだけで ポイントが上がる
というわけで クライヴ:〇 ナオミ:× ストーリー:△ 街:◎
今日の映画:70点
by acine
| 2009-04-08 19:41
| Estados Unidos 米映画