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by acine

サイボーグでも大丈夫 ’06 韓国 (DVD)

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Rain(ピ)もん 続きます
生を見た勢いで 未見だったこの映画を今頃観賞!

あのパク・チャヌク監督作なので 
公開された時も気にはなってたんだけど・・・

精神病院が舞台で ファンタジー系らしい
で (勝手にアイドルだと思ってた) ピが主役ということで 
いつものようにエグく とことん凄いパク・チャヌク節では
なさそうな感じだったので スルーしてたんですよね~

二度は見る勇気なし とんでもないもの見てしまった・・・!
だけど これは凄いわという内容で チェ・ミンシクやソン・ガンホとかが
出てたら 当時も絶対見に行ってたと思うんだけど・・・ 

で すっかり ピさんにハマってしまったようなので
これも見ないとね・・・で この映画も!
ごめん、愛してる でソ・ジソブと共演してたイム・スジョンが共演 
詳しく:公式ホームページ

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ティム・バートンのチャーリーとチョコレート工場 を彷彿とさせる
ような シュールなオープニング付近
この辺り鬼才パク・チャヌクらしい雰囲気満点

さて ファンタジック系とはいえ 
出てくる人のほとんどが 精神病患者ということで 
一体どんな映画なのか?と 思ってましたが・・・

アブノーマルながらも いつもながら美術もとても冴えていて 
今回は 美しい空 草原 葉っぱ 日差しなど 自然の美しさを
強調していた感じ そしてパク・チャヌクらしい色彩のこだわりも 
今回はパステル系というかペパーミント系で優しい感じ
あとは 夜にぼぉーっと浮かび上がる蛍光灯の怪しげな感じは 
これもパク・チャヌクテイストだな・・・と

その辺は爽やかなんだけど 演出面では
一筋縄ではいかない やっぱりパク・チャヌクワールド

いつもに比べると ぐっとウォーム系だけど 
やっぱり どこかシュールなところがあったり 
笑っちゃうような唖然とするようなブラックなシーンもあり!

病院の廊下は おかしい人だらけだし 
患者たちが集まって 反省会?みたいな集いをしてる時も 
皆個性がありすぎて 笑っちゃいけないけど 
妙な可笑しさがあちこちに 散りばめられていて
各人のキャラやエピソードも かなり面白い!

しかも 脇役の人まで とにかく皆芸達者
出番少なくても 皆ちゃーんと個性ある演技をしている
どこかチャウ・シンチーの映画に通じるような
個性のある脇役が揃っているのが見ていて楽しい

そんな中 自分をサイボーグと思っている女
ヨングンを演じる イム・スジョンの不思議ちゃんぶりは
絶品でした! 台詞の内容は字幕でも その台詞廻しとか 
声の出し方とか 凄くよくて (個人的に凄く可愛いと思ってる)
シャルロット・ゲンズブール並みに 透明感があって 
可愛くて 上手いと思いました 

儚いのに存在感があるし 演技派とは知ってたけど
あんまり上手いんで 今回すごく感心!
あれが下手な人だったら きっと引いてしまうタイプの役柄
べっぴんさんとは言い難いけど (今回眉毛も脱色してるので 
怖い時もけっこうあった・笑) とても上手い女優だと思う

そして そんな彼女は乾電池を舐めて充電して
それを食事としてるので 絶食状態で 段々体が弱ってくる・・・

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そんな彼女をほっとけなくて なんとか食事をさせようと 
あれこれ奮闘する 心に傷を持ち お面をかぶって 
あれこれ人のもの (と言っても 卓球の技とか 挨拶とか 
ヨーデルとか・笑) を盗んでしまう天然系の青年イルスン役にピ 
(この映画は本名のチョン・ジフンとして出演)

芸達者ばかり出てるので どこかピュアさが漂う彼の演技は 
かなりまともな人っぽくて 平均点かな~という感じだったけど・・・
いい意味で 人間臭くて これはこれでアリかな?とも思う
前髪パッツンで大きな体をツナギにくるみ あれこれ奮闘して
果てはヨーデルまで歌ってしまう(笑) このシーンは良かった!

今回は平和な役なので やっぱり可愛さがあちこちに
漂ってまして(笑) 個人的に一番ツボだったのは
あの後ろ姿の髪をクルクル指で巻くシーンとか 
あと意外と本気でやってるキスシーンとか 
夜の地下での涙とか よい場面もちゃんとありました

というわけで 今回は後味の大変いいパク・チャヌク映画

精神病院を舞台にしたファンタジー映画を
パク・チャヌクが撮ると こうなるのね~という 
やっぱり良く練られた なかなか面白い映画ではありました

でも 個人的には パク・チャヌクにはあの濃さ・エグさ 
なのに どこか神聖ささえ漂い でも 見終わって茫然自失!
奈落の底へ突き落される! という感じの内容で圧倒されたいかな

今日の映画:75点
by acine | 2010-01-27 23:30 | Corea  韓国映画