2008年 03月 24日
ONCE ONCE ダブリンの街角で ’06 アイルランド

ダブリンの空の下 清々しさが残る 素朴な音楽映画だった
ストリートミュージシャンをしながら デビューするのを夢見る
決して若くはない男と 花売りや家政婦をしながら暮らしている
チェコ移民の やはりミュージシャンの若い女
二人の数日間を描いたもの
GFにフラれ 心のよりどころを見つけたい男・・・
女の素性が明かされるにつれ 戸惑いつつも心は止められない
そして 訳ありでダブリンへ暮らす女も 偶然出会い
音楽を通じて近寄ってくる男の想いを感じるようになる・・・
まるでミュージカル?と思えるくらい
音楽やその歌詞で その想い・態度を伝える二人
大胆なようでいて 控えめな二人が さりげなくてとてもいい
それが楽器店でのセッションだったり バスの中だったり
自分の部屋だったり 深夜CDプレイヤーの電池を買いに行った
帰りの危なそうな通りだったり デモを作るスタジオだったり・・・
恋愛なのか友情か?
音楽映画の衣をまとった 今時珍しいくらいの素朴で繊細な
心の触れ合うラブストーリーという感じ

演じた二人はプロのミュージシャン
いかにもケルトっぽい風貌 そして熱い魂を持ってそうな
グレン・ハンサード 清楚な美しさ・可愛さが光ったチェコ人の
マルケタ・イルグロバがとてもよかった
映画なんだけど ドキュメンタリーを見てるような感じでもあった
ダブリンのストリートを歩く二人のファッションもとてもよかったな~
熊のような風貌で 大らかさを感じる長身のグレン
スラブ美人のマルケタのメンズの古着のジャケットに
テロテロスカート&タイツ姿が凄く可愛かったなぁ
この二人の歌った曲は 今年アカデミーの歌曲賞を取ったらしい
これまたどれも 素朴でストレートで聴いてて こっぱずかしく
なるような曲もあったけど この映画にはピッタリの曲たちだった
あくまでもスポットは 歌と主人公二人だけど
男と父親の関係 女と母親の関係 銀行での融資のシーン
興味なさげだったのに 彼らの紡ぎだす音に急にノってくるスタジオの
エンジニア そういう周りの人たちの描き方もいい感じだった
ダブリンで出会う アイルランド人とチェコ人
そして 音楽が二人の心を結びつける・・・
手持ちカメラ2台 そして制作費1800万円という小作品
派手さはないけど 後味のいい音楽映画だった
今日の映画:77点
スコットランドやアイルランド ケルト圏行きたいなぁ・・・
by acine
| 2008-03-24 20:53
| Europa ヨーロッパ映画