2007年 08月 05日
THE MACHINIST マシニスト ’04 スペイン・アメリカ (スカパー)

予告を見た時から 気になってたけど 行けずじまいだった映画
このポスターの通り クリスチャン・ベイルが28キロ(30キロとも言われる)も
減量してこの役に臨んだというように 彼の風貌&演技が痛々しく強烈
落ち窪んだ目元や顔はまだいいとして 壮絶なガリガリ体型で
横から映すと もう骨と皮状態で ムンクの叫ぶ人のような感じ
アメリカン・サイコで 自分の力こぶにうっとりしてたナル男が嘘のようだ
最近こういう 現実か夢か悪夢か幻想か妄想か?という映画が続いてるけど
個人的には これは見る価値ありの映画 ストーリー:コチラ
この前見たステイなんかより はるかにいいと思う
もう1年も眠っていない 心身ともボロボロになりつつある不眠症で
ガリガリに痩せたクリスチャン・ベイルの演技 静かだけど凄みがある
肉体改造まで伴って 俳優というのは本当に大変な仕事だなぁ・・・と思う
いくら仕事とはいえ とことん痩せるのも もしくはとことん鍛え上げるのも
役柄の為とはいえ 凡人ではなかなか想像がつかない世界だ
夜が中心の風景も いつも時計が午前1:30を指してるのも
彼の心の闇を表してるようで 見てる側も その心の闇に引きずり込まれる感じ
同僚を事故に巻き込んでしまい 機械工として働く工場でも
居心地の悪くなった彼を癒すのは 通い慣れ気心が通じる娼婦と
深夜いつも訪れる空港のカフェのウェイトレスのみ
なぜ彼がそんな孤独な立場に追い込まれるか?
なぜ夜眠れないのか? なぜそんなに自分を追い込むのか?
前半の痛々しいクリスチャンの姿
中盤から なぜ彼はそんなになったか?の謎解きが加速
え?! この二人は同一人物なの?!と思ったところで
真相解明・・・ やっと彼は眠れるようになる?
この謎解き・・・ シンプルといえば シンプルだけど
そこに至るまでのストーリー運びは なかなか上手い
この前見た”ステイ”のように とっちらかっていない
必然性のある混乱やエピソードという感じで あぁ!そうだったのか~!と
見てる側を納得させる説得力がある 納得のいくラビリンスという感じ
もっとも メモの真相シーンは ちょっとあちゃー!だったけど(笑)
ちゃんと点と点が線でつながるのだ・・・ やっぱりこれは基本よね
スタッフにスペイン人が多いせいか わざわざスペインで撮ったという
この独特の空気感や陰影が よく効いていると思う
キャストたちは英語を喋ってるけど 英語圏でもなさそうな街の無国籍感
オープン・ユア・アイズ とどこか通じる迷宮具合
↑のラビリンス度は もっと凄いけど・・・
このままいくと 餓死してしまいそうなクリスチャンの姿は
生理的に受付ない人もいるかも・・・だけど
シンプルで よく出来たサイコサスペンスだと思う
ラストも救いがあるような気がするし・・・
それにしても クリスチャンの鬼気迫る演技は凄い
今日の映画:76点
by acine
| 2007-08-05 18:43
| España スペイン映画