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by acine

NEVER LET ME GO わたしを離さないで ’10 イギリス・アメリカ

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日系英国人 カズオ・イシグロ原作のこの映画

小説は読んでないけど チラっと見た記事で
なんとなく・・・そんな展開?という情報だけは知っていて
映画として 話題の英国王より こっちの方に惹かれる
年度末 なんとかやりくりして 早速見ました
詳しく:シネマトゥデイ

あまり詳しく書くと ネタバレになるので
簡単にしか 感想書きませんが・・・

なんとも 心痛く 主人公たちが自分の立場を
知った上で 淡々と健気に日々を送るその姿を
部外者はもう黙って見てるしかない・・・という感じで

これが夢だったら どんなにいいだろう?と思えるような
彼らのその現実はショッキングでした・・・

あれが自分だったら 即逃げ出したくなる
自ら人生を断ち切ってしまいたくなるだろうなぁ
と思って見てました

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イギリスが舞台のこの映画 
とてもイギリスらしい空気感・場面が一杯なのに 
とても日本的な静けさを感じました

静けさと奥ゆかしさ そして ほのあたたかさも
同居していて そのバランスに 原作者の血筋を感じたりして

そして 同じ島国 不思議だけど イギリスと日本
何か通じるものが確かにある気がしました

そして 今から見れば 過去を舞台にした映画なのに
不思議と近未来的というか 実際こんなことが
近未来に起こったら 余りにも悲しすぎることだよなぁ・・・

もしかして 今現在も 既にこんな状況があるんではないか?と
いや あって欲しくない! あってはいけない!と痛切に思いました

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近未来SFならぬ 近過去SF もしくは 近過去スリラー
哀しいなかにも 感受性豊かに そして静けさが漂う

そんな 独特なタッチのこの映画に存在するキャストたち
皆 適材適所で 素晴らしかった

キャリー・マリガン:健気さ・芯の強さ・悲しいが達観してしまった心
ブサかわいい彼女の素朴な演技がキャシー役にピッタリだった
初めて見たけど とても演技派だと思う 気に入りました

キーラ・ナイトレイ:女の残酷さ・心の底からそうでなかったとしても
悔やみきれない過去と現実 憎たらしいからこそ哀しいルース役にピッタリ
キーラだけ老けて見えたけど 実際はそーでもないのね

アンドリュー・ガーフィールド:一緒に小さいときから過ごした
女二人との関係が 彼の幸せでもあり 悩みの種でもある 
一見のほほんとして 強くて繊細なトミー役がピッタリ 
初めて見た BOY A で彼は凄い!と思ったけど 
今回の演技もなかなか良かった しかし えらく濃い~顔なのね 
新スパイダーマンが彼なら楽しみだ

と 見事なキャスティングでした

そんな彼らにつながる 子役3人も大納得のキャスティング
3人とも凄くよかったし うすら怖いシャーロット・ランプリングも適役

この映画見たら 涙ボロボロだろうか? と思っていたけど
悲しいより 心が痛い 心が冷える・・・ 

グサグサというより どうしたらいいのか?
自分だったらこんなの絶対耐えられないと思う
常に続く鈍痛 心の冷えを感じる

彼らの置かれた立場もショッキングだけど

キーラの○○のシーン

絵の真相を知った二人のシーン

エンディングのキャシーの台詞のシーン が特に印象的だった

どんよりとしてしまった鑑賞後
後味がいいとは決して言えないけれど

映画としての出来は誠実でとてもいい
 
映画館で その空気感に浸って見るのをおすすめします
原作も読みたくなりました

今日の映画 80点
by acine | 2011-03-27 23:26 | Inglaterra イギリス映画