2006年 05月 28日
GOAL! ゴール! ’05 イギリス・アメリカ

そろそろ勝手にワールドカップモード始めようか(笑)
ということで 早速見に行ってきました
ズバリ! 大変わかりやすい映画 わかりやすすぎとも言ふ(笑)
そしてFIFA&日本サッカー協会公認というだけあり
道徳的というか 啓蒙映画風で かなりの優等生出来
なので 子供が見ても 誰が見てもわかりやすい
ハリウッド映画が好きな人には いいかもしれない
あと 普段あんまり映画を見ない人にも
メキシコからの不法移民としてLAで育った主人公サンティアゴは
町のラテン系チームでサッカーをする 昼も夜も働く勤労少年
ある日 イングランドの元選手から声をかけられ
イングランドはニューカッスルのニューカッスル・ユナイテッドの
トライアルを受けるために 父親の反対も押し切り 英国へ渡る・・・というストーリー

冒頭にも書いたけれど 大変わかりやすいストーリーで
喜怒哀楽のうち 単純に喜・哀の繰り返しなので
何か起こっても 多分大丈夫ということがわかってくる
予定調和の世界なので あんまりスリリングさはない
割り切りよすぎて エピソードもはしょりすぎなので 万人受けするけど
ヒネリもほとんどなく深さもない 多分映画好きな人には物足りないと思う
あとサッカー好きな人にも こんなもんじゃないよと思われそう?!
そして ほとんどの周りの人がいい人ばかりというのも
いかにも映画(いや漫画的)で普通ありえないよね~
皆さん サンティくんを持ち上げすぎ 花道作ってあげすぎ
もっと挫折してどん底 ドロドロの綺麗ごとだけではないシーンが
あった方が リアリティはあったと思う
サンティは品行方正で どうのこうの言っても とんとん拍子なので
逆に面白くない ← 私がヒネてるだけなのか?
そういう風に割り切って見れば 一大娯楽道徳スポーツ映画
ワールドカップ開催に向けての活気付け映画としては成功なのか?!
だけどよっぽど才能ない限り なかなかこんな風に
トントン拍子には進みませんよ 現実は!
そして 致命的なのが 主人公のサンティアゴのプレイが
素人目に見ても さほど上手く見えないということ!
フィールドを走ってる姿からして 何だか動きがスムースではないし
運動神経は悪くないけど 特に良くも見えないのが厳しい
しかも 町のチームから上り詰める役なんだから あれは厳しい
かつプレイのシーンも 上半身と下半身が別々に撮られている
ブツ切りシーンが多くて 苦肉の策という感じもするけど なんだか興ざめ
なのに 君には才能があるだの 輝きがあるだの・・・なんて
周りが持ち上げても ふーん はーん と思うだけで 説得力がない
なので 彼が活躍して ゴール~!なんて 本来なら
感動できるシーンでも 何だか同感できないが勿体ない
こんなので 次作で銀河系集団(マドリー)なんか行っても
キミ 本当に大丈夫なんかね~?!と 思わず心配してあげる
少林サッカーのプレイの割り切り方のほうがよっぽど潔い!
今思うとあの映画のサッカーのシーンは凄かったのね~と思う
なーんて 文句タラタラだけど
空から写した ニューカッスルの街並み スタジアムなんて胸躍る!
なんて イギリスのスタジアムたちは カッコいいんだろうー!!!
やはりヨーロッパのスタジアムが持つ あの胸躍る高揚感は最高!
チアガールなんかが出てくる アメリカのサッカーの試合なんて
はー?!という感じ 論外!何か勘違いしてない~?!
あんなスタジアムと 男くささと 熱さがなくてはイカンよ!
これ見ると ヨーロッパでサッカーが見たくなること請け合い
(過去・・・スペインとイタリアでサッカー観戦したことあり)
そして日常にサッカー選手が自分の街を歩いてる感覚
堂々と突っ込んでたりして面白いし うらやましい!
そして 慣れない場所でトライアルに参加する気分
不安と期待が混ざり合って ピッチに出る瞬間
あぁ こうして新人選手って 階段を上っていくのか?
慣れない土地で頑張ってる日本人選手の心情などもなんとなく想像できて面白い
あと サッカーやってたって やっぱり夜は女の子と遊びたい
そしてミュージシャンと どっちこっちのセレブな生活
*ほんとはもっとドロドロしてそうだけど(笑)
とってつけたように出てくる ベッカム、ジダン、ラウールにも笑える
エンディングのキャストのクレジットの時 各々HIMSELFと出ててウケた!
なので 金返せーとは言わないし それなりに面白かったかな
主人公を演じたクノ・ベッカーはメキシコ人
トレスポの頃のユアンの髪型に スキンヘッドっぽかった時の
ロビー・ウィリアムスにちょっと似た スポ根向きなルックス
(あんまり根性は感じるストーリーではなかったけれど!)
平凡といえば平凡 もう少し破天荒かつ甘酸っぱい雰囲気が
あった方が 女性受けはいいと思うけれども・・・
ただ 1部がプレミアリーグ 2部がレアル・マドリー
3部がドイツ ワールドカップ が舞台という展開を考えると
スペイン語・英語・ドイツ語が出来るという背景は申し分ない
だけど もう少しサッカーが上手そうに見える雰囲気があればね!
個人的には いかがわしい感じを漂わせていた
(結局 この人もいい人なのが勿体ない・笑)
デル・ピエロ似のハリスくん(写真:右)が面白かったかな
こういうセレブ気取りのサッカー選手って一杯いそうで
誰をモデルにしたか 何となくわかりそうで(笑)
壮大な3部作というわりには わかりやすい道徳映画!というイメージだったけど
もう少し細かい部分描こうよ! きれいごとばかりじゃないことも描こうよ!と希望
きっと3部作とも このわかりやすさで突っ走りそうだけど(笑)
今日の映画 70点
個人的には
前回のワールドカップ時に公開された
後味抜群の爽やかなガールズサッカー映画 ベッカムに恋して
同じく その潔い割り切り方に今さらながらアッパレ
同じエンターテイメントだったら こっちの方が上 少林サッカー
そして 同じニューカッスルが舞台でサッカー絡みなら
味わい深いイギリス映画 シーズンチケット
この3作に 私は断然軍配上げます!
こっちの登場人物の方が 断然根性もある!
そして今NHKでやっているW杯特集の方が
リアルで(当然だけど!) これぞサッカー啓蒙ドキュメント!と思いましたもん
FIFAも 同じ協力する・公認するなら
こんなドキュメンタリー映画作った方が よいお金の使い道だと思うな
事実だし 天才・名選手はいかにして 苦難を乗り越え 夢をつかむか
こういう形の方が これからサッカー選手を目指す子供にも絶対影響力ある
この映画見ても そう簡単にはあんなにのし上がれる訳ないもの!
ロナウジーニョ 10歳の頃のフットサルの試合のプレイの凄いこと
天才は昔から天才なんだなぁ 感心!
これぞ天分を持って上り詰める姿そのもの!
そして 酷い内戦から立ち上がったアンゴラ代表のアクワ
名選手であっても 12年かけて
やっと出場権を勝ち取ったウクライナのシェフチェンコ
旧東ドイツ出身で初のキャプテン
東ドイツサッカーの誇りを持って挑むドイツのバラック
こういうホンマもんドキュメンタリーでいいじゃない?!と思う私
by acine
| 2006-05-28 12:01
| Inglaterra イギリス映画