2009年 12月 15日
Public Enemies パブリック・エネミーズ ’09 アメリカ

ジョニー@伝説の銀行強盗
商業系だし どうかな~? でも クリスチャンも出るし・・・
俳優陣は鉄板だろうけど でも どうかな~?
半信半疑で 見てみました 詳しく:eiga.com
やっぱり 予想はある程度 当たってました
強盗たち 捜査官たち 男たちが着こなす
なんともダンディな帽子にスーツにコート
待ち受けた記者たちの服装の色合いまで
黒、グレー、紺、茶と グラデーション分けしてる
ちょっとあざとさまで感じるその辺の細やかさ
そして 当時のアメリカの富を表してる 素晴らしい建物
ホテル並みの豪華絢爛な銀行の内装
電話してる窓の外に写る建物の外観
捜査室?の照明や内装のアールデコな雰囲気
そして クラシックカーの数々
恰好よく着こなした(場合に限るけど)スーツフェチ
そして 建築物&インテリアフェチには
それだけで十分見がいがある そんなパートたち
(しかし 建築物&インテリアの構図はちょっと甘い
もっとカッコよく美しく鋭く映せるはず・・・)
そして 商業系映画とはいえ いつもながら
ジョニーの演技に抜かりなんて 何一つない
他の俳優が口にすれば 歯が浮きまくってしまいそうな
女への口説き文句も バシっと決めたジョニーが
口にするだけで もうもう決まること! ハマりすぎ!
うわ~ まるで映画みたい・・・!な世界でね
って 実際 映画なんだけどね~(笑)
自分でそう思って かなり可笑しかったけど(笑)
映画見てる最中に 映画みたい・・・と思う映画も
滅多にないかも・・・
ジョニーはモダン系に見えるけど
こういう往年の銀幕のスター系の香りも持ち合わせてると思う
やっぱり華があるんだよな~ 向かって左からの横顔は完璧!
やっぱり素晴らしく男前だと今回思った お肌は年齢相応に
なったな~と思うものの 程良い若さと 程良い渋さが同居している

相手役のフレンチ マリオン・コティヤールも
欧州女優がよく似合うジョニーの相手役にはピッタリ
コケティッシュで大人な雰囲気で・・・
スタイル抜群なので ドレス姿の似合うこと!
そして この人も忘れちゃいけません
銀行強盗ジョニーを追う捜査官に クリスチャン・ベイル

これまた あの何を着ても絵になるスタイリッシュ・ジョニーに負けない
正統派スーツスタイルに関しては勝ってそうなクリスチャン
これまた(恰好よく着こなした場合の)スーツフェチにはたまりません
(個人的には NO.1はダニエル・クレイグ 僅差でクリスチャン
やっぱり ああいうノーブルな衣装はイギリス人の着こなしが抜群にいい
ファッショニスタ・ジョニーの普段の恰好もとても好みだけど・・・! )
いつもながら 地味~だけど 演技も手堅くまとめてて
ストイックなあの地味さが私は最近は好きかも
ダークな声とあのくぐもった喋り方もとても好み
そして この映画 その他にも けっこう有名どころも(過去の有名どころ)も多く
ビリー・クラダップ(好きなのに 全然気がつかなかった!)
スティーブン・ドーフ(久しぶりに見たかも この人も全然気がつかなかった!)
デヴィッド・ウエンハム ジョバンニ・リビシ リーリー・ソビエスキー etc
と ここまでは まぁ 好意的な感想
しかし こういうクライムものにしては肝心の
銀行強盗シーンや 銃でバンバン撃ち合うシーンが
どうも面白くない これでもかと派手にぶっ放すものの
ほとんどハラハラもドキドキもしない スリリングさも感じない
パブリック・エネミーとか 伝説の強盗と言われる割には
ジョニーの役の背景がきちんと描かれておらず
護送される時に 沿道の一般市民に急に手を振らせてもねぇ・・・
せっかく独特の持ち味のジョニーが演じるなら
寓話的な描き方もできたんでは?と思う
それまで知らなかった実在の人物を ほぉ~そうだったのかと
思わせる描き方できないと こういう映画では致命傷
いくらジョニーの魅力と演技がバッチリでもそういう+aがないと厳しい
中途半端にマリオンとの恋愛パートを入れてしまったからのような気もする
もちろん 二人はそれなりにとっても魅力的なんだけど・・・
二人が恋に落ちる過程もかなり強引 だけどジョニーもマリオンも
プロなので その強引な口説き過程も楽しめるわけなんだけど・・・

そして ジョニーとクリスチャンの絡みも けっこうあっさりしていて
せっかく二人がいい演技をしてるのに 男同士のヒリヒリした関係も
突き放した部分も描き切れてなくて 勿体ない感じ
この辺は 商業系映画の限界なのかな~?
これは他の俳優さんたちにも言えてて 皆いい演技をしてるのに
核であるはずの物語にひっぱる力がどうもなくて
さらーっと進んでいくので 観客は単なる傍観者になってしまう
衣装やインテリアに力入れるのもいいけど 肝心の本筋がこうでは
俳優陣の演技が台無しになってしまう・・・という感じ
こういうノワール スケールは小さいかもしれないけど
アジアのノワールものの方が ぐっと吸引力あるし魅せる
資金かけて 演技派のいい俳優使って
作ればいい映画ができるか? というと
決してそうではない・・・という 見本のような感じ
ジョニーやクリスチャンが好き ダンディな美しい衣装や
建築物・インテリアが見たいなら 損はしないと思うけど
せっかく 忙しい中 時間作って行ったのに
正直 1年後にWOWOWで よかったかな~という感じで
俳優陣は各々ちゃんと仕事してただけに勿体ない映画でした
ジョニーの映画選び 商業系でも もっといい映画もあると思うんだけどなぁ
今日の映画:68点
by acine
| 2009-12-15 23:41
| Estados Unidos 米映画