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by acine

最好的時光  百年恋歌  ’05  台湾 (DVD)

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候孝賢(ホウ・シャオシェン)の映画は トニー・レオンが出てた
フラワーズ・オブ・シャンハイを見て以来・・・

あまりのスローテンポに 半分以上爆睡
ヒロインが(どうでもいい)羽田美智子だったというのもあるけど
トニーが出た映画で こんなに爆睡したのは この映画くらい
(あと小規模だけど 花様年華も・笑) なのでストーリーも全く把握できず

そういう前歴があるので 正直どうかな~?と思いつつ
チャン・チェンとスー・チーが3つの時代を演じるというのは
やはり面白そうだったので鑑賞 ストーリー:こちら

静かだけど 時代によって雰囲気を変えてる 
二人の演技はとても相性がいい 台詞は少ないけれど
その佇まいや雰囲気で 十分に物語っている

そして全編を通じて光 太陽の光、逆光、ランプの光、ガラス越しの光
夜の街の光、蛍光灯の光 etc・・・が どれもとても美しくて印象的だった
候孝賢って こ~んなに美しい絵を撮る人だったんだ・・・! と目からウロコ

それも作り込みすぎず かつ計算された絶妙のバランス 
画面の色合い・色彩も美しい・・・ メリハリは効いてるけど
王家衛より控えめな感じで品がいい 香港と台湾の空気感の違いだろうか?
音楽もでしゃばらず引っ込みすぎず これまたセンスがいい

静かな映画にも限らず・・・飽きずに見れた
だけど これまた間で居眠り何度かしてしまったけど(笑)
つまらないからではなく すごく心地いいから ついつい・・・
台湾らしい まったりとした時間がどの時代でも流れてるせいもある?

チャン・チェン・・・派手さはないけど端整で 往年の名スターのような
いかにも映画俳優らしい クラシックな空気をまとっている
映画の中でこそ輝く スケール感のある役者だと思う
その若さに似合わないくらい 地に足のついた
静かな佇まいが 今回もとてもよかった

スー・チー・・・舌足らずな可愛い広東語のスー・チーもいいけど
ネイティブである北京語 出身地台湾での大人なスー・チーも凄くいい
3作で的確に演技を使い分けてたと思う ファニーなだけじゃないいい女優だ
3幕目の目の周りの黒い縁取がよく似合うスー・チーもよかった

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1幕目のレトロなビリヤード場が舞台の物語
3幕目の現代の台北の物語もよかったけど
個人的には 2幕目の遊郭での物語が一番印象に残った ↑

しかも この2幕目はサイレント形式で 
台詞は字幕がドーンと画面の中心に写るという大胆な演出
しかもその字幕の背景が オリエンタルな木彫りか金属の彫り
シノワズリーテイスト満点で 物凄く綺麗なのだ
台詞がなくとも 雰囲気は十分伝わるし こういう大胆な方法を
こういう雰囲気の話に使うというのも 凄くセンスがいいと感心

そして 演じる二人がこれまた 静けさの中 
たおやかでまろやかで 凛ととても品がいいこと この上ない
チャン・チェンの辮髪 二人とも美しい衣装も板についてるし
部屋に置いてある家具やら小物やら ガラス越しの灯りや
ランプの光・・・ 目に入るもの全てが とにかく美しい 
こ部屋に置いてある小物や家具 衣装をじっくり見せて~!という感じ
あの美しいカバーをかける鏡なんて凄い・・・

派手さはないけど 味わいのあるいい3編だった
まったりした台湾もの・・・いいわ

今日の映画:80点

チャン・チェン: 2046 ブエノスアイレス 番外編 愛の神、エロス
         王家衛+張震のクリップ サウンド・オブ・カラー 地下鉄の恋
スー・チー: ソウル攻略 ラブ・イズ・マネー 傷だらけの男たち



※候孝賢つながり・・・
 ’05~’06の年末年始に 台湾へ行った時 
  シネマ好きのためのスペース ”台北之家”へ行きました
  当時の記事を転記してみますね・・・ 

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ミニシアターの看板
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エントランス
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階段ホール
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DVD CD 本 などが売ってる ライブラリー
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エントランスの照明

MRT中山駅から歩いて3.4分 
中山北路沿いの 台北之家に寄る

元アメリカ大使館の洋館を使い 
台湾の映画監督 ホウ・シャオシェンがプロデュースした
コジャレた雰囲気の シネマ好きのためのスペース 
ミニシアター ギャラリー カフェなどがあり ゆったり楽しめる
この頃 日が暮れて とっぷりと暗くなっていたので 
こんな風にライティングも綺麗だった

台湾カフェ漫遊でも紹介されていて
映画好き&中華圏映画好きとしては ぜひ行ってみたかったスペース
カフェも併設してあったけど カフェには寄らずじまいだった(残念!)
ミニシアターも覗いてみたら スタッフの人が
映画紹介のチラシやパンフなどをくれたりして親切

ライブラリーには中華圏 西洋もの 様々な映画のDVD
映画にまつわる書籍 サントラ中心のCD
アート系の書籍 写真集などがあって 眺めるのも面白い

4枚目の写真のように 壁には中華圏を代表する
映画監督 台湾のアン・リー ホウ・シャオシェン エドワード・ヤン
中国のチェン・カイコー チャン・イーモウ 香港のウォン・カーウァイなど
中華圏映画好きには お馴染みの巨匠達の写真も並ぶ

*台湾出身のアン・リーは この度米アカデミー賞にて監督賞を受賞 恭喜!

中華圏映画&映画好きの方にはぜひおすすめ
建物もとっても雰囲気あるので すごくいい感じ
グリーンで囲まれているので ざわめく雑踏の音を聞きつつも
都会の小さなオアシスのよう

最新版 台北之家 情報/ 台北NAVIさん

■この時 台北で見た映画 如果・愛 無極
by acine | 2007-08-10 18:11 | Taiwan 台湾映画