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by acine

BROKEN FLOWERS  ブロークン・フラワーズ ’05 アメリカ

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少しネタバレあり

ジム・ジャームッシュ監督の新作
コーヒー&シガレッツでも 独特の味わいが印象的だったビル・マーレイ
今回も飄々とした味わいで 冴えない熟年男役がものすごくハマってる
いつも困ったような 苦虫かみつぶしたような顔して
哀しいんだか 人生達観してるのか 単にぼぉーっとしてるのか
泣きたいのか 何を考えてるのか 何も考えてないのか
ソファに寝っころがったり座ってる姿と顔がもう絶品
フレッド・ペリーの黒地にオレンジのラインが入ったジャージ姿もいい

この映画を短めに表現すると 
熟年男と女の哀しさと達観 キーワードは女とピンクと車と道
これもまた立派なロードムーヴィーなんである

ビル・マーレイの演技のおかげで
きっと誰もがビル演じる熟年男 ドン・ジョンストンになったような
うら寂しい~気分を味わうことが出来る
そして昔のGFたち 中年~熟年女の哀しみも 感じることができるはず

ある日 恋人に家出され 傷心の熟年男
昔別れた恋人らしき人から あなたには息子がいる・・・という
衝撃の手紙を受け取り 隣の友人にけしかけられ 
昔のGFを ピンクの花を携えて 次々尋ねるビル・マーレイのお話

飛行機~レンタカー~道~家をたずね~モーテルで寝るの繰り返し
GOOD LUCKと書かれた 友人作の手作りCD(エチオビアン・ジャズ!)
をかけながら 車を走らせるビル
いつも手に ネットでプリントアウトした地図を見ながら運転をする
現代ならではの旅 自分もそうだし 世界共通なんだなぁ
アメリカの田舎 アメリカの家 アメリカの暮らしが垣間見えて面白い
ビルの家とジェシカ・ラングの家(研究所)がセンスいい
カメラのアングルも自分が運転してるような気分になる
時折 その場を支配する音楽たちもとっても印象的

尋ねる女性たちも また味わい深い 皆立場それぞれ
ビルは単に 息子の母親を確かめたいだけなんだけど
こんな昔のBFに今頃尋ねて来られても 困る人も多いのだ(そりゃ当然!)
シャロン・ストーン(娘役が凄い) ジェシカ・ラング など
これまたなかなかのツワモノぞろいで 
その後の生活が 幸せなのか 不幸せなのか 
人生酸いも甘いも経験し 一抹の哀しさを漂わせている
ジュリー・デルピー(個人的にどうも苦手)や
もしや○ズ?のクロエ・セヴィニーなども出演して豪華な女性陣

歓迎も当然されない で真相もわからないわ
ボコボコにもされるわで 自分も見失ってしまいがちな
かわいそうなビル

ラスト近くで もしや?!のシーンが連続するのだけど
真相は見る人のイマジネーションに委ねられる
私は一番最後の人が?!と思ったのだけど 真相はいかに?

いかにもミニシアター系らしい映画でした

今日の映画 78点
by acine | 2006-05-01 23:11 | Estados Unidos 米映画