2009年 03月 04日
21 GRAMS 21グラム ’03 アメリカ (DVD)

アモーレス・ペロスのアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥだし
ベニシオ出ているのに 公開当時は忙しくて行けてなかった映画
ここんとこの密かな紅塩ブームに乗っかって
やっと今頃見ることが出来ました
監督もガエルも衝撃の登場を果たし 個人的にも印象深い映画
アモーレス・ぺロスや 一昨年のバベルのように
3組の人間たちの狂い始める人生が どこかでクロスし
どこかで寄り添い どこかで離れていく・・・という物語

個人的には 監督のホーム 全編メキシコ&スペイン語で
撮られた ”アモーレス”が一番 印象的だったけど
舞台や言葉が変わろうと この監督の持ち味
描きたいものは一環しているなぁ・・・と
彼の映画にはスーパーマンもヒロインも出てこない
あくまでも只の人間 そんな人間の何気ない日常が
どこか歯車が狂い 思わぬ方向へ巻き込まれていき
徐々に神の審判を突きつけられる・・・
なんとなく カトリックの国の監督らしい
神と人間のつながり 神はどう人間に審判を突きつけるか・・・
というカラーは一環しているような気がする
そして ラテンの人なので 淡々としていながらも
生と死 愛と憎しみ 人間もドラマも どこか陰影が濃く
とことん人間くさく泥臭く その描き方は容赦なく
そして同時に 救いようのない悲しみと慈悲深さも同居する独特なタッチ
今回の映画に関しては・・・ 詳しく:goo映画
かなり時系列をシャッフルしまくって 見せているので
最初はさっぱりストーリーがつかめなくて困惑
ナオミとシャルロットと一緒にいるのはショーン・ペンみたいだし
でもシャルロットの旦那がショーンみたいだし・・・?!
紅塩は信心深そうなのに牢屋にもいる?
中盤まで かなり混乱していたのは事実
だんだんとウェイトのかかってくる二人
正直言うと 何故ショーン・ペンがそこまでして
ナオミ・ワッツに惚れたのか (心臓もらったせいなのか)
あの二人のくっつき具合が ちょっとこじつけだなぁ・・・と
思ったけど ”バベル”のとってつけた東京のシーンのように・・・
この業が蝶のように人間にまとわりつき 空気のように
そこに存在し こびりつくのはこの監督の持ち味

キャストに関しては まずはベニシオ・デル・トロ目当てでしたが
前科があり 刑務所と行き来してるような無法者の役
ひょうひょうとしていながら どっしりと地に足をつけたような
彼独特の強烈で堂々とした風貌と 目ヂカラのある瞳
追い込まれて 人間くささ全開の演技もさすが・・・でした
この人の魅力は やっぱりあの顔と体格 泥臭いまでの人間くささを
とても洗練された 落ち着いた演技で見せきること・・・
今回も上手い! 白髪まじりのロン毛がよく似合っていて
そんな姿もとても素敵で(笑) こんな男なら 奥さんのように
刑務所と行き来して あんなにやさぐれていても
逃げていかないのわかるなぁ・・・と つい紅塩に肩を持つ私

そして これまた安定感抜群の演技派ショーン・ペン
高貴なのか情けないのかわからないような
若いんだか年なのかわからないような顔つきで
シャルロットを放って 段々とナオミに近づく・・・
ナオミ・ワッツは 個人的に元々ピンと来ない人なんだけど
今回もなんとなくその印象 演技も悪くないし
決して下手ではないんだけど この人の泣き方とか
感情の爆発のさせ方が どうも私は苦手かも
彼女の雰囲気や演技がどうも好きではないみたい
裸体はとても美しかったけれど・・・
そして 出てたのを全然知らなかった シャルロット・ゲンズブール
ヒース・レジャーの妻を演じていた アイム・ノット・ゼア同様
英語圏女優とは違う持ち味で 地に足をつけた演技がよかった
この人 英語映画にもけっこう出てるのね
私はやはり ナオミよりシャルロットの方が断然好き
しかし紅塩妻のメリッサ・レオ同様 終盤は存在が消えてしまって残念
メリッサ・レオは今年のアカデミー賞の座席にいる姿が
凄く輝いていて素敵で 雰囲気のある人だな~と思ったけど
この人何歳? 紅塩と組んでると かなりの姉さん女房に見えたんだけど・・・
というわけで ずっしりとした人間ドラマ
個人的には ナオミの役を誰か他の人がやってたら
もっとよかったかな・・・でした
今日の映画:77点
紅塩って不思議な顔してますよねぇ
若い頃はブラッド・ピットに負けず劣らずの美しさだったし
牧伸二となぜか似てる でもいい男だし 不思議だ~!?
そして あのガタイの良さ ガタイはいいに越したことはないと思う
by acine
| 2009-03-04 19:45
| Estados Unidos 米映画