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by acine

NINE LIVES   美しい人 ’05 アメリカ

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2話:今手にしてる愛を見出す人 ロビン・ライト・ペン

9人の女たちを描いた オムニバスストーリー
予告編での 浄化されるような美しいテーマ曲が印象的で
静かなドラマ性 インパクトのある台詞 見てみたかった映画

そして アモーレス・ペロス21グラム(こっちはまだ未見)の監督 
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥがプロデューサーというのも 興味を惹かれた理由
 *彼の新作"バベル” またガエル・ガルシア・ベルナルも出るので興味津々 

そして 監督 ロドリゴ・ガルシアは (読んだことないけど)
南米の有名作家 ガルシア・マルケスの息子だそう
深く鋭いけど 見方によってはエグい表現もいとわないイニャリトゥに比べると
鋭さも残しつつ よりソフトで自然な表現をするタイプと見た

各パートは各10分程度
何気ない 日常の風景を描いているけれど 自然で深くて苦い
親子関係 夫婦関係 がメイン まるで短編小説を読んでるような雰囲気

だけど 映像なので 全てを語らず 
あくまでもキャストの演技 その場の空気で
観客に悟らせる 決しておしつけがましくない
そして 全てを語らない この女性はどういう人なのか?
どんな背景を持っているのか? そして今後どうするのか?
観客それぞれに委ねる 余韻を残すのがとてもいい
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5話:かけがえのない人 アマンダ・セイフライド

監督、プロデューサーとも男性だけど 
とても丁寧に繊細に 女性の感覚を自然に描いて
いい具合に傍観者になっている この辺り上手い
静かなパートと 日本人はあそこまでむきにならだいなろう
感情的なパートが混ざりあって
熱さと静けさ 華やかさと陰り 家族の関係
ラテンの血を感じるスタッフ陣らしい描き方だと思った

キャスト陣の演技は 全員素晴らしかった
静かな人 感情的な人 愛を求める人 虚しさを感じる人
淡々とした日常の風景でのシーンなので 演技が全て
短いシーンだけに 表情や台詞で より的確に表現しないといけない
難易度の高い演技を要求される映画だと思う

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9話:神の祝福を受ける人 グレン・クロース&ダコタ・ファニング

個人的に印象的だったのは 写真を載せてる
 
2話目:ロビン・ライト・ペン&ジェイソン・アイザックスの
夜のスーパーをぐるぐるまわりながらの 悲喜こもごもの感情が
元恋人同士の二人と各々の中を行き来するストーリー
表情ひとつで表現していて 二人の演技が素晴らしかった

5話目:アマンダ・セイフライドの 病気の父と看病疲れした母の
橋渡しをする健気な娘 でも決してわざとらしくない
あくまでも自然体の娘 いびつながらも存在する家族の姿
全てが完璧な家族や夫婦や親子なんていない・・・ 

9話目:グレン・クローズとダコタ・ファニング親子
美しい墓地での 二人のシーンと悲しい現実
だけど 時は過ぎていく 人生は進んでいく・・・というストーリー
これも ラストであっと驚く
(私 恥ずかしながら気がつかなくて あとで知って納得!)

映画館でいい時間を過ごしたい という人におすすめ
ほどよい心地よさ ほどよい苦さ 何か感じるものはあるはず

今日の映画 78点
by acine | 2006-10-29 08:49 | Estados Unidos 米映画