2010年 01月 11日
THE LIMITS OF CONTROL リミッツ・オブ・コントロール ’09 スペイン・アメリカ・日本

スペインのセビリアが舞台
ガエル・ガルシア・ベルナルが出る
カメラがクリストファー・ドイル
見たい条件が揃っていたので ずっと見たいな~と
思ってましたが やっと見ることができました
ジム・ジャームッシュの映画なので
雰囲気もんロードムーヴィーだろうなと思ってましたが・・・
ホントにその通り!
いわくありげな主人公に
いわくありげな登場人物が次々と現れ
”Habra español?” ”スペイン語喋れる?”で始まる会話
そして いつも交換する あるブツ
そして カフェでいつも主人公はエスプレッソを2セット注文する
そして 空にはヘリコプターが飛んでいる・・・
舞台は(多分)パリの空港 そしてマドリッド セビリアへと
詳しく:eiga.com
とにかく 主人公のイザック・ド・バンコレの存在感が強烈!!!
この男の顔つきと佇まいだけで この映画は持っている

表情を一切変えず にこりともせず 強面で 淡々と仕事をこなすだけ
何故かマドリッドの部屋に延々現れる 全裸ねーちゃんの
あらゆる誘惑にも目をくれず (いやちょっと反応してたか・笑)
ひたすらカフェで次なる指示を待ち ブツを延々と交換してゆく・・・
いわくありげなこの男の動きを 観客は延々
緊張感を持って 時にはちょっと緩めて 眺めている
とにかく ひたすら そんな映画なのだ
この人 007 カジノ・ロワイヤルの冒頭のアフリカの奥地に居て
カジノ・ロワイヤルのjホテルで ル・シッフルとGFを襲い
階段でダニエル・ボンドと格闘していた人(だと思う)
映画としては 本当にシンプルな進行具合
終わってみれば 今回 このいわくありげな顔つきをした
強面のこのイザックを使って 空気の濃いスペインで
こんな映画が撮りたかったんだろうな~という感想
セビリアはジャームッシュが世界で一番好きな街らしい
詳しく:white-screen
私も セビリアは大好きな街なので それはよくわかる!
でも 意外と セビリアは控えめで
マドリッドの方が 時間的には多かったかもしれない

しかも この監督の好みで 街の綺麗なところは余り写らず
小汚い落書きがあったり いかにもストリートテイストな
路地がメインなので 別にこれがスペインじゃなくっても
アメリカでもよかったんでは~?と思うけど
スペイン独特のあの濃い空気感や乾燥感 カラっとして
かつ濃厚な太陽の光が やはりほどよく効いてたと思う

そして 次々と出てくる人たちの中で 一番楽しみだった ガエルくん!
誰がどういう順番で出てくるか わからなかった中で
”メキシコ人”という アナウンスで おぉ~次!とすぐわかった(笑)
今回は どっちかというと いかがわしい系ガエル
おぉ~ガエルくんはちっこいけど やっぱりいいわ!
やっぱり凄く存在感があるし 目に力がとてもある
同じスペイン語圏の人なので 雰囲気も違和感ないし・・・
しかし 彼の喋るスペイン語は スペインのスペイン語とも
南米のスペイン語とも やっぱり違う独特のリズム感
そして 楽しみだった クリストファー・ドイルのカメラ
今回は 静かで凄味のあるイザックの存在感や
スペインの濃い街並みの中 けっこう大人しめで
割とシンプルな感じだったような気がする
冒頭のシーンとか エレベーターの中とか
狭い空間や室内での映し方とかは 彼らしいけれど
主張しすぎず・・・という感じだった
ガス・ヴァン・サントの パラノイドパークの方が
より 彼らしいカメラワークだったような気がする
というわけで この映画 なかなか文章にするのは難しい
久しぶりに こういうアート系ロードムーヴィー見たな~という感じで
こういうジャンルでは 正統派かもしれません
いわゆるハリウッド映画とは正反対に位置する映画
家で見てたら 集中力切れるかもしれないけど
ま たまには こういうのもいいかなーという感じでした
今日の映画:75点
↓ どうも不完全燃焼だったので
セビージャ (セビリアの現地での呼び方)には
かれこれ9年前に 1ヶ月居て 学校に通ってました
フラメンコ 闘牛 人も濃い!(笑)
スペインらしいスペインがそこにある
アンダルシア州の州都がセビージャ
寒くて垢ぬけない物騒なマドリードから
この映画のイザック同様 AVE(スペイン新幹線)で
セビージャに到着した時・・・ あったかいし
街路樹がオレンジの樹で 何とも言えないいい香りが
街中に漂っていて エキゾチックで なんとも可愛い街並み!
なーんていいとこなんだ!セビージャ!と感激しました
映画では セビージャ ちょっと控え目だったので
美しく風情のあるセビージャもぜひご覧ください
年数たってても 全然街並みは変わってないと思います~
イスラム支配が長かったエリアなので
凄くエキゾチックなのですよ!

近所の好みだった家

アパートがあったマカレナ地区は教会や修道院が一杯あった

近所のサン・マルコ教会

近所のマリア様のタイル絵

マカレナ~セントロを横切るララーニャ通り

バンデラスの庭からカテドラルを臨む

トリアナ地区のタイル工房

マカレナ地区 いつも水を買っていたお店がある通り

夕暮れ時のカテドラル セビージャのカテドラルはヨーロッパで3番目に大きい

タイル絵のマリア様 アンダルシアの街中には一杯ある

ピラトの家

〃 ベランダ

見上げるとアイアンのエンジェルたち

マカレナ地区 近所の超デコラティブな教会

マカレナ教会

マカレナ地区 アパートのすぐ近く

カテドラル ヒラルダの塔からのセビージャの街の眺め

カテドラル内部

サンタクルス(旧ユダヤ人街)の路地

セントロ(繁華街)のクリスマスイルミネーション

スペイン広場 タイル貼の階段

〃 廊下部分から・・・

〃 スペイン各県の歴史がタイルで描かれている

サンタクルスの路地 vida(人生)通りと agua(水)通りが交差する角

リブレハ宮殿のパティオ

〃 サンルーム的な部屋

マカレナ地区 近所の路地

セントロ キリストのタイル絵

慈善病院 ここの設立者がドン・ファンのモデルだとか

アルカサル(王宮)のパティオ

アルカサル内部 装飾が美しい

サンタクルスのある家のパティオ

雨の日のサンタクルス

学校内部 パティオ風の空間があって やはりアンダルシア風

おまけ アパートの私の部屋
ちょっと殺風景だったので テーブルクロスだけ買いました
どっちかというとプロバンス風(笑) 夏は50℃近くまで気温が上がる
土地柄故 小さい窓が上の方にあるだけ 冬の室内はかなり寒い
以上 いかがだったでしょう?
異国情緒たっぷりの雰囲気ある街なのですよ
またいつか行けるだろーか・・・?!
by acine
| 2010-01-11 22:23
| Estados Unidos 米映画