2008年 06月 17日
JUNO ジュノ ’07 アメリカ

予告を何度か見て テンポがよくて なかなか面白そう
そして あの サンキュー・スモーキング と同じ監督ということで
これは見ておこう!で見ましたが・・・
詳しくは:シネマ・トゥディ
↑の通り 16歳の高校生の女の子ジュノが予期せぬ妊娠をしてしまう
それにまつわるストーリーなんだけど・・・
オープニングのアニメーションの街を歩く
エレン・ペイジ演じるジュノの姿にまずは引き込まれ・・・
そして アメリカ的感覚と日本的の感覚の違いに ???と驚くのだ
冒頭の妊娠検査薬を 街の雑貨屋に買いに行って
口の悪い店員の男相手に 妊娠したというのがバレバレな会話をするジュノ
その1:こんなどーでもいい 赤の他人に
堂々とバラさなくてもいいんじゃない?!
そして バンド仲間の相手ブリーカー 友人 家族に告白
中絶を諦めて 生むことにしたけど 育てることは出来ない・・・
なので 自ら里親を探し 交渉成立まではいい
そして 段々と大きくなるお腹を抱えて ブリーカーの家に行くんだが
彼の母親は何も疑ってない というか 何も気にしてない・・・
その2:いくら自分たちで解決するとはいえ 自分の息子にも責任あるのに
あんなに他人事でいいのか? ブリーカーの母親よ!という感じ
ジュノのお腹が大きくなった原因を考えないのか~?!
アンタの息子も加担してるのにね・・・
そして 妊婦ながら 堂々と学校へも行くジュノ
その3:あぁいうのはアメリカでは まわりも誰も気にしないんだろうか?

普通 中学生や高校生の妊娠なんて
日本じゃウェットになってしまいそうなのに
(今は違うか~?!) 悩みつつも あっけらかーんとして
毒舌トークを連発するジュノ そのとりまく環境に
こんな世界もあるんだな~と ウェット気味日本人はそう思う
そんないかにもアメリカーンなこの映画の世界で生きる
主人公ジュノを演じる エレン・ペイジがとても可愛い!
生意気で 素直で 毒舌トークをぶっ放すジュノが
この映画で 自然に存在できるのも 彼女の存在感があってこそ
アカデミー賞を取ったという脚本は 確かに面白いけど
ジュノの16歳にしては 余りにも達者すぎるシニカルなトークは
かなり行き過ぎ感もあったりして そこまで言うか?!と
段々 嫌味ったらしく聞こえてこないこともない・・・
そして 例の夫婦の夫と繰り広げられる
かなり気の合った 余りにもオタク的会話にも(笑)
だけど 養子縁組をする夫婦とのある日をきっかけに
毒舌なジュノが消えた辺りのエレン・ペイジは本当に可愛くて健気で
台詞のやりすぎ感ありでなーんか嫌だな~と
思ってた世界から いい具合でこっちを引き戻してくれた

いろいろとジュノと絡む理想の夫婦も妙に心に残る・・・
理想的に見えて どこか無理があるカップルで 最後には案の定・・・
あまりにも子供が欲しくてシリアスになりすぎて 綺麗なのに
美しいを通り越して怖さまで感じる 妻役のジェニファー・ガーナー
(若い頃のジュリア・ロバーツに似てるけど ちょっとジュリエット・ルイス風味も)
だけど 彼女のあの真剣な思いは なかなか男にはわからないだろう
でも あんな風にストレートに来られると あの旦那のように
きっと男は怖くなって 逃げ腰になるのもわかるような気がする

そして 成り行きで子供を作ってしまった若い二人・・・
↑のあたりのシーンから この二人が本当に可愛い
気持ち悪く思えてたブリーカーまで なんとも可愛く思えてきて
出産後のシーン 思わず涙が湧きそうになったし ラストのあのシーンも後味いい
毒舌じゃない時のエレン・ペイジの方が実は見ものだと思う
ジュノの父親(凄くいいお父さんだ!)や継母、親友も
突っ走りがちなジュノをしっかり支えて 周りはいい人ばかりというのも
これまた映画的なんだけど これはこれで悪くない
念願の母親となったジェニファーの行く末が心配ではあるけれど・・・
やりすぎ感のある 主人公のシニカルな毒舌トークの中に
正統派のストレートな演出がチラっと混じってるのが
とっても効果的で いい大人がほろっとさせられてしまう
大人のための高校生妊娠映画という感じもする
今日の映画:79点
by acine
| 2008-06-17 19:48
| Estados Unidos 米映画