2007年 04月 26日
THE QUEEN クィーン ’06 イギリス・フランス・イタリア

ヘレン・ミレンがエリザベス女王を演じ アカデミー主演女優賞を取った映画
彼女の映画は見たことなかったけれど アカデミー賞での
彼女の凄く素敵な姿が印象的 コメントもよかったので見るの決定
’97年5月にブレア首相が就任
その3ヵ月後にダイアナ元妃がパリで事故死 その後1週間を描いたもの
あれからもう10年もたったのか・・・と思う
フイルムの中のダイアナは本当に輝いていた
90年代前半 私が初めて行った外国はイギリス
この映画の舞台になった ロンドンのバッキンガム宮殿(前)や
ウエストミンスター寺院へも行ったよな~と思い出す
イギリスが舞台だけに いい意味で淡々と落ち着いている
ヘレン・ミレン演じる女王のイメージそのまま
王室の舞台裏を描いたBBCドラマって感じもしなくもないけど
よい意味で こじんまりとした人間ドラマ ただ舞台が舞台
エリザベス女王 その夫 皇太后 チャールズ
そしてブレア首相 そのブレーンたち
各々の立場の違いを ダイアナの事件をきっかけに行き違う彼らを描いた作品
休暇で訪れていた城での皇室一家の会話・・・
ダイアナを迎えに行くのに王室の専用機を使うのは 税金の無駄遣いと言われる
葬儀も王室主催ではできない 王室を離れた人間のために
バッキンガムに半旗を掲げることは出来ない
葬儀も皇太后用のシステムに従ってするなんて・・・!
王室から見ると 身勝手な元嫁のことは苦々しいだけ
そんな王室のしきたりや自分達の立場・プライドに
こだわっているうちに 国民から非難の声が段々と上がり
しょうがなしに 忠告をしてきたブレアの言うことを聞く羽目になる
このくだり どこまでがフィクションで どこまでがノンフィクションなのか
わからないけど 確かにこんな話もあったんだろうなと思わせる展開
チャールズが 我々は若い世代だからと ブレアに擦り寄ったり・・・
いやはや 女王というのも本当に孤高の人 とてつもなく孤高の立場
税金で暮らせるとはいえ 並みの神経ではとてもこなせない仕事
そんな思いをしてまで 何が彼女を奮い立たせるんだろうか?
一人川辺りで涙を流す 孤独で泣きたい時も多々あるだろう
そんな孤独でかつ威厳のある女王を演じてたヘレン・ミレン
派手さはないがいい演技だった
同様 好感が持てたのが ブレアを演じたマイケル・シーン
ブレアはそんなに気の効いた役目をこの時果たしたのか・・・と
こっちも信じ込んでしまうほど 彼の一挙手一動はいい感じだった
それだけに ラストあたりのブレアの陛下万歳な発言は???
みんなが神経すり減らし 苦悩しながら
元王室の人間 ダイアナの葬儀にどう対処するか?
静かながらもスリリングな展開が 単なる美談に終わってしまったような気が
女王の言葉で印象的だったこと
”我がイギリス国民は 何事があっても 世界中から尊敬される
気品のある国民です” 日本国民もそうありたい・・・
ブレア首相に
”ある日突然 メディアから叩かれる日が来るのよ
あなたもいつそうなるかわからない・・・” 確かにそんなことあったよな・・・
”あなたで首相は10人目よ 最初はウィンストン・チャーチルだった”
そうだったのか・・・! 本当に歴史の生き証人
バルモラル城周辺のイギリスの大自然のグリーン
城や宮殿の壁や 女王の服や長靴のグリーン
部屋に飾られた紫陽花の葉のグリーン ランド・ローバーのグリーン
映像にちりばめられた ブリティッシュグリーンが とても印象的だった
品のいい小作品で デリケートな話題を丁寧に
描いていただけに ラストの安易さが惜しかった
今日の映画:76点
by acine
| 2007-04-26 22:30
| Inglaterra イギリス映画