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by acine

LE PRIX DU DESIR  そして、デブノーの森へ ’04 フランス・イタリア・スイス

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ヨーロッパくささがプンプンと香る映画
ダニエル・オートゥイユとアナ・ムグラリス(シャネルのミューズらしい)主演
私はこっちのダニエルもとても好きなので鑑賞

アナ演じる若い女に 誘惑され翻弄される 
作家のセルジュ・ノバクことダニエルを
淡々とかつリアルに 傍観する映画

カプリ島へ向かう出会いのシーン その一夜の出来事
翌日 義理の息子の結婚式で振り向く女・・・ 
やっぱりそうか!と予想がつく 予定調和な世界だけども 
誘われるままに のめりこむ中年男ダニエルの愚かなことよ

すべてお見通しのようなダニエルと裏腹に
彼女の方がのめりこんでるように見える
だけども 若いミラの方が 1枚も2枚も上手なのだ
完璧に父親ほど年齢の違う 著名な作家を手玉に取る

ダニエルだって馬鹿じゃない 地位も名声もあり
歳を経ても美しい妻(グレタ・スカッキ)がいて 何も不自由のない身分 
こんなことしてりゃ 自分で墓穴を掘るようなものよ
そりゃ しょーがないよ 自業自得だよ 早く気がつかないもんかしら?!

お互いの妻と旦那の目を盗み 密会を続けていくうちに
気がついた時には 時既に遅し・・・
人生を捨てなくてはいけなくなってしまったダニエル
そんなダニエルを追い詰めた ミラもこれまた哀しい女だ

分類としては 不倫サスペンス?になるんだろうけど
さほどサスペンスフルでもない・・・

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その場にゆったり流れる いかにもヨーロッパ的な時間・場所・時・人 
困惑したまんまの名優ダニエル・オートゥイユ
そして しなかやかな体にシンプルな衣装を纏ったアナ
そんな二人の行く末を傍観するのが 観客の役目

ダニエル・オートゥイユ ギョロっとした目に あのゴツくて鋭角的な鼻
特徴のあるあの顔立ちに目が止まりがちだけど
カメラが引くと なんとも全身バランスがいい
しかも洋服がよく似合う チョイ悪みたいに ギラギラしてなくとも
さりげなく充分カッコいい 洋服がすんなりと彼と同化してる感じだ 

このアナ・ムグラリス 決して正統派美人ではないし 
正直好きな顔ではない 美人というよりコケティッシュ
そして麒麟のように少年っぽい細長い肢体
胸も小さめなので 胸元が大きく空いたドレスを着ていても 嫌味がない
そして脱ぐと 細いながらも ほどよくしなやかで ほどよく肉も乗る

”トランシルヴァニア”のアーシアもそうだったけど
こういうのを見てると やっぱり東洋人とは 骨格や肉の乗り方
田中宥久子さん流に言うと 体のマチ(奥行き感)が決定的に違うと思う
背中のしなり方とかも 物凄く綺麗なんだわ
単に細いだけじゃない ほどよい肉の質感が画面にも広がる

一歩間違えば 常にスタイリッシュなアナのプロモーション映画に
なりかねない感じがするけど ギリギリのところでちゃんと映画に留まっている
ダニエルやグレタのような落ち着いた俳優と組ませたのが正解
落ち着いた独特の時間が流れる こんなヨーロッパ映画は
絶対ハリウッドでは 作れない代物だ 

とかなんとか言って この映画 ロックを7杯位飲んだあと
見たので いよいよストーリーが 核心に入るところで
妙にうとうとしてしまったので・・・ ちょっと失敗でした
全然余裕あったつもりだったんだけど・・・(笑)

というわけで いかにもヨーロッパ的時間が流れる映画
ちなみにデブノーとは ポーランドにある森
ポーランドとユダヤ人の関係などにも チラっと覗かせ
これまたヨーロッパ的な隠し味

今日の映画:72点
by acine | 2007-12-19 11:44 | Europa  ヨーロッパ映画